イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

1人は皆のために

2011-01-29 17:26:03 | テレビ番組

最近(でもないか)終了して淋しくなったTV番組のひとつに,日曜朝のNHK『新・三銃士』再放送があります。別チャンネルのスーパーヒーロータイムを録画回しながら、平日の朝ドラのノリで背中音声視聴するには格好のテンポ感でした。三谷幸喜さんのホンだから台詞がまずおもしろいし、声優さんたちも豪華。ちょっと手を休めて画面を見ると、キャラ人形がまた実に精緻で味がある。三谷さんそっくりキャラ(=貴金属細工師オレイリー)のみならず、ナレーターの爆笑問題田中のそっくりくん(=反乱軍カリスマリーダー・バッソンピエール。むっくり頬っぺの木目がキュート)でやめておかず、同太田のそれ(=反乱軍ヒラ兵士で元はチーズ職人のルミエール)まで出て来たのは、楽しいやりすぎでした。

暮れの最終放送回(1226日)はラスト3話一挙放送だったので、濃いような、駆け足すぎてもったいなかったような。楽しみが2週分短くなってしまった。

とりあえずミレディーとロシュフォールの体型酷似ツンデレコンビがわかりやすく改心しなくてよかった。水木しげるさん(@『ゲゲゲの女房』)ではありませんが、良い人間が良きことをするだけでは、漫画も人形劇も、世の中もつまらんのですよ。オレイリーさんがバッキンガム公をIt’s aliveしちゃったことより、サルのブランシェと黒猫のケティーがああいう事になっちゃったのはぶっ飛んだね。一応、日曜朝の児童番組なのに…とか言ったら、『仮面ライダー』シリーズなんかもっとキワい話を平気でやってるわけだが。一体、ナニが産まれるのだろうか。

で、気がつけば、これに続く枠だった『週刊こどもニュース』も終了していました。そうか、それで1226日の枠が空いて、『新・三銃士』の残り3話を詰めたのね。

こちらは19944月からの長寿番組でした。土曜の夕方に放送していた頃、まだ池上彰さんがお父さん役だった頃から視聴し始めたような記憶がありますが、とにかく美術さんが毎週、テーマやトピックに合わせてたいへん頑張っていた番組でした。微笑ましくもアナログな、手動模型のかずかずや、子役さんたちの学芸会風コスプレ小芝居など、授業や課外活動指導の参考にと視聴していた、学校の教員さんも多かったのではないでしょうか。

“こども”ニュースというタイトルで、文字通り小学生にもわかるニュース解説をという目標で池上さんみずからが中心になって企画、立ちあげた番組だったにもかかわらず、調査によると50代以上の中高年オトナの視聴者層のほうが厚かったとか。さもありなん。解説としてのわかりやすさ、親切さとは別に、あの体温体温したアナログ感、利発そうで元気いっぱいの子役さんたちがワイワイ擬似家族を演じる雰囲気は、どう考えても子供よりは中高年が喜びそうだものなあ。一定の社会的使命は果たしたと思うので、たたみ時と言えばたたみ時でしょう。

月河がこの番組の特別功労者として敬意と感謝をいちばん贈りたいのは、2003年ぐらいまで“お天気おじさん”役で参加してくれた気象予報士の渡辺博栄さんですね。気象界のかぶりものキング。お日さまや雨ガッパ、コウモリ傘、雪だるまはもちろん、ひまわり、アジサイなどの季節の植物(頭上にジョウロがあったりしたことも)まで、ありとあらゆるコスプレを見せてくれました。渡辺さんのあと、番組内にお天気専任のレギュラー人物が出なくなったのは、温暖化とともに異常気象が日常化してきて、猛暑や台風水害など、お天気絡みで、凄惨なニュースになってしまうケースが増えたからなのか。

