代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

加藤紘一の置き土産

2017年10月20日 | 政治経済(日本)
「右でも左でもなく前へ」という枝野さんのメッセージはよかった。立憲民主党の街頭演説にあれだけ多くの方々が参集するのも、みんなの参加によって、みんなでつくっていく民主政治という実感が湧くからだと思う。排除はしない、トップダウンの上位下達では決めない、徹底的な討論によって結論を出していく、これがリベラル政治の原点だ。日本の政治は、右も左もトップダウンの伝統と排除の思想が強すぎたのだ。 亀井静香さん、小林よしのりさん、鈴木邦夫さんといった、保守ないし右派の大物たちが懸命に立憲民主党の応援をする姿も感動的だった。中でも感動したのが、かつては天敵であったはずの辻元清美さんを応援した際の小林よしのりさんが、「加藤紘一さんに言われたことが、本当になっちゃった」と語ったエピソードである。 . . . 本文を読む

法律はすべて自分たちが自分たちのためにつくるもの ―自民党の緊急事態条項の真意

2017年10月20日 | 政治経済(日本)
自民党憲法草案の第九八条と第九九条の文言を、すみません初めて見て、あっけにとられました。 これは民衆が政治的存在として認識されていなかった古代国家へのほとんど逆戻りと言うべきものであると思えます。 この草案をつくった人たちは、国民を物理経済的存在のみとしてとらえ、あえて言えば家畜と考えています。 おそらく明治維新以前からの長州マインドということなのでしょうが、リベラルな近代法治主義政治の素養や認識がまるでない土侯的感覚そのまま、法律はすべて自分たちが自分たちのために自由勝手につくるものであるという絶対支配意識を素直にこねあげたものとなっています。 . . . 本文を読む