イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

何かいいことないかキティちゃん ~ホワイト家の人々、じゃなくて猫々~

2021-07-23 20:59:25 | キャラクター

 前回のエントリで6月発表のサンリオキャラクター大賞 2021の結果を遅まきに振り返って、金銀銅表彰台独占“犬の時代”、および我がはぴだんぶい諸君の健闘を称えたばかりですが(“ばかり”と言ってももう二週間前だ)、何の気なしに読み進めてくれた貴方、そうアナタも、ふと気がついて怪訝に思いませんか。「サンリオと言えばキティちゃん、ハローキティじゃなかったの?」「キティちゃんどこ行っちゃったの?と。

 サンリオキャラの人気投票の話を延々書いていて、キティちゃんが一度も登場しないのは、吉野家にかよって豚丼とから揚げ丼しか注文しないようなものです。

 松屋フーズでぶっかけおろしうどんとバターチキンカレーしか注文しないようなものでもあるか。信州庵で小天丼ととろろご飯か。まぁ別に何でもいいのですが。結論からお知らせしますと、我らがキティちゃん=ハローキティは6位でした。

 1位シナモロール2位ポムポムプリン3位ポチャッコのわんこトリオの次、4位がマイメロディ(ちなみにウサギ)。5位がそのマイメロの「ライバル!」をもって自任するクロミハローキティはその次で6位なんです。

 えーッそんな下なの?と思う向きと、まだまだ根強いじゃん!と思う向きとあるかもしれない。ちなみに昨年2020年は5位、コロナ禍が影もカタチもなかった2019年は1位に輝いていますから、まだまだキティちゃん、過去の人・・じゃない過去のネコになったわけではありません。

 1974年誕生、75年グッズデビューで、月河は思春期ざかりの女子としてリアルで目撃した世代です。文具店や雑貨店、洋品店でキティアイテムがあふれるのはもうちょっと後だったと思います。

 初見の印象は、「(1960年代に絵本で知った)ディック・ブルーナの“うさこちゃん(=現・ミッフィー)”に似てるな」「Kitty=子ネコ、だからネコ版?」という感じ。トレードマークのリボンをはじめ、赤がメインで原色多用の、子供にも印象深いカラーリングが似ていたし、キティちゃんもうさこちゃんも、顔がおとなしいんですよ。クチあけて笑ったり叫んだりしないから。

 キティ登場前の、女子のキャラクター事情をちょっと思い出すと、月河の幼稚園から小学校低学年の間=昭和40年代初期は、ディズニーものと不二家のペコちゃん・ポコちゃんが席巻していましたね。幼年雑誌の巻末の懸賞に祖母が月河の本名でハガキで応募してくれて、ペコちゃんの舌ペロ顔の合皮のジップ小銭入れが当たったこともありました。

 誕生日かクリスマスのプレゼントに、ディズニーの白雪姫と小人たちの絵柄の箱入り24色の色鉛筆をもらったのも覚えています。“きんいろ”と“ぎんいろ”が入っているのがとりわけ嬉しかったから、クリスマスだったかも知れません。当時は親世代も、子供の“TVの見過ぎ”には滅法厳しくても、アメリカ発のディズニーアニメやキャラにはなぜか寛容で、特別しつこくおねだりしなくても、そこそこリーズナブルな物ならわりと気前よく買ってくれたものです。

 ハローキティ74年誕生は、個人的にはちょうど「キャラクター物は子供っぽいから卒業」と、誰に言われるでもなく距離を置いた頃で、ドはまりだったのは月河よりもうちょっと後生まれ女子の皆さんだったと思われます。この年代になると、もう持ち物や身の回り品にキャラがついているのは当たり前で、ディズニーがUSAから入って来た頃とは様変わり「キャラクターものだから高価」「同級生に見せて鼻高々」なんてこともない、庶民的でハードルの低い、日常の風景になりつつありました。

 キティちゃんはその後も二番腰、三番腰のあるキャラで、80年代後半、90年代にもブームのピークが来て、その都度、より広いファン層を掴んでいます。大人の、所謂“キティラー”なんて呼び方が定着したのは95年ぐらいでしたかね。

 月河の周囲でも、記憶する限り最古で1985年(昭和60年)に、すでに“大人のキティラー”かつ“男子”は実在し、日常業務の「セール2函:○○支店TEL確認」「展示会場OPEN時間変更」なんてメモを、キティちゃんパッドに走り書きしてデスク周辺に貼りまくったり部下女子に手渡したりしていました。別に、後に言うフェミ男キャラでもない普通のアラ30が、です。女性の多い職場だったこともあって、誰も咎めも、キショがりもしませんでした。

 思うに、特に80年代から、文具や化粧小物など“女子専科”に限らず、インテリア用品やキッチン・ダイニング用品、アウトドア系の自転車・ドライブ用品など、性別や年代を幅広くカバーする戦略が功を奏したんでしょうな。よく揶揄気味に言われる“キティ姐さんの(コラボ・タイアップ)仕事選ばなさ”はすでに始まっていたわけです。

