イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

シュガーレス

2007-08-31 22:36:32 | テレビ番組

朝、身支度中いきなり家族から「ウチのプリンタでコピー取れるだろう」と訊かれ、ウチじゅうで限りなく月河ひとりが使用操作メンテしているプリンタを“ウチの”呼ばわりされるのも心外なのですが、それはそれとして、「市役所に出す書類の控えを取っておきたいのだが、暑い中(今日は最高気温25℃)、コンビニまで行くのは面倒くさい(出てすぐの角渡った目の前)し、カネ取られる(110円)から、ソレで取ってくれないか」 

…何が悲しくて、いま出かけるべく顔塗ってる最中に言い出すか。

しかも、このプリンタ、確かに複合機だけど、月河、自慢じゃないがコピーのみのために使ったこと一度もないわけです。

「取れる…と思うけど、コピー用紙買い置きしてないよ」「オマエがいつもプリントアウトする時使ってる会社の電算紙の裏紙でいい。提出用じゃなく控えだから」「こないだプリントしたとき、黒のカートリッジ減ってるんだけど」「取ってみて薄かったら交換すりゃいいじゃん」「交換?」「先月Bカメラ駅前でスペア安かったって言ってたじゃん」…あ゛ーー、人にとらす手間ならナンボでもいいって根性だコイツ。

そうこうするうちにマスカラが中途半端に乾いちゃったではないか。

ま、おかげでコピー設定を初めて覚えました。忘れかけてたインクカートリッジ交換・テストの復習もできましたが、目の前でやって見せたから、ヤッコさんも覚えてくれてると次回から手間が省けるのだが。

しかし、留守中にコピーに使われてインク消耗されたり、ヘタすると紙詰まりされたりするのも面白くない。

TVやビデオデッキ、CDラジカセなら勝手に共用されても平気なんだけど、プリンタに限ってはどうしても意識がエクスクルーシヴになってしまうのは、故障しやすいという先入観(いままでは紙詰まりぐらいしかトラブルはないけど)のせいでしょうか。

TVその他のオーディオ類は日常ずぶずぶの“家庭電機”なのに対して、プリンタはもう少し“クリエイティヴ”、もしくは“オフィシャル”なものという、脳内敷居の高さがあるからなのかな。

『金色の翼』45話。

出がけ公式番組サイトを見て、槙役の高杉瑞穂さんが『ごきげんよう』(13:00~13:30)にゲスト出演されると知り、慌てて留守録プログラムの追加。そうか、この枠の昼ドラは俳優さんによるこの手の番宣が、たまさかあるのでした。『新・風のロンド』の放送中に小沢真珠さん、『危険な関係』の頃は高橋かおりさんもお顔を見た覚えがある。

『ランボー』かスネークかっていう機関銃弾帯ぶっ違い柄のTシャツがお似合い。小堺一機さん、筧利夫さん、まちゃまちゃさん、この面子に入ると、さすがに長身だなあ。昨年の『美しい罠』の頃のご出演時同様、相変わらず話が長くて理屈っぽいのはご愛嬌か。まちゃまちゃさんはいいキャラですね。

来週月・火と高杉さんのこの番組へのゲストインは続きます。最終日エンディングでは『金翼』終盤の話題へ、小堺さんが振ってくれるでしょう。

今日は玖未(上野なつひさん)の玻留(倉貫匡弘さん)の子妊娠が判明、セツ(剣幸さん)を通して修子(国分佐智子さん)に伝えられました。

このシリーズは背徳のヒロインが母にならない(なれない)のがお約束なので、妊娠するとすればポジション的・設定年齢的に玖未しかいないだろうなと思っていましたが、「産んではいけない、あなたの幸せのためよ」って修子、それは手前勝手過ぎだろうよ。

18話で槙との東京デート出発前、玖未にルームキイ預けて「玻留のお守りをお願い」って煽った張本人が修子ですから。

修子が思っていた以上に玖未が発展家だったか、玻留が迂闊だったか。キイと一緒に避妊具も渡しとくべきだったね。

想像だけど、修子は自分が妊娠しにくい体質なんでしょうね。だから「そうすればそうなる」ことに思いが及ばなかった。

どんなに計算働かせても、シラッと嘘ついても、どこか修子の手口は詰めが甘い。だから“ヴァンピーロ(吸血蝙蝠)”なんて渾名されちゃうんだよ。

本当に筋金入りの悪は、大勢からおもてだって「悪だ」なんて噂されるような尻尾は掴ませないものです。

槙は槙で、理生(肘井美佳さん)に嫉妬して襲いかかった玖未のナイフが修子の腕を傷つけた現場に駆けつけると、理生・玖未の面前で「しゅうこ!」って思いっきり恋人呼びしちゃうしな。

