代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

丸山茂徳氏の地球寒冷化論への反論

2008年10月16日 | 温暖化問題
 丸山氏は、この「正のフィードバック効果」に対して、次のように反論します。 「大気中の二酸化炭素濃度が増えれば、たしかにある程度気温は上がります。しかしその一方で、植物や珊瑚など、それを吸収する生物は喜んで活発に活動するため二酸化炭素を吸収し、大気中の二酸化炭素を小さくする方向に働くのです」(丸山、前掲書、34ページ)  私はこれを読んだときに思わず、「え゛ェー!」と叫んでしまいました。何の数字もデータもなく、こんなことを断言するのは、およそ科学者の取るべき態度ではありません。しかも決定的に間違っているのです。 . . . 本文を読む

自由貿易神話とマスコミの大罪

2008年10月16日 | 自由貿易批判
 日本のマスコミときたら、「米国の旺盛な個人消費が世界経済のエンジン」「日本は輸出立国。対米輸出こそが景気回復のかなめ」「自由貿易体制をさらに発展させよう」「米国の共和党は自由貿易主義だからよいけど、民主党は保護主義だからダメ」・・・、まあざっとこんなイデオロギーをまき散らしてきました。「自由貿易は日本の生命線」と叫ぶさまは、「満蒙は日本の生命線」とわめき散らしていた1930年代の日本のマスコミをほうふつさせるものでした。  現実には、「自由貿易による米国の経常収支の不均衡」こそが、今日の世界恐慌を引き起こした根源的理由です。貿易不均衡の累積が、遅かれ早かれ世界的クラッシュをもたらすことなど、分かる人はみな分かっていたのです。 . . . 本文を読む