はたまた「あんなカブリモノやらされるならオレは、ワタシはごめんだ」と、出演オファーに居留守を使う気象予報士さんが多かったからなのか。渡辺さん自身がたいそう子供好きで「気象予報士になっていなければ保育士か小学校の先生になりたかった」とのお話も小耳にはさんだことがあります。あの番組でああいうコトを担当するには余人をもって代え難い人材でした。いまもお昼の気象情報でお見かけしますが、『こどニュー』への貢献に関しては池上さんと並ぶ存在と言っても過言ではないと思います。

…で、後を受けて“週刊おとなニュース”的趣旨でスタートしたと思しき土曜朝(845~)の『ニュース深読み』ですが、紅白歌合戦総合司会経験もある大物キャスター・小野文恵アナをメインに持ってきてかなりの製作意気込みは感じられるものの、まだちょっとキレが悪いですね。先々週の“TPP”は、加入賛成派と反対派の論客がそれぞれの根拠・言い分を開陳し合っておもしろかったけれど、今朝の“タイガーマスクが残したもの”は、結局ナニを解説しようとしているのか最後までもやもやしました。

公的補助金が少なく寄付頼みの児童養護施設の苦境実態を訴えたいのか、税収減収と財政難がもたらす政策の福祉切り捨てや至らなさに、市井の善意の人々が苛立ち行動を起こしたということを賛美したいのか、その前に、キリスト教社会の欧米に比べて、日本には市民の寄付文化が根づいていないと嘆きたいのか、はたまた、「一過性のブームにせず、共助善意の輪を定着させましょう、ね」とアピールしたいのか。論客、事情通的な人は3人ぐらい出てきて、それなりの発言はしていましたが、終始論点がぼやけたままでした。

なぜぼやけたか。番組への視聴者意見にもあった通り、「いままでも、報道されない善意の地道な寄付を継続する人はちゃんといたのに、“タイガーマスク”“クリスマス~お年玉期”“ランドセル”というわかりやすい、TV的に絵になるキイワードが揃った途端、一気に報道ラッシュになった」という昨今の状況に、この番組を作っているNHK自身が、忸怩たる思いを持っているからだと思います。

しかも、コトが善意、子供の笑顔に直結する、基本的には全肯定するしかない話題だけに「賛成反対」の図式になりようがなく、「ツッコみどころ探し」も無理だから、余計、番組が盛り上がらない。

これは深読みならぬ、いささかヒネ読みになりますが、財源不足と福祉切り捨てへの批判に悩み、さりとて皆が喜ぶ打開策なんか考え出す能力も気概もないザ・無策政府が、「こうなったら世論操作しかない」とばかり、おそらくは総務省辺りを尖兵に、各報道機関に「匿名寄付を大々的に、肯定的に採り上げよ」「それも、絵ヅラの美しくない老人や障害者ではなく、喜ぶ子供のかわいい笑顔の映像つきで」との密命を、ニュース枯れになる年末を狙って発したのではないでしょうかね。NHKも「ウチも次期会長で揉めたし、言うこと聞いとくか」と不承不承乗ったと。

とりあえず、きっかけとなった“最初の伊達直人”さんが、その筋の仕掛け人ではなく、本物の、実在のピュアな市井善意の人だったら、タイガーマスク“現象”とかタイガーマスク“運動”などとマスコミに勝手に命名されて、「ホラあとに続け、ホラ続いた、こんなに続いた」みたいに持ち上げられることには複雑な思いでいると思います。善意というのは、常に“目立たないこと”“陰でそっと見守ること”を願うものですから。

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腹ハラ時計

2011-01-27 14:27:15 | テレビ番組

今日(27日)の『あさイチ』では、“間違った過剰ダイエットが招く摂食障害や骨粗鬆症、胎児への悪影響の恐怖”を取り上げていましたが、こういうときに限ってゲストコメンテーターが森公美子さんじゃないのね(失礼!)。

