イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

総集編もくる ~ならば是非もなし~

2021-02-20 19:59:11 | 夜ドラマ

 もう終了して後番組も開始した作品にいまさらですが、大河ドラマ『麒麟がくる』はよく持ち直してまとめた、敢闘賞ではないでしょうか。

 少なくともコロナ休止中断をはさんで再開してからの、「あれ?・・あれれ?・・」という、毎話の肩すかし感、端折り感を、終盤4話の“月にのぼる樹”の比喩で信長ー光秀主従の関係性に再度フォーカスを戻し、きれいに収斂した、その着想と集中力は歴代の大河の中でも上位だったのではないかと思います。

 大河に限らず長尺連続ものはとかく、最終話近くになると、テンポを巻きにして勢いを作って既定の着地までなだれ込ませるか、逆にここまで“宿題”になっていたイシューをひとつひとつ取り上げてつぶしていくような、どのみちやっつけ仕事になりがちですから。

 何より、明智光秀という日本史上一、二を争う“結果を出せなかった人”を主人公にしながらも、希望につながる“開いた”終わり方にしたのが良かった。

 十兵衛光秀、悩み抜いて乾坤一擲本能寺で主君信長を急襲、天下を取ってめでたく麒麟が来て太平の世を築き上げましたとさ・・ではファンタジー、アナザーワールドになってしまいますが、「天下を取ったと見えたのもつかの間、(味方と思われた)諸国武将は追随してくれず、山崎の戦で敗走し落命」は他の人物のクチから伝えつつ、「しかし志(こころざし)は残り」、いまも太平を望み麒麟を呼ぶため、この国の何処かで広野を駆けめぐっている・・を表現した、開放感に満ちたラストシーンは、途中何度もこのドラマをあきらめかけた月河でも胸が熱くなりました。

 馬上の十兵衛が武装でなく、太平の世にふさわしい着流しで、馬装だけが出陣時の旗幟と同じ水色=アクアブルーだったのも良かった。なんとなくハンギョドン@はぴだんぶいを思い出しました(この色のグッズ、アパレル多いです)(ちなみにバッドばつ丸のグッズはラベンダーアメジストが多く、あひるのペックルはひまわりイエロー、タキシードサムはマリンブルーチェリーピンクが半々ぐらい。脱線脱線)。

 ほとんど惰性で、でも月河よりはよっぽど几帳面に見ていた高齢家族のほうが、「なに?本当は(光秀が)生きてました、ってこと?そりゃないよ、最後の最後にマンガになっちゃった」と落胆を隠せませんでした。彼らの年代だと、ドラマや小説や人の身の上話を評するときの“マンガみたい”は、イコール“ちゃっちい”“幼稚”“ウソくさい”の意味ですから。

 うちの高齢組のようなオールオアナッシングな感性の視聴者には、あのラストシーン、背景をCG処理するとか、馬ごと『軍師官兵衛』のOPみたいにするとかして“これは心象風景ですよ”という了解を取りつけたほうが良かったのかもしれません。月河としては、“リアルの天地に、人間のカタチで生き続ける理想”の表現として、あのラストシーン、“完”の出し方を、断然支持したいと思います。

 このブログで連続ドラマに触れるたびに何度も書いてきた事ですが、連続モノは、「毎回、“次回が楽しみ”“早く続きを見たい”と思わせる」ことと、「この人物たち、この物語世界をずっと見ていたい、見ていられないときでも、どこかに存在、存続していてほしいと思わせる」こととが最大の成功要件です。最終話が終わって“完”が出たあともしばらく「あの後はどうなったのだろう」「終盤、生死帰趨が触れられなかったアノ人物この人物はこうなったんじゃないか、ああなったんじゃないか」としばらく余韻に胸がさわぐのが連続ドラマの良作です。

 『麒麟~』は、道中、特に斎藤道三(演・本木雅弘さん)退場後、ではかなり、もう修復不能かなと思うくらいブレましたが、終盤、において大きく巻き返した。長谷川博己さん染谷将太さんの“ツイン主役(←敢えて)”の回転数の上がり方もさることながら、テレビドラマ初レギュラー降臨の坂東玉三郎さんが与ってチカラ大でした。或る時点までは「本能寺の変=朝廷黒幕説で着地かな?」と思わせながら、こういう影の落とし方もあったかという見事な脚本。結果、光秀・信長・朝廷の、どれをもディスることなく、めでたく(?)本能寺をクライマックスに持って来ることができました。玉三郎さんをこの役に起用かなわなかったら、終盤の充実はなく隙だらけのまま終わったかもしれない。ひとりのキャスティングで一気に大勢逆転、連続ドラマが生きモノであるがゆえにこういうこともあるという教科書的ミラクルです。NHKは玉さまに当分頭が上がりませんな。