 オフィスからリビング、バストイレまで「こんな所のこんなモノにもキティちゃん!?」という戦法は、いつの間にか日本人の心から“カワイイもの”に対する含羞や躊躇の障壁をとっぱらい、いいオトナがキャラクターグッズを身辺にはべらせていても違和感を持たれなくなりました。いまトップを走るシナモロール、ポムポムプリン、ポチャッコの面々も、安定したグッズ開発とセールスを続けていられるのは、キティちゃんが道を開拓し、拡張し、舗装してくれたおかげでもあります。

 サンリオさんのコンニチ在るを築き上げた、キティちゃんこそ最大の功労者と言ってもいいでしょう。

 誤解を恐れずに言えば、ホリプロさんにおける和田アキ子さんに匹敵する存在、それがキティちゃんです。

 ・・・・・今年のキャラ大の票数では後輩のマイメロディ(75年デビュー)と、その自称ライバルのクロミ(同2005年デビュー)に先行を許しましたが、TV『ファンファンキティ!』(テレビ東京)のメインMC、ピューロランドのナビ役としても揺るぎないものがあります。月河の地元でメジャーなサンリオショップでは、行くたびに店内でずーっと ♪ハロー キティ こんにちは キティはみんなの にんきもの・・ という、宮川泰さん作曲『あの子はキティ』がエンドレスでかかっていて、しばらく物色滞在してからショップを出ると、一日じゅう ♪・・わんぱく いじわる おこりんぼも つられてやさしく なっちゃうの・・ と脳内ループ不可避です。やっぱりキティちゃんはサンリオ小宇宙のヒロインなのです。

 ところで、今日いちばん書きたかったこと。キティちゃんの公式フルネーム“キティ・ホワイト”って、知ってました?双子の妹が“ミミィ・ホワイト”。お父さん“ジョージ・ホワイト”、お母さん“メアリー・ホワイト”。・・

・・家族だから名字みんな一緒なの、当たり前ですけど、白ネコさんモチーフだからホワイト?・・って、このご時世、いいのかしら。毛色とか肌色とか、白とか黒とか、うっかり言ったらめっきりナーバスな空気じゃないですか。

 設定では「ロンドン郊外生まれ」、でも企画開発は日本発、のキティちゃん、もちろん日本国内だけじゃなく、レディ・ガガさんやマライア・キャリーさんもファンだという、いまや国際的、地球規模的アイドルですが、そのうち、褐色アフロヘアの、多様性受け容れヴァージョンも登場せざるを得ないかもしれません。あらら、想像したらなんかかわいいぞ。見たいですけどね。

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きゃらくたの中に輝いてた物がいっぱいあったろう? ~キャラ大賞2021ふりかえり~

2021-07-08 22:50:24 | キャラクター

 6月はもっといろいろここで書きたい事があったのですが、メールソフトやなんちゃらアカウントのセキュリティ疑惑がなぜか相次ぎ、無い知恵を絞った対策でパスワを変えたり、変えたのを控え取り忘れてまた作り直したりしているうちに、またもうかうかと月を跨ぎ、あまつさえ2021年の折り返し地点も過ぎてしまいました。

 最近は、金融機関でもプロバイダでもネットショップでも、取引開始時に暗証番号やパスワ設定させられるクチでは必ず「パスワードは定期的に変更してください」の通知催促がしつこいですね。こちらもあまりネット取引にシンパシーを持ってなくて、ぶっちゃけ信用してないですから、通知が来る都度、セキュリティ強化か!ヨッシャそれそれと応じたり後回しにしたりしているうちに、気がつけば“ちょっとずつ変えたパスワ枝分かれラビリンス”の真っ只中に。この際ばっさり整理しようとやり始めたら果てしない果てしない。

 6月に積み残したと言えば、やはりサンリオキャラクター大賞2021ですよ。今年は昨年の様にパソコンからの投票が出来なくなったので、期間中ショップで何かしら買った分のチップだけでホソボソと参加するのみでした。もう世の中、非スマホユーザーは人頭に数えてすらもらえませんな。

 とりま1位シナモロールには文句なし。もうなんというか、全盛期の昭和の大横綱・大鵬ぐらいの安定感です。巨人シナモンたまごやき

 可愛さ、それもサンリオ的なかよし平和的な可愛さに、一分のスキもないですもん。この一年で月河も勉強したんですが、色白青い目のシナモンくん、設定では「遠いお空の雲の上でうまれたこいぬの男の子」が「空からフワフワ飛んできたところを、カフェシナモンのお姉さんに見つけてもらった」んですね。

 ・・ってことは、いまはカプチーノくんやモカちゃんシフォンちゃん、エスプレッソくんたち“ほんもの”のわんこのおともだちと一緒に行動していますが、いつか、“風に乗って”やってきたメアリー・ポピンズのように、”お空の雲の上”に帰って行く可能性も残しているような。2001年グッズデビューの前の企画段階では白くてぽっちゃりしたウサギのキャラだったというシナモンくん、男の子(しかもイヌの)なのにリボンやお花やスイーツが似合う乙女チックさもさることながら、どこか天上的な妖精っぽさ、この世のものならぬ、ほわっとしたファンタジー感も、安定人気の源泉でしょうね。

