哲学系ユーチューバーのじゅんちゃんさんが運営する「哲学入門チャンネル」からゲスト出演で呼ばれました。お恥ずかしながら、動画をシェアさせていただきます。近刊の『日本を開国させた男、松平忠固』(作品社)の中から、「日米修好通商条約で関税自主権を失った」という通説は誤りであり、当初の条約では実際には日本に関税自主権はあったのだという部分を解説しています。しかしその後、下関戦争の敗戦の結果、本当に関税自主権を失ってしまうことに・・・・。
私の前の回では儒教研究者で『靖国史観』(ちくま学芸文庫)などの著者として知られる小島毅先生が、靖国のルーツを解説しています。これも必見かと存じます。
じゅんちゃんさんは、北畑淳也著『世界の思想書50冊から身近な疑問を解決する方法を探してみた 』(Forest2545新書)の著者です。この本はおススメです。
哲学者が現実を解決するために的確な指針を示せないようになって久しいように思えます。じゅんちゃんの『世界の思想書50冊・・・・』は、哲学ってこんなに面白いんだ、役に立つんだと思わせてくれる稀有な本です。この本の中では、哲学書だけでなく、経済学、政治学、心理学、社会学などさまざまなジャンルの古今東西の名著を含んでいます。古典の解説本には、だいたい裏切られることが多いですが、じゅんちゃんの場合は、私たちが直面している現実の問題を読み解くために、それらの思想書を参照するという実践的な問題意識で貫かれています。
以下、私のインタビュー動画です。
ポスト安倍に期待できない理由を150年の時間軸で捉える〜ゲスト企画第7弾関良基先生インタビュー(前半)〜
私の前の回では儒教研究者で『靖国史観』(ちくま学芸文庫)などの著者として知られる小島毅先生が、靖国のルーツを解説しています。これも必見かと存じます。
じゅんちゃんさんは、北畑淳也著『世界の思想書50冊から身近な疑問を解決する方法を探してみた 』(Forest2545新書)の著者です。この本はおススメです。
哲学者が現実を解決するために的確な指針を示せないようになって久しいように思えます。じゅんちゃんの『世界の思想書50冊・・・・』は、哲学ってこんなに面白いんだ、役に立つんだと思わせてくれる稀有な本です。この本の中では、哲学書だけでなく、経済学、政治学、心理学、社会学などさまざまなジャンルの古今東西の名著を含んでいます。古典の解説本には、だいたい裏切られることが多いですが、じゅんちゃんの場合は、私たちが直面している現実の問題を読み解くために、それらの思想書を参照するという実践的な問題意識で貫かれています。
以下、私のインタビュー動画です。
ポスト安倍に期待できない理由を150年の時間軸で捉える〜ゲスト企画第7弾関良基先生インタビュー(前半)〜
私は元々保守的な人間で、靖国が孝明天皇を攻撃した人々のために創建されたことを知り、長州史観を疑うようになっていったので、右寄りの人々に向けた動画もあると、より多くの人に史実を知ってもらえるのではないでしょうか。
(それこそ、「プロクルステスの寝台」に囚われたネトウヨにコメントや評価が荒らされそうな気もしますが……)
そういえば、動画のコメント欄に「素直に開国すりゃよさそうなものだが、幕府中心で中央集権が進むのが嫌だったのか」と書き込まれていた方がいらっしゃったので、「うつせみチャンネル」という名前のアカウント(ポ○モンのラ○チュウが目印です)で、雲井龍雄の「討薩檄」を紹介したのですが、その際、下記のブログ記事のことを思い出しました。
攘夷論者が、実行できないことがわかっていながら「攘夷」を唱え続けた理由(しばやんの日々 様)
https://shibayan1954.blog.fc2.com/blog-entry-545.html
こちらのブログでは、主に小栗忠順の親戚筋である蜷川新氏の言説を引用しているのですが、読んでいて思ったのは、一言で「尊攘派」と言っても、実は二種類いるのではないか、ということです。
一種類は、国粋主義、排外主義に染まりきった、「神国日本を夷狄に汚されてたまるか!」という、良くも悪くも純粋な右翼テロリスト。
萩に幽閉された後の松蔭は、おそらくこちらのタイプでしょう。
もう一種類は、雲井が「其の十有余年、尊王攘夷を主張せし衷情は、唯幕府を傾けて、邪謀を済さんと欲するに在ること昭々知るべし」と批判したように、初めから徳川政権を倒すための手段として、攘夷を訴えていた人々。
