イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

エ女王杯出走馬、栗毛は四頭

2006-11-13 20:51:50 | 競馬

昨日のエリザベス女王杯、一番人気一位入線のカワカミプリンセスまさかの降着で、女王のタイトルは2着フサイチパンドラの繰り上がり。びっくりしました。

パンドラの鞍上福永騎手も、一馬身二分の一差をつけられての完敗だけに、手放しでは喜べなかった様子。でも、同じ距離を走って“完勝だったけれど鞭を当てられてよれ、他馬に迷惑をかけた”プリンセスと、“完敗だったけれど鞭を一度も使わずに(気性が難しくて鞭打たれると頭を上げてしまうから)、真っ直ぐ駆け抜けた”パンドラ、「本当に勝負付けが済んだか?」と突き詰めたら微妙な気がします。

しかも、昨年の女王でプリンセス、パンドラたち3歳勢より二キロ重い56キロ背負ったスイープトウショウもクビ差に来ているので、話はさらに微妙になる。

パンドラはジャパンカップ、プリンセスは有馬記念への出走も取り沙汰されていますが、このさい、“男の子”たちはからめないで、いやもうからんでもいいから、紛れなく、きっちり決着つけてほしいですね。もちろん、プリンセスの鞍上は制裁明けての本田騎手で。

まあ、降着のためやや後味が悪くなってしまったものの、牝馬四冠最後の一冠をパンドラがとってくれたのは嬉しいニュースでした。“大器だけれどもとにかく気性が難しく、乗り難しい”と春から言われ続けた彼女も、オークス以降手綱を取った福永騎手とは気が合うようで、3走して2・3・3着と、意外なほど大崩れしない堅実な成績。今回も、スイープの急襲をしのいで2着に踏ん張ったからこその繰り上がり戴冠です。天皇賞・秋のダイワメジャーといい、今年は、とかく威圧感、怖さに欠けると見られがちな“栗毛のサンデーサイレンス産駒”たちに日が当たる秋かもしれません。

菊花賞の記事で、青鹿毛大好きと書きましたが、もっと好きなのが実は栗毛(爆)。グッドルッキングで目立つ特徴があれば何でもいいのか!?と思われそうですが、秋の長い日差しを浴びて金色に輝く栗毛馬を見ていると、本当に幸せな気分になりますよ。

もちろん、勝ってくれたらもっと幸せ。あ、これは毛色を問いません。

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例:「I崎S五郎のボケ」

2006-11-02 15:06:06 | 競馬

先日の記事で、占いについて考えました。

占いと占い師さんについて思うことは、私の場合、競馬予想と予想家さんに対して抱いている所感と似ているかもしれません。

いつも思うのです。「そんなに高配当で自信のある予想なら、なぜ新聞や専門誌に載せて、不特定多数の人に教えてしまうのか?」

他人になんか教えないで、ひとりでこっそり買ったほうが、オッズも下がらずまる儲けでウマーじゃないか。

結局、的中した場合の予想収益に的中確率を掛けて、テンビンにのせると、新聞社やテレビ局からもらうギャラのほうが、圧倒的に美味しいからなんですね。

つまり、予想家さんたちの“渾身の買い目”は、そんなに的中しないことを、ご本人たちがいちばんよく知っている。

彼らの推奨する通り、素人が買っても、彼らのギャラ以上には儲からないようになっている。

競馬予想家さんたちの存在意義は別のところにあるのです。

外れて損した場合(大半そうなります)、たとえば「I崎S五郎のボケ」「K木S保のアホ」「O川K次郎死ね」(←もう亡くなってました)などと、人のせいにすることができる。

ボケでアホで死んだほうがいいのは、本当は自分であるということを、いっとき棚に上げて、また次週の番組と出走予定表に目をランランとさせることができる。

愚かさや責任を、自分以外に転嫁することができるという“負の至福”のために、彼らは存在し、今週も来週もボケやアホをかましてくれるのです。

どうでしょう。占い、占い師さんの存在意義と、何処か似ていませんか。

どちらからも抗議と顰蹙の嵐でしょうけど。

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深紅の花束

2006-10-30 15:22:50 | 競馬

昨日の天皇賞は、4番人気のダイワメジャーが勝ちました。メジャーの父はあの漆黒の帝王・サンデーサイレンスですが、メジャーは栗毛。お母さん似の息子です。



お母さんの名はスカーレットブーケ。強力なメンバーが揃い“史上最強の桜花賞”と言われた91年牝馬クラシック世代の№1候補でした。カフェオレのような、可憐な栗毛。人間で言えば、ツインテールに赤いリボンを結んだ少女漫画の令嬢タイプ。ピアノもバレエも英会話もそこそこの優等生、でも名門・社台生まれで武豊騎乗という絵に描いたような毛並みのよさが、もうワンパンチ不足につながったのか、桜花賞4着、オークスで5着、エリザベス女王杯でも3着と、とうとうGⅠには手が届きませんでした。