事故骨折明けでちょっと青白くなった?感じのユンソナさんと、小学生の頃は肥満だったという假屋崎省吾さん、至極テーマ相応オサマリのいい顔触れでした。

 それにしても、「女性限定では、2040代を通じて、日本が世界でいちばんBMI(=身長比の肥満度)が低い」という冒頭の振りはちょっとびっくり。高齢家族がらみで月に何度か総合病院の外来に行くと、まあ、傍目にも病的に肥満で、糖尿病心臓病その他の治療で自分が通院していると思しき人たちを別にしても、風邪引きのお子さん連れの若ママ、リタイア世代の旦那さんに付き添う熟年奥さん、そのまた車送迎の娘さんお嫁さん、皆さん結構立派な体格をされていますよ。

 そんな受診者に明るく元気に対応し立ち働く看護師さん、ボランティアさん、医療クラークさんたちも、冬場も半袖ユニホで健康的に肉づきがいいし、「そんなに日本って女性の痩せ大国なの?」と疑問に思ってしまう。たぶん“世界でいちばん”っつっても、飽食先進国限定での比較なのだろうなあ。USAなんか、もう肥満じゃない人が希少視されるぐらい、フィフスアヴェニューを闊歩するビジネスOLさんも、ダウンタウンの現業労働おばちゃんも、撮られてなんぼ媒体露出してなんぼのアーティストやミュージシャンですら、軒並み、日本人から見ると桁外れにでっかいし、もりもりバクバク食べるからなあ。

 番組によると、BMI(体重キログラム÷身長㍍の2乗)が18.525が正常で、それ未満は痩せすぎ、以上は肥満だそうです。

しかーし!ここ3年ほど、18.5どころか16をちょっと切れたり切れなかったりを行き来している月河も、しんどい時はときどきありつつも全然元気に活動しているし、来るモンもちゃんと来ては去っているし、泡系、泡でない系問わず好き放題飲んで、コンビニフード食べて、自作のクソまずいオリジナル煮物とかも食べて、去年の夏には余裕で穿けたジーンズが「腹に来てる」「ジッパー上がらん」「無理クリ上げてもいつの間にか半分下がってる」とかぶうぶう言いながら(体重と腹回りはチョー一致しない!)、雪が融ける頃にはまた元に戻ってすいすい穿けたりしているし、そんなに一時点の数字にこだわるこたぁないと思いますよ。

 見てくれの太い丸い云々も、気にする気になるのは人生のほんの一時期だけだしね。何年か過ぎれば「あと2キロ、あとウエスト3センチぐらいのことでカリカリしてた自分」と、微笑ましく微量恥ずかしく思い出すことになりますって。

 …ところで『てっぱん』に先週から登場の小早川のぞみさん(京野ことみさん)は何ゆえおのみっちゃんで働くことになったのだらうか。一応、毎朝欠かさず音声だけは背中で視聴しているのですがね。

広告代理店の敏腕キャリアウーマンで、会社の年下同僚と結婚が決まって、亡きお母さんの遺品の中から“ちはる”前での若き神田さん(赤井英和さん)との2ショット写真が出てきて、顔も名も知らない父親に「結婚の報告を」と消息を求めておのみっちゃんに訪ねて来たけれど、ある晩、ベロンベロンに酔っ払って来て婚約指輪放り出してガリレオ・ガリレイ(by岩崎先生)にしたあたりから、おめでたいはずの結婚話は怪しくなってきていました。

しかも自分も自覚なかったらしい妊娠発覚。あかりちゃん(瀧本美織さん)は“見知らぬ父親を求めて”で自分と、“孤立無援でお腹大きくなって”で実母・千春とを重ね合わせ、初音お祖母ちゃん(富司純子さん)は“親にも知らせず父のいない子を身ごもって”で娘・千春を思い出して、ともに心いためている様子です。放送開始以来、いちばんイタいツラいエピソードになるかも。

『だんだん』の花鶴姉さん以降、すっかり“性格いいのに男運悪い”イメージが定着している京野さん、最終的には働く女性視聴者にもドヨンとしないフィニッシュをお願いしますよひとつ。

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1つだけいいかい

2011-01-25 18:15:00 | 夜ドラマ

一週遅れになるけど19日(水)放送の『相棒 season 9“招かれざる客”は爆笑エピでしたなあ。ね?