こちらの代表格としては、流山で近藤勇を捕らえたことでお馴染みの、薩摩藩士の有馬藤太に、「ア、お前にはまだ言わなかったかね、モー言って置いた積りヂャッタが、アリャ手段というモンヂャ。尊王攘夷と言うのはネ、ただ幕府を仆(たお)す口実よ。攘夷攘夷と言うて他の者の士気を鼓舞するばかりヂャ。つまり、尊王の二字の中に討幕の精神が含まれている訳ヂや」と語ったことが記録されている、西郷隆盛が挙げられますが、長州も一枚岩ではない以上、そういった考えの人間もいたと思うのです。
長州がオランダも含めた外国船への無通告・無差別砲撃という、ISも真っ青のテロを敢行したのは、水戸学的な排外主義思想の影響も当然あったでしょうが、4カ国連合艦隊に負けて方針を転換したのではなく、「本気で戦争をしたら列強には勝てないことを承知の上で、最初から公儀に賠償金を押し付け、弱体化させるつもり」だった人間がいたとしても、おかしくはありません。
ISに参加する人間の多くが、敬虔なイスラム教徒であるとは言い難いのと同様に、公儀に賠償金を押し付けた高杉晋作が、孝明天皇を「玉」と呼び、政争の道具、将棋の駒のように扱っていた、およそ「尊皇」からは程遠い人物であったこと、そもそも、長州自体が禁裏に向けて大砲をぶっ放すような不敬集団であることを考えると、その可能性は高いような気がします。
私は先生のブログの「幕末」に関する記事には概ね目を通しているつもりですが、コメント欄はあまり読めていないので、既に他の方がおっしゃられていることでしたら申し訳ありません。
youtubeでフォローコメントをして下さり、まことにありがとうございました。感謝申し上げます。本日、続編がアップされていました。
>右寄りの人々に向けた動画もあると、より多くの人に史実を知ってもらえるのではないでしょうか。
これに関しては、いちどチャンネル桜の討論番組「明治維新とは何だったのか」に呼ばれ、参加したことがあります。右寄りの人に見てもらえたので、その効果はすごく大きかったです。ただ討論会なので、それほど発言機会はありませんでした。探したのですが、もうyoutubeから消えてしまったようです。
またチャンネル桜に呼んでもらえないかなと思い、松平忠固の本も献本しておきましたが、いまのところ反応なしです。
保守層は、長州・薩摩がいかに日本の伝統を壊し、伝統でも何でもないものを「伝統」であるかのように偽って来たか、真実を知れば間違いなく怒ると思いますし、目が覚めると思います。
保守層に知ってもらうための活動、ぜひしていきたいです。しかし、直接討論でしたり、向こうに呼んでもらう機会がないと、なかなか難しいですね。
>西郷隆盛が挙げられますが、長州も一枚岩ではない以上、そういった考えの人間もいたと思うのです。
このご指摘、その通りかと存じます。西郷隆盛も高杉晋作も最初は本気の攘夷家でしたが、途中から次第に徳川政権を困らせるための方便に変わっていったと思います。(もちろん末端で攘夷をしていた人びとは大本気でしたが)
しかし、その方便のために、関税自主権を失ってしまった損失はあまりにも大きく、その罪はあまりにも深いと思います。
この記事に合わせたようなタイミングで、9月2日のNHKの「歴史秘話ヒストリア」で、幕府によるペリーとの交渉が、ペリーの弱点をあらかじめ見極めた上での日本の国益を守った理にかなったものだったという内容で放映されていました。
https://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/435.html
時間帯が遅めの夜だったのがちょっと残念でしたが、同じような内容でゴールデンタイム、可能なら大河ドラマなどで放映されれば、国民の間の江戸幕府への誤解も解けるのでは?なんて思いました。
話がそれますが、安冨歩教授の江戸時代の考察も面白くて、田沼意次の改革が成功していれば、日本でも19世紀には英国のように議会政治が江戸幕府の施政下で興ってだろうというお話をされていて、いきづまった日本の現状を打破していくためにも、徳川幕府による統治への再評価が今後もっと進むといいなと思っています。
https://youtu.be/oliRN0xBVwc
↑他に老中制度の評価の話なんかも成程な内容の動画でした。
大変にご無沙汰しております。お元気そうで何よりです。歴史秘話ヒストリアのその回、見逃しておりましたが、情報ありがとうございます。
いちどヒストリアにはいちど松平忠固も取り上げてもらいたいのです・・・・。現状では難しいかも知れませんが。
安富歩先生の歴史認識も、心強いことです。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。