でも、当時よく言われた“ノーザンテースト産駒の二枚腰”。クラシックシーズン後も、もう一段の成長力があったんです。明け4歳(旧5歳)になった92年には京都牝馬特別、中山牝馬Sと重賞を連勝。その年の暮れ、ここで引退と決まっていたラストラン、ターコイズSも堂々の勝利で飾って繁殖入りしました。



ダイワメジャーも、一昨年、10番人気の低評価(なぜかサンデーサイレンスの仔で栗毛に出ると、父に似てない=能力を受け継いでいないと見られるのか、あまり人気になりません)で皐月賞を勝ってからは低迷が続き、少なからぬ皐月賞馬がそうだったように“3歳春止まりの早熟タイプ”と思われた時期もありました。実はこの年の秋、寒くなってきた頃から喘鳴症、いわゆるノド鳴りの症状で苦しんでいたんですね。



陣営の英断で、その喉を手術。復帰後の調整も難しかったようですが人馬ともがんばって乗り越え、今年は重賞これで3勝め。ピークを過ぎたか?と思ったところからもう一段伸びる成長力も、毛色同様、お母さんからちゃんと受け継いでいたようです。



唯一、左回りの府中コースで成績いまいちなのが懸念されていましたが、これも前走・毎日王冠快勝で払拭。昨日、先行グループから抜け出すときの力強い足取りは、91年早春、クイーンCでの母・スカーレットブーケの勇姿を思い出させるものでした。左回りでもちゃんと買える血統なんです。



スカーレットブーケと言えば、もうひとつ記憶に鮮明なのが、典型的な“冬馬”だったということ。良績が晩秋~春先に集中しているんです。メジャーは3歳秋からは、喘鳴症持ちの馬のつねで空気の乾燥する冬がつらく、出走自体あまりありませんが、手術成功、完全復調をこれだけ見せつけられると、11月のマイルCSも楽しみですね。昨日のように、前日の降雨で馬場悪化しない程度に湿り気味…なんて天の味方もあれば、代表産駒としてますますのお母さん孝行も期待できそうです。



ところで、昨日の記事に書いた“トラックバック・スパム”、類が友を呼ぶのかその後もドンドン来てます(笑)。今日来たのはついに“片手間コピペで月収110万”。うたい文句が右肩上がりです(爆)。



IPバリヤーを張る手も考えましたが、スパ公が接続の都度IPが変わる設定にしている場合もあるらしいので、当分、見つけたら削除、のアナログ撃退を続けることにしました。次は、月収幾らになるんだ(←ほとんど楽しみ)。







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風の歌を見よ

2006-10-24 17:43:29 | 競馬

終わって見れば「クラシック三冠の壁は厚かった」でまとめられてしまったメイショウサムソンの菊花賞。

前日までの単勝オッズが2.0倍、当日が1.9倍。同じく2冠で挑んだ菊花賞ということで比べると、83年のミスターシービーが2.1倍、94年のナリタブライアンでさえ1.7倍でしたから、人気し過ぎでも過小評価でもない、リーズナブルな支持率と言えるでしょう。

サムソンと石橋騎手自身は正々堂々、いいレースをしたと思います。

物足りないとすれば、ちょっと運びが優等生過ぎました。ハナを切って自分のペースに持ち込んだアドマイヤメインを射程圏において直線で追い出す。でも結果的につかまえるどころかケツを嘗めるまでもいかず、自分の真後ろでマークしていたドリームパスポート、さらに後方で死んだ振りをしていたソングオブウインドにも並ぶ間もなくかわされてしまいました。

昨年三冠馬となったディープインパクトの無傷な戦歴、大手牧場の一流血統という出自に対比するかのように、“雑草派”“野武士”などと表現されてきたメイショウサムソン。でも野武士といえども三冠を期待され1倍台の人気を背負ってしまうと、こういう型に嵌まった、教科書的良い子ちゃんな競馬になってしまうものなのか。最後の一冠は三千メートルという特殊かつ過酷な距離なので、陣営も作戦をずいぶん考えたことでしょう。

アドマイヤメインが行くのは織り込み済み。トライアル先着のドリームパスポートにマークされることもわかっている。そんなガチガチの状況の中、ダメもとで野武士の名にふさわしい乾坤一擲、無手勝流でウオーーッと斬り込むような奇襲も見たかった気がします。

ところで、勝ったソングオブウインドは青鹿毛、2着のドリームパスポートも青鹿毛。馬の毛色の中でも、青鹿毛は大好きです。ソングの父馬はエルコンドルパサーで黒鹿毛でしたが、黒鹿毛の黒さは、陽が当たると橙色がかった赤褐色に縁取られて見える。青鹿毛は、読んで字の如く、光の中で本当に青みが勝る黒さなんですね。この青さが実に野生的で好きなんです。馬は草食動物ですが、走るときだけは猛獣。鹿毛や栗毛の馬には牧場がお似合いですが、青鹿毛の馬にはサバンナがお似合い…なんてことはないでしょうか。ともあれソングオブウインドの次走以降、三冠の呪縛の解けたサムソンの巻き返しも含めて期待して見守りたいと思います。

ところで、昨日の記事に、ブログ人のトラ場に興味のあるかたは“ブログ人”で検索してホムペに来て見てくれ…なんて意味不明な迂回したことを書きましたが、自分のブログをよく見たら、ブログ人へのリンクがサイドバーにちゃんと貼られてあるではないか(コケ)。自分で設定決めたはずなのに、こんなこともわかっていなかった。大恥です。来訪者を誘導しようなんて大それたことを考える前に、自分のブログぐらいちゃんと見よ、でした。

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浅い衝撃?

2006-10-21 21:08:55 | 競馬

「ディープインパクトから薬物」。秋のGⅠシーズンを黒く塗り潰してしまったようなニュースですが、第一報に接したときは不思議に驚きはありませんでした。

「ああ、やっぱりこういうことになったか」…これがいちばん近い感想です。

いままでのこの馬のパフォーマンスから、ドーピングの匂いを感じていたというわけでは決してありません。

ただ、この馬は、何かにつけて中央競馬会の“とにかくウチの看板役者として盛り立てたい”という意図や計算、作為が先行して見え、ひょっとしたら途方もなくファンの期待や願望を裏切る形で競走馬としての表舞台から退場するのではないか…という予感がしていたのです。

続報をいろいろと読み聞きして、薬物が不正に一時的に競走能力を上げる、いわゆるドーピング目的ではなく、凱旋門賞に備え八月に渡仏した直後、呼吸器の不調をきたしたための、純粋な医療行為だったということがどうやらわかってきて、初めて残念な気持ちになりました。

80年代末から90年代初期にかけ競馬界を超えてアイドルホースとなったオグリキャップという馬がいました。圧倒的に強いかわり身体的にはいろいろ難しい所も抱えていて、まずどえらく太りやすい体質。レース前までに体重が絞りきれないので、関西の厩舎からわざわざ関東に輸送して追い切りをかけて関西に帰厩、レース前に再び東上して出走、それでも当日測ったらプラス体重で担当の厩務員さん(奇しくもディープを管理する池江調教師の兄上でした)を呆れさせたり冷や汗かかせたりもしました。そんな中でも内蔵するモーターが違いますから好勝負を続けましたが、高馬力ゆえに激走が続くと脚に溜まる疲労もはなはだしく、熱を持ったような状態になりますから、温泉に滞在して疲労をやわらげたり、レーザー光線を当てて治療したり。厩舎に帰ってきたと新聞に載ると、また絞れるか?絞れないか?今日は馬場入りしたか?時計を出したか?ファンはそんな報道に一喜一憂しながらレースを待ったものです。

今回、渡仏後のディープから伝わってきたのは絶好調の情報ばかり。黄信号と受け取られかねない呼吸器の不調などは、日本の応援ムード、勝てるぞムードに水をさすからと報道を自粛したのでしょうか。一喜一憂を共有できない対象には、本当の意味でのファンシップは育ちません。ただものすごく強く、勝ちまくっているだけでは心が添って行かないのです。

ディープがもう一度(あるいは初めて)、ファンの心を本当の意味でとらえるためには、この逆風の中で、あと一回だけ、翳りのない勝利を見せて退場するのがいちばんいいのでしょうが、それが翳りのない勝利であればあるほど、一度発生した“残念感”は拭えないかもしれません。

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