「…ね?」って誰彼かまわず同意求めてそこらじゅう回りたいくらい爆笑しました。『相棒』でこんだけ爆笑させられるとは思ってもみなかった。もともと笑かし仕様に作ってある、今seasonで言えば“運命の女性”(=陣川くん独走失恋篇)“9時から10時まで”(=まったり24トゥウェンティフォー)辺りより確実に笑った。

なんたってあの右京さん(水谷豊さん)が「まだ、わからねぇか」「指輪ぐらい用意しとくもんだぜ」「何しろオレは見てたんだからなぬふぉふぉふぉ」とか、あの英国風ヴィジュのまんま、麻生太郎さんみたいな取ってつけべらんめえになっちゃうんだぜ。…あ、少し伝染った。

巻き込まれ示し合わせて俄か小芝居に付き合った神戸くん(及川光博さん)、いまどき、逮捕するとき「神妙にしろ」って言う刑事もなかなかいないもんだぜ。…一度伝染るとなかなか抜けないんだぜ。輪ッパかけて車に乗せるとき「乗りなさい、(鞄)持ちなさい、(運転席に自分が回るまで)逃げるんじゃないぞ」までいったら、犯人ども、少しは怪しめと。

しかも「逮捕劇を演じて見せるなら、逮捕状があったほうがリアルじゃないか」と、TVっ子世代の才気煥発くんらしい機転をきかせたつもりの神戸くん、ポッケに有り合わせのペーパー援用して「杉下右京、詐欺容疑で逮捕状が出ている!」とビロビロ広げて見せたのは自分の健康診断結果表。ヘモグロビンの低い数字が目の前でビロビロして、詐欺容疑杉下右京もそりゃ目を白黒しますわなあ。ナポリタンだけじゃ造血機能足りないと思うけど。豆類とか、魚とかレバーとか食べないと。死体が苦手な神戸くん、血の気たっぷりの肝臓系もダメなのかしら。

オリエント急行系としても、脚本・戸田山雅司さんの好作“女王の宮殿”(season 5)“寝台特急カシオペア殺人事件”(season 6元日SP)の流れを汲むクローズドサークル系としても、ややユルめで謎解きとしての緊密さ求心力はいまいちだったけれど、そういう至らなさを差し引いてもなお余りあるエンジョイアブル、読後感の心の浮き立ちかたでした。「いやー笑ったね」「ホント笑った」と家族で笑い合って終われるTVドラマ、まさか警察もの事件もので遭遇するとはね。しかも、あの、割り切れなさ苦ーい後味こそが看板の『相棒』で味わうとは。

コレ脚本戸田山さん、一昨年の正月に放送された『探偵 左文字進』シリーズの“左文字が殺人犯!?”での、左文字双子弟(←ただし、ニセモノ)に扮した“ブラック水谷豊”に触発されて着想したんじゃないでしょうかね。月河は再放送で観たんですが、アレは結構インパクトあったんだよなあ。正義原理主義者ゆえに憎まれ役に回ってしまうとか、そういう行きがかり上ではなくて、根っからの、同情の余地ない凶悪な、あるいは冷血な悪を演じる水谷さんを、ちょっとでも見たいと思う人、『相棒』ウォッチャーの中にも結構いるんじゃないでしょうか。「右京さん役演ってる間は純ブラック役はオファーあっても受けないんだろうなあ」とか、妄想的に大人の事情斟酌したりして。

