「国の判断が合理的であるから、各都県はダムの負担金を納付しなければならない」というのと、「国の判断が間違っていたとしても、都県はダムの負担金を納付しなければならない」というのとでは、全く意味合いが異なることがわかるであろう。
後者だとするならば、国の命令に地方自治体は服従を強いられるということになる。国と地方を上下関係で見ていることになり、「地方自治とは、国から独立し、自らの意思と責任の下でなされる自由主義的・地方分権的要素である」という憲法92条の理念である「地方自治の本旨」に反する。この違憲性は最高裁で争うことになる。 . . . 本文を読む