みんな甘いぜ。甘すぎるぜ。岩井のレーズン。腹持ちのいい未来のお菓子。意味不明。

悪になりきれない、悪が似合わない善男善女たちの、目いっぱい背伸びした悪だくみ劇。

 ぼつぼつ詰めに入って来ました。

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生まれっぱなしのガキ

2007-08-30 20:47:11 | テレビ番組

先々週後半ぐらいからでしょうか、これを書いているPCのツールバー“いま検索されているワードランキングベスト10”に“読書感想文”が常駐するようになりました。

そうか、気がつけば夏休み終わりまで、もう秒読みなんですね。

そう言えばお盆休み前から上位にいた“自由研究”はここのところランク落ちして見なくなっている。いちばん時間がかかり、他の子とかぶらないアイディアも必要とされる“自由研究”が片付いた、そのさらに先まで後回しにされているのが“読書感想文”らしい。

で、試しにクリックしてみると、これが驚いた。

「著作権フリー!パクリ・コピペ自由な読書感想文」「『フランダースの犬』を読んで:原稿用紙3枚」「『アンネの日記』を読んで:同4枚」なんてのがPDFでしっかり載っている。

“公開日・時間限定、つまりパクリがバレにくいボーナス感想文のアップ日時は以下の通り”との特典リンクのほか、“パクリがバレたときの反省文の書き方”までも併録されていて、まさに至れりつくせり。

つまり、“読まないで書く”が最近の小中学生の金科玉条らしいのでした。先生方、もうやめようよ、この課題。意味ないもん。

本当に最近の小さなお友達は、普通に“本を読む”のが苦痛、面倒以外の何ものでもなくなっているんですねぇ。これは気の毒。

月河の小学生時代の夏休みは、「休みの前に買ってあげる本は5冊まで」と親に言い渡され、「大事に読みなさいよ、一気に読んじゃいけませんよ」と何度も何度も釘を刺されていたにもかかわらず、休みに入った最初の3日ぐらいで読み切ってしまってました。

「買ってもらえないならウチの本棚にある本を読めばいい」とばかり、松本清張さんの社会派推理、海音寺潮五郎さんの時代小説、父親の会社の創業者の回想録(←父親は一度も読んでない)、世界名画全集のピカソとかドガの伝記部分、俳句の歳時記まで読んでしまうと、職業別電話帳(いまのタウンページ)まで読み出して、当時、水泳のできない子は休み中も週に2度学校のプールに行って実習しなければいけない規則になっていたので「親が先生に叱られるから、せめて週1は行ってくれ」「それもイヤなら、頼むから外に出て何でも体を動かす遊びをしてくれ」と母親にほとんど泣きつかれたりも。

でも、考えてみると、そんな読書好きというより、活字中毒に近い子供だった月河すら、“読書感想文”は苦手で憂鬱でした。

考えてもみてくださいよ。「おもしろかった」か「つまらなかった」かのどちらかひと言で済むのに、何ゆえ400字詰めで2枚も3枚も延々書かなければならないのかと。

確か小4の冬休み、児童文学の某大物氏の古典的有名作品(←退屈)を課題にされて、「“○○”という人が、□□しないで、“◆◆”という人と☆☆して、▽▽に行って**したりして、最後に▲▲になれば、もっとずっとおもしろかったと思う」と書いたら、先生に「本はそういう態度で読むものではない」とえらくご機嫌を損ねられた記憶があります。

とにかく、“本の中に、字で書かれたこと”というアナザーワールドを虚心坦懐に受け容れ、咀嚼して想像を膨らませて楽しむ経験を、感性の軟らかい小さなお友達が「TVアニメやゲームとは違う面白さがあるんだな」と味わって知ってくれさえすれば、それでいいんじゃないでしょうか。

パクリコピペフリーサイトからの流用でも切り抜けようと思えば切り抜けられる感想文なんか義務付けてちゃ、“本”から引かせる逆効果しかないんじゃないかと思いますが。どうなんでしょう。

『金色の翼』44話。こちらは“映像で描かれたアナザーワールド”です。

迫田(片岡弘貴さん)の言語麻痺を罠と疑う玻留(倉貫匡弘さん)の、思いつきながら二度にわたる策動で迫田受難の日でしたが、一度め、姉・修子(国分佐智子さん)と槙(高杉瑞穂さん)のビリヤード勝負中、反応なく車椅子に沈黙する迫田のシャツの首に玻留が氷を入れる隙を窺う場面では、BGMがラテンの歌曲。

OPクレジットには曲名がありませんでした。これ、サントラに収録されるかな。

いままでラテンナンバーがBGMに使われるときはすべてインスト曲で、ヴォーカル曲は今回が初めてだったように思います。ちょっとビスコンティ映画『家族の肖像』(74年)で、ヘルムート・バーガーとクラウディア・マルサーニ、ステファノ・パトリッツィらが絡み合ってバート・ランカスターに見せつける場面を思い出させる、ほどよく俗っぽいセンシャスな曲でした。

続く槙と玻留の殴り合い→修子の水ぶっかけシーンには、一転あえてクラシックギターの物寂しいソロ曲。

テラスで、ガラスの水差しを凸面鏡にした玻留の二度目の悪だくみ進行シーンには、音楽の代わりに理生(肘井美佳さん)のボードレール『人と海』(>『悪の華』!)朗読がBGMになりました。なんとも粋なこと。