今回のエピはそういう飢餓感をうまいことくすぐってくれたと思います。必ずしも完成度とか胸に沁み入る度では高評価できないけれど、キャラ持ち味の拡張性で見せる、長寿番組の強みこれもまた良し。

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エビーナ

2011-01-23 14:23:17 | 昼ドラマ

『さくら心中』3週めの先週(第9話~)から、ストーリー・演出ともにちょっと活気が出てきた感じです。金貸しの息子雄一(シャカ大熊啓誉さん)への身売り同然嫁入りを強いられた妹・桜子(笛木優子さん)に「ウチにいまあるだけのカネを集めた、コレ持って比呂人くんと逃げろ」と押しつける勝(松田賢二さん)、100万円の札束、何ゆえ新聞紙に包むか。しかもわざとガサガサヘタクソに包むし。誘拐の身代金偽装受け渡しじゃないんだから、せめて茶封筒ぐらいないのかと。商家だろうに。

こういう、細けえところにツッコみの糸口乱れ打ちになってきたら、昼帯、ノッてきたなと思わせますね。

 血縁のない妹への、肉欲含みの思いを曝け出しながら隠してもいる矛盾だらけの勝のキャラもおもしろいし、ウブなようでどこか押し付けがましくしゃあしゃあと“善人のイヤらしさ”満開の桜子親友・沙也香(須藤温子さん)も時限爆弾キャラ。ここへ来て桜子自身の、打算とすら言えない無茶ゴリを押し通す、可哀想なんて到底思えない、食えない女ぶりもだんだん明らかになってきました。

 こうなると、ひたすらカネカネあるのみの櫛山夫妻(神保悟志さん大島蓉子さん)と、ひたすら桜子とやりたいひと筋の雄一、ドラマ的には“野卑で下品でエゴくて悪役”ポジションの人々のほうが、ずっと微笑ましく、見守ってて楽しい、ある意味わかりやすく善良な人物たちのように思われてくるから不思議です。

番組公式サイトトップは、ご覧のようにあえかにロマンティックな官能的なヴィジュになっていますが、とにもかくにも中島丈博さん作。胸かきむしられるような切ない悲恋純愛話なんか期待しても無駄なんで、今後も大っぴらあけすけガハハな、カリカチュールなやりとりの中から、人間存在、男女の本質的な可笑しさ滑稽さ、ペーソスが幾許か掬い取れればそれで良しでしょうね。このドラマで、トップ画像に似つかわしい、ロマンティストで儚く耽美的、パセティックな人間性の持ち主だったのは、2週め途中で退場した郁造さん(村井国夫さん)だけだったような気がします。

そう言えば、昼帯ウォッチャーとしては瞠目の芸能ニュースが、今日は飛び込んできましたなあ。2007『金色の翼』での、得体がしれないながらもどこか可憐でイタげなファムファタール役が印象的だった国分佐智子さん、落語家の林家三平さんとご結婚だそうです。三平さん、まだ“いっ平”さんと言いそうになってしまいますが、もう兄上がこぶ平改め正蔵さんですしね。

三平さんがうっかり八兵衛としてレギュラー出演中の『水戸黄門』に、国分さんがゲストインしたのが交際のきっかけだったとか。ツヤツヤ童顔でいまだにパシリキャラがお似合いの三平さんも気がつけば四十路、大勢のお弟子さんを抱える一門の重鎮です。月河はあまり斯界の状況は詳しくないのですが、真打になられる頃は「(比較的マジメで考え込み性な)(←つまり、笑えない)お兄ちゃんよりも芸風が明るく悠揚迫らざるところがあり、先代(=お父上)三平さんの個性を継いでいる」との評も耳にしました。

そんな三平さんを支えるべく、国分さんは結婚後は芸能活動を引退して噺家の妻に専念されるとのことです。あの美貌がもうドラマ映像作品で観られないのは惜しい気もしますが、今年のお誕生日を迎えて35歳、女優として、『金翼』での怪しい存在感、風のように香気のように滲み出るオーラを超える作品・役柄に、今後出会えるかどうかを考えると、賢明な選択のような気も。