 いっぽう「ゴールデンレトリーバーの男のコ」と、具体的犬種込みで自己紹介している、こちらはドーンと地に足付いてる系代表のポムポムプリンが僅差の2位。食いしん坊でおいしいものとお昼寝が大好き、ポムッとした体型も地上的なら、趣味も年じゅう花壇作ったり畑耕して食材収穫したり土の匂い。ハムスターのマフィンくん、リスのベーグルくんネズミのスコーンくんなど野山の小動物がお友達。カスタードプリン色の体色にカラメル色のお帽子見ているだけで美味しい気分になってくる、シナモンには無い“ぬくい”感じが、こちらも人気の秘訣でしょう。デビューはちょっと先輩の1996年で、今年は生誕25年のグッズプロモ面プッシュもあり中間発表ではシナモンを抜いて一時、1位にもなりました。

 3位には月河ハコ推しのはぴだんぶいのエース・ポチャッコが昨年に続いて飛びこみましたが、さすがに金・銀メダルの両横綱からはちょっと票数の水が空きました。シナモンの天上感~プリンの人肌感の、ちょうど中間、フェアウェイを行くといいましょうか、オッチョコチョイキャラなんだけど、がちゃがちゃドタバタ多動的なそれではなく、どこか天然に抜けてる、或る意味いちばん“わんこらしい”牧歌的な雰囲気がこのコの魅力でしょうね。アパレルや文房具などのグッズも、女の子だけでなく、男の子が持っても恥ずかしくない落ち着いた色調・デザインが多い。

 輪郭線が黒に統一された絵柄(シナモンはソフトブラウン、プリンはお帽子より一段濃い焦げ茶色の輪郭線です)、イベントコスやバイト(?)時以外は、おおかたいつも人間ならおヘソが出る丈短の赤Tを着ている天真爛漫さ、うちの高齢家族が「(はぴだんぶいで)いちばんカワイイ」と評する、おクチを敢えて省いた顔の描き方で、“おとなしい=(カワイイアピールが)うるさくない”感じに見えるのもポイント高い。

 シナくんはベタに可愛いけど「ちょっとあざとい」、プリンくんは可愛いプラス三の線もはいってておもしろいけど「ちょっとあつくるしい」と感じる人もいるかもしれませんが、ポチャくんに関しては砂糖っけもクリームっ気も控えめで、「苦手」と思う人は少ないでしょう。

 ちなみに月河は、もう時効だろうと思うから白状しましょう。ドドドドドド・・(←ドラムロール)・・じゃーん。昨年のはぴだんぶいお披露目のちょっと前、本当にちょこっと前まで、ポチャくんとスヌーピーとの個体識別ついてませんでした。うひゃー。ひらにご容赦を。だってサンリオショップで、しれっとPeanutsグッズ置いてるんだもの。ドラえもんとかと同じで、ライセンス販売らしい。商売っ気ぶっといなあサンリオ。Peanutsがぶっといのか。

 結局1~3位の表彰台を昨年に続いてイヌの男のコキャラが独占、「サンリオ、犬の時代」を再び印象づけましたが、こうして一人(“人”?)ずつ見てくと、ひと色一本被りじゃなくうまいことキャラによるファン層の住み分けができている感じです。キャラをプレゼンして商売にする企業サイド以上に、推してるお客さんのほうがわかっていて、ちゃんと自分にしっくりくる子を選んで推してるなという印象。

 上が盤石な分、月河のはぴだんぶいの、ポチャッコくん以外の面々は概ね、突き抜け大ジャンプはしきれませんでしたが、いちばんのベテラン(=79年デビュー)・タキシードサムくんが昨年10位から一桁の壁を破って9位と気を吐いたし、ハンギョドン13位、バッドばつ丸14位、けろけろけろっぴ15位、あひるのペックル17位と、推してる皆さんの顔が見える手堅い結果。特にペックルくんは総合順位では昨年16位からひとつ下げちゃったのは残念だったけど、ホームグラウンド(?)の香港では今年も1位を譲らず4連覇を果たしました。香港、激動の1年だったけどさすがペックル。広東語で“あひる”を意味する発音が縁起がいいんだそうですが、だったらディズニーのドナルドとデイジーとかも大人気なはずで、やっぱりペックルくんの人徳、もといトリ徳と思いたいですね。

 香港いま大変ですからね。民主化運動の女神・周庭さんもペックル推しかしら。今月27日がペックルのバースデイなのでお楽しみのグッズ新発売もあり、釈放後の雌伏先に差し入れしてあげたら元気が出るかな。林鄭月娥さんはどうかな(←・・「りんていげつが」で変換されるか入力してみたかっただけ)。

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