ビリヤードシーンで高杉瑞穂さんの官能的なキュー捌きに比べて、国分佐智子さんの構えがいかにも硬く付け焼刃チックなのが残念でしたが、鐚一文身体が触れ合うでもない、ただ互いに秘めた意地とプライドだけが撞球台の周囲で火花を散らす演出にセンチメンタルな歌曲を充て、取っ組み合いの荒っぽいシーンに、相反する悲傷な曲を持ってきて人物たちの空しさや憂いを透かし見させる、古典的と言えば古典的だけれども洗練された演出でした。

玻留とやり合って顔に負傷した槙に、「初めから彼(=玻留)を挑発する気で?…あきれた、でもあまりやり過ぎないで」と手を差し伸べるセツ(剣幸さん)も、今日はいつになく色っぽい。かつての愛人の面影を重ねて…?昨日の静江(沖直未さん)の話、眉唾もんにしても妄想のタネまいてくれちゃったな。

俳優・高杉さんの熱心なファンなら、理生に手当てしてもらったあと、制服の白シャツの裾をパンツにタックインする仕草にも萌えたのではないかな。腹周りが締まってない男性には100%無理な仕草ですからね。あれはさほどのファンではない月河もオッと思いました。

ただ、今週の演出担当・奥村正彦監督、高杉さんをカッコよく撮ろうという熱意があり得意としていることは間違いないのですが、どうもご自身の惚れツボに“淫して”いるようなふしが随所で気になります。

カッコよさ読み取りのベクトルが一方向集中で、以前にも書きましたが、そういう風でなくていい場面まで、槙が“頭良さそう”“先読み・打算上等”に見え過ぎる。

“女で人生壊れて行く男の話”のファンとしては、槙はもっと純朴で真っ当で、不器用いっぱいいっぱいなキャラからスタートして、徐々に目つき顔つきを変え、策略擦れして行ってほしかった。

高杉さんは、もうちょっと前のヒュー・グラントのような、“知的”も“お間抜け”もいける役者さんになってくれると面白いと思う。たとえばあと15年か20年後ぐらいに、いま黒田アーサーさんが演じている奥寺のようなキャラを、40代半ばの高杉さんが演ってくれたら、毎日楽しいでしょう。

いや、昼帯ドラでなくても別にいいのですが。

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じゅわいよくちゅーる

2007-08-29 21:01:53 | CM

 安倍改造内閣、マスコミではいろんな命名がされていますが、はっきり言って“小手先内閣”の感ですね。

 特に、つい先日までの、内閣批判与党内急先鋒だった舛添要一さんを厚生労働大臣に取り込んだのが、非常にイメージを悪くした。

 舛添さんも、批判していたんなら打診の段階で断れよ、って話ですが、結局インテリでも、反体制気取ってても、選挙に出てペコペコ頭下げて国会議員になりたがるような人は、大臣って言われれば喜んで乗っちゃうのね。

 最低でも大臣にぐらいはならなければ、“政治家”らしい仕事なんてできないですもんね。ヒラ議員じゃ多数決の員数合わせに使われるだけだもんな。

 まぁ舛添さんは『朝まで生テレビ』全盛期の論客タレント出身だし、田嶋陽子さん辺りに食らいつかれ慣れてるから、「産む機械」発言みたいなバカな言質はとられない、ある意味安全パイかもしれませんが、呼び込み間近の取材でぶら下がり記者に、結構あからさまに嬉しそうだったのが拍子抜け。

 TV各局も“オレらTVが有名人にし、参院当選させ、ホラ見ろ、厚労大臣にまで育てた”みたいに勘違いムード。痛いなぁ。

 『金色の翼』43話。

 言語能力を失って車椅子で島に再登場した迫田(片岡弘貴さん)、まだ誰の呼びかけにも反応しませんが、演じる片岡さんの端然たる威圧力で、本当はすべて胸にしまって失語症演技を続け、本ボシが尻尾を出すのを静かに待ち構えているのでは?という緊張感も漂います。

 だとすると、焦って掴みかかった玻留(倉貫匡弘さん)には反応しなかったから、彼はシロなのかな。

 はたまたもっと奥深い深慮遠謀か。入浴にも全面介助が必要な状態らしいのに、昔の沢田研二さんみたいな白スーツ白ハットで決めてるから、どうも“フリ”に見えるんだよね。

 一方、奥寺(黒田アーサーさん)に寝返られた静江(沖直未さん)から、セツ(剣幸さん)の過去と、セツが槙(高杉瑞穂さん)を重用する理由を聞かされた修子(国分佐智子さん)。

 思う以上にセツがしたたかで、槙は利用するつもりが利用されてる?と疑念を抱くや、修子、セツ本人に「槙をなぜそこまで信頼?」「理生(肘井美佳さん)さんと一緒にさせてあげたほうが安心では?」とやんわりグサグサ探りを入れたり、理生に「槙と早くこの島を離れたほうが」と促したり、ついには奥寺株買占め作業真っ最中の槙の部屋に押しかけて「あのオーナーと組むぐらいなら、いっそ私と組まない?」と、いままでの行動がぜんぶ水泡