『ブログ人のトラ場』、今週のテーマは「占い信じる?信じない?」
もう、二十年以上前に、一回だけ占い師さんと一対一で、お金を出して占ってもらったことがあります。その場は納得して、そこそこ満足して帰ったんですが、時間が経ってからつくづく思ったのは、占いを職業にしている人にとって、占う相手はお客さんですから、結局は“お客さんが喜んでくれそうなこと”しか言わないんですね。
耳に快いことばかりでなく、ときには「その相手とは別れるべき」とか「いまの職場で辛抱しなさい」など、“痛い”ことであるかもしれないけれど、要するに“この人に占ってもらって良かった、気持ちよくお金を払って行こう”“また悩んだらまた来よう”と思ってくれそうなことしか言わない。
映画『デッドゾーン』じゃないけれど、他人の秘めた性格、適性や、将来も含めた宿命を、占星術なり手相読みなり何らかの方法で、ある程度正確に読み取れる能力があるって、実はたいへんつらいことだと思うんです。
もし、本当に自分にそんな能力があったら、読んだ結果を本人に告げてお金をもらおうなんて、怖ろしくてとても考えられないと思う。
どうしても生業として収入につなげたいと思ったら、コロモにくるんで、プラス志向なことだけ告げたり、マイナスなことはトゲ抜いてアドバイス風ガイダンス風な言いかたにしたりするのではないでしょうか。お客さんに喜んでもらってナンボ。それが仕事というもの。
当たる占いはあるだろうし、当てられる能力のある人も(占い師の看板出しているかいないかは別として)たぶんいるのだろうと思います。でも、マスメディアの上、あるいは街角で、値段つけて提供された段階で、それは“商品”です。商品ならば客のニーズ、嗜好に合わせて作られるしかありません。
ヒット商品となって、テレビのゴールデンタイムを席捲し、豪邸を建てて宝石を大人買いして、それをさらにテレビで見せて愧じるところのない占い師さんもいますね。
今回は「信じない」に一票です。