戦争体験のヌシみたいなお姑さんのほか、微妙にコワい小姑お義姉さんたちが2人もいる、一筋縄でいかなそうな一族に嫁がれるわけだけど、まあ頑張って幸せ掴んじゃってください。披露宴には『金翼』監督スタッフさんや共演者の皆さんも出席されるかしら。

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正義(まさよし)の正義

2011-01-22 16:45:31 | 夜ドラマ

昨夜(21日)は帰宅出会いがしら『悪党 ~重犯罪捜査班~』を放送開始5分後ぐらいから中途参入視聴。

“手段を選ばぬ、私生活破綻した暴走正義漢たち”って結構新鮮じゃないですか。「アイツは極刑が妥当だ」となったら、確実に極刑なことやるまで泳がして張っとく。「刑事殺しなら間違いない」「いや未遂でもいいんじゃないですか」ってやおら援護。だはは。『必殺仕事人』シリーズの笑いレス&現代ヴァージョンって感じ。

小泉孝太郎さんの“空気読めない善意のひ弱優等生”はもうキャリア重ねて堂に入ってきたし、スカイライダー以来さわやか好漢を得意としてきた村上弘明さんの、ハラに何モツあるのかわからない“官房長(@『相棒』)”的得体の知れなさもなかなかおもしろい。

月河にとっては昼帯『新・愛の嵐』(02年)や『真実一路』(03年)で、やや頼りないながらも回り回って安らげる味方役についてくれた鈴木浩介さんのコメディリリーフぶりは安心して脱力笑いできるし、嫌われ松子でカナリアの娘・内山理名さんの“遊びを知らないマジメさんゆえに病んでしまう”東電OL事件にもつながる歪んだエロさ、不気味スマイルの平山広行さんの“本当は弱っちカッコ悪い”二枚目ぶりも、所を得た手堅いキャスティング。

欲を言えば“悪党党”刑事課第4係リーダー格の高橋克典さんが、若干ヨゴレ切れ壊れ切れていないかな。『只野仁』無きあと、克典さんに、体当たりやんちゃ派主役のシリーズを作ってあげないとまずい大人の事情でもあったか。

月河としてはいまだに1997年の『沙粧妙子 ~帰還の挨拶』での克典さんがいちばん印象深いので、今作で孝太郎さんが演っているような不器用エリートくんのほうが向きじゃないかと思ってしまうんですよ。いまはいない前妻との間に、家庭科で調理実習始めたぐらいの愛くるしい娘・のぞみちゃん(宮武美桜さん)あり。孝太郎さんに「捜査中は結婚指輪はしないほうがいい、つけ込まれる」とアドヴァイスしてましたが、のぞみちゃんが巻き添えになるか?のエピ、いずれは来るのでしょうな。

いまや目を覆うばかりの棒読みくんじゃなく、「この人が出てくるならこんな感じだろう」的な、一定の安定感すら醸し出す孝太郎さんに、そのうちコンプレックス入り組んだサイコシリアルキラー役とか、グデグデのナンパマニア役とか演らせてみたい気もしますが、破壊力のほどが心配でもある、いろんな意味で。

たぶん近頃はめっきりヒマしておられるであろう、アノお父上が「今度はオマエが“小泉劇場”になれ」と、プレスリー聴きながらネジ巻いてるかも。06年7月、現役総理総裁にまだおられた『不信のとき ~ウーマン・ウォーズ』の頃は、「米倉涼子ちゃんみたいな美人とキスシーンできる仕事で羨ましいぞこのヤロー」みたいなことものたまっていたらしいですぞ。

滅法不人気の野党第一党で貴重視されてる若手のサラブレッド・弟ぎみも、ちょっとあせってるかも。選挙区、神奈川だし。

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