 もう一人、これは少数意見かもしれませんが、月河は佐々木蔵之介さんの羽柴秀吉に助演賞を差し上げたい。キャスティングの一報を目にしたときは「信長(染谷さん)よりノッポの秀吉って、おもしろいけど奇策にでたな」と思っただけだったのですが、主役光秀のライバルポジにしては秀吉に美味しさのない脚本に、蔵之介さんがよくぞこれだけ息を吹き込んだと思う。成り上がりゆえの増長感、こすっからさ、無防備なほど赤裸々な野心に加えて、自らの底辺な出生を振り返るときだけに見せる、血も凍る冷徹さ。

 かつて大河で出ずっぱり主役=日の出の勢い秀吉を演じた竹中直人さんが、18年後に『軍師官兵衛』で再び、今度は“主役と絡む重要脇役”としての秀吉で来演し、晩年の没落終焉までを見せたとき、その“秀吉感”の出し入れ調節に驚嘆したものですが、今作の蔵之介秀吉は“本能寺まで限定”だからこそ出せた生臭さと怪しさがあって、いつの間にか画面に出てくるのが楽しみなキャラになっていました。本能寺の一報を聞いて中国大返し、“秀吉感”はこれからが全開というところでドラマが終わってしまい、その代わりボーナスのように、高松城水攻めは打ち切って帰るぞ?おもしろうなってきた!・・「はっ」と受ける黒田官兵衛役が『軍師~』で官兵衛最側近栗山善助役だった濱田岳さん、というお土産つき。アレ?「御運が開けましたぞ!」は無し?と思った視聴者が少なからずいたでしょうな。

 この後栄華を極めてやり放題になり赤色巨星の末路の様に萎んでいく、秀吉らしい秀吉ロードも見たかったですが、そこまで蔵之介さんでやるとトゥーマッチになるんでしょうね。と言うより、別のホンが必要かな。なんだかんだで、室町幕府末期~戦国~織豊政権~天下統一に向かうこの時代、何度ドラマ化されても、やっぱりその都度見どころが尽きないし、面白いんですね。

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コロっといかれる ~変で異なもの~

2021-02-09 16:19:47 | 健康・病気

 11都府県の緊急事態宣言延長決定してから(祝・栃木県は解除)言うのもいまさらですが、新型コロナウイルス、相変わらず元気に変異しまくってますな。

 英国型、南アフリカ型ときて、“南ア型に近い変異のし方の英国型”ってのも出てきて、さらにそれがもう一回変異したと思われるのが出てきて・・と、わずか2か月かそこらの間にどんだけ活発なのか、尻が落ち着かないのか、どこを目指してるのかってくらいの変異っぷりです。

 内村航平選手の跳馬とか鉄棒を見ていて「アレ自分で何回ひねったかわかってるんだろうか?」「あ、一回余分にひねっちゃったかも、ってことないのか?」と思ったことがありますが、新コロくんたちも何回変異してコンニチの自分があるのか、いまや、自分でもわかってないんじゃないかな。

 ウイルスってのは感染拡大していく過程で二週に一度くらいは変異、所謂コピーミス発生してミスを複製してはさらに広がり、変異のたびに適者生存、つまり感染しやすい、宿主を得やすい方向で少しずつ形質を変えていくものと聞いたことがあります。多くの宿主に感染できる、すなわち宿主を殺さず生かしておくために、毒性自体は弱まっていくことが多いとも。強毒性で激烈な症状を起こして、罹ったら最後高確率で死んでしまう様な方向に変異したら、せっかく感染しても宿主ごと自分もこの世にいられなくなってしまいますからね、ウイルスくん。

 中国の生物兵器研究所の自信作の、漏洩由来?の噂もあるくらいですから、そんなマヌケな変異をやらかして自滅するようなタマじゃないでしょう、新コロくんは。

 いっそのこと、変異して変異して変異しまくって、千回か一万回くらい変異したら、弱毒化の極致で無毒化しちまわないでしょうかね。感染しても、発熱とか咳とか局所の痛みとか疾病らしい症状がなんにも出ないという。

 シロウトでもすっかりおぼえてしまった、新コロ特有の呼吸器症状“幸せな低酸素症”(=血中酸素濃度が危険域まで下がっているのに、患者本人は息苦しさを感じない)じゃなくて、低酸素は無く「幸せになるだけ」。・・ねえ、こんな変異にならないかな。喫茶&軽食の店にたまにいるワガママな客のオーダー「エビピラフのエビ抜き」「ベーコンレタスサンドのベーコン抜き」(すみッコぐらしのぺんぎん?くんなら“キュウリサンドのキュウリ多めパン抜き”)みたいに、「Happy Hypoxiaハッピー・ハイポキシアのハイポキシア抜き」

 罹ってるあいだじゅう幸せ。感染して誰も迷惑しない、歓迎されるんだから、ウイルスくんたちも喜んでガンガン拡大できます。ワクチンや新薬で人間がしゃかりきに阻みに来る恐れもない。ウインウインでwithコロナ。

 治ってPCR陰性になったら不幸せになってしまう。「あの幸せにもう一度浸りたい~」「また感染したい~コロナ来ないかな~」「誰か濃厚接触して~」って人が増えて、路地裏でこっそり「ダンナ、いい新コロいますぜ」「会食してハグして、確実にウツりますぜ」・・

 ・・・違法薬物と一緒になっちゃうな。こんな勢いでもし行っちゃったら、、早晩、一周回って強毒化しますね。

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食べキャラ茨の道 ~春待ちもちもち~

2021-02-06 23:30:01 | キャラクター

 昨年のサンリオキャラクター大賞 2020は、4月から5月にかけての投票期間がほとんどステイホーム推奨で、最寄りのショップも休業中か時短中だったこともあり、オンライン投票のみの参加でした。グッズ買って応援、ってのがほとんどできなかったので、財政的にはラクでしたけどね。

 ぐでたまはぴだんぶいの推しメンたち、歯ぐるまんすたいるに一票ずつポチるたびに、ついでみたいな感じで悪いけど応援していたのがかしわんこもちくんです。2013年の“食うか?食われるか?食べキャラ総選挙”で、1位KIRIMIちゃん、2位ぐでたま、に続く3位でした。ギリ、サンリオキャラ定番の列には加えてもらったけど、2位からだいぶ水をあけられての3位だったから期待されてないのか、上の二人(“人”?)に比べると、見事に商品展開がありません。

 設定“5月6日生まれ”、かしわもちデー=こどもの日の翌日です。キャラクター大賞の期間にすっぽりはまっちゃうので、ソロで推しにくいのかな。かわいいと思うんだけど。

 食べキャラ総選挙のPVでは、弟のぼたわんこ(ぼたもち)、妹のさくらわんこ(さくらもち)、末弟のしおまめわんこ(塩豆だいふく)に、ペットのうぐいすさん(うぐいすもち)、友達の白玉わんこ(しらたま)と、なんだかポムポムプリンの友達のマフィン、スコーン、ベーグル・・・の小麦粉“粉もん”チームの“もち米ヴァージョン”ばりにファミリーが揃ってたんですが、サンリオ公式のプロフィールページではさくっと割愛されちゃってます。おいしそうなのに。

 票数でKIRIMIちゃんとぐでたまに及ばなかった理由はちょっとわかる気もする。上二人がそれぞれシャケの切り身、タマゴと、食べ物のまんま、食べ物以外の動物属性をまとうことのないストイックな姿勢(?)でキャラクターしているのに比べて、かしわんこもちくんはつきつめれば“犬キャラ”“わんこ類”なんですよね。意地悪く言えば、イヌの可愛さを“借景”してキャラ造形に使っている。クレバーっちゃクレバーな戦略ですが、リスクもありまして、すでにサンリオにはシナモロール、ポムポムプリンの両横綱をカシラに、イヌキャラかなり渋滞してます。差別化、結構タイヘンです。

 それにイヌは長くペットとして日本人社会の日常に浸透して、習性や可愛さポイントもわかられてますから、食べ物とオーバーラップしてキャラ化しても他社所属のいーすとけんのように、“イヌとしての物語”“わんこあるある”も併せてプレゼンしないと、犬派の皆さんが承知してくれないと思われます。

 険しい道を歩むかしわんこもちくんですが、ついで応援でも月河の投票が貢献したのか、キャラ大賞2020では前年2019年の66位から57位までじわり上昇しましたぞ。キャラ大期間中は“買って応援”グッズが段階に分けてリリースされるので、今年はOPTボールペンとか出してもらえるかもしれない。2020年はエントリー80キャラのうち60キャラ出たんですPILOT OPT。前年66位のかしわんこもちくんはラインナップに入れてもらえませんでした。今年は期待しましょう。・・と言ってもまだまだ先の話ですけどね。「春が来たらアレがある」と楽しみに待つイベントが何かしら、あったほうがいいじゃないですか、このご時世。

 ・・・あと、昨日ここで書いたはぴだんぶいTwitter「フォロワー10万人達成できなかったら(中略)・・に改名するぞ!」キャンペーンは、めでたく本日2月6日達成となった模様。“はぴそこ”は幻となりました。ホッとしたようなチョロいような。

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はぴだんぶい改名するする詐・・じゃなくて逆転の天使

2021-02-05 20:09:50 | キャラクター

 前のエントリで触れた『危険なビーナス』(TBS、20年12月13日放送終了)“2020期待はずれドラマ代表”みたいに言及しましたが、コレそっくり韓国ドラマだったとしたら、もっと前のめりで食いついたんじゃないかな?たぶん高齢家族その2も・・という趣旨で次回書こうと思っていました。

 いやホント。あのなんとも中途半端な非日常性と謎めかし、主人公が進んでも退いても美女がからんでくる催・苦笑性など、日本の、ミステリ原作のゴールデンの(しかもTBS日曜劇場の)ドラマだと思うから、どうしても見掛け倒しで隙が目立つけど、「コレ韓国ドラマだから」となれば、「なるほど」「ありそう」と吸収されるような気が。

 なんちゃって舶来ソフトと言えば、故・筒美京平さんが“Jack Diamond”作曲・編曲の覆面クレジットで、“洋楽”チャートで大ヒットした『セクシー・バス・ストップ』(1976年)という和製ディスコの名曲がありますが、ドラマでもこれ式にできないかな。もちろん妻夫木聡さんや吉高由里子さんクラスの大河・朝ドラ主役俳優じゃメンが割れてるから、オーディションで“無名だけど、顔面偏差値だけ高くて(整形大いに可)、オーバーアクトが得意”な若手俳優を大量抜擢。セリフはアフレコ録って、わざとコンマ1秒ぐらいクチの動きとずらして編集。

 タイトルも『ビーナス』より『天使』がいいな。『天使の○○』ってタイトルの韓ドラめっちゃ多いから。『逆転のマーメイド』ってのもあったか。じゃあ『逆転の天使』にしよう。

 『逆転の天使 ~恨みのスパイラル~』・・ネタバレになっちゃうか。『バルカン超特急』リメイク版をどうこう言えなくなる。

 ・・・・と、録画の整理ついでにバカなことを考えていたら、月河ハコ推しのはぴだんぶいツイッターに、2月1日付けで不意打ちのお知らせが。

 「目指せ3月中にフォロワー10万人達成できなかったら、“はぴだんぶい”から“はぴだんそこそこ右肩上がり”に改名します!」だって。

 はぴだんぶいの“ぶい”はV字回復のブイなので、上昇角度がショボいとなると“そこそこ”認定されてしまうらしいです。“ハピダンソコソコミギカタアガリ”って、どう略すんだ。“はぴそこ”か。ツイッターでポチャッコも心配してます「長い!そしてカッコわるい!」

 なんか昨年のサンリオキャラクター大賞における、歯ぐるまんすたいるの“33位以下だったらTwitter休止します”辞令で、応援票集めて見事前年51位→34位、健闘に免じて存続決定・・の、予定調和感あふれる流れを思い出しますが、そうこう言っているうちに、宣言から一週間足らずで0.2万人ぐらい増えて9.9万人になっていますよ(6日現在)。

 これなら3月を待たず目標達成は目前ですが、クラウドファンディングと一緒でこういうのは達成後の余力でどれだけ上積みできるかが勝負でもありますから。 月河はツイとかSNSのたぐいはやってないので、ご賛同いただける向きは何卒フォロってやってください。

 ・・大人の事情を深読みしますと、たぶん今年も4月中旬頃からキャラクター大賞の投票募集が始まると思うので、そこに向けてのマーケティングでしょうね。フォロワーが増えれば、その上昇角度によってアイテム数、ロットも増やす計画ではないかと。

 と言うより、こういう挑戦宣言をツイで出したらどれくらいリアクションがあるかを見てるのかもしれない。また大人がイヤらしい商売算段か・・と言いつつすでに今年もDンキホーテのはぴだん勢揃い柄パーカーを買ってしまい、いまも着用中。地方でも買えるアイテムが増えてほしくもあり、増えるのが(財政的に)怖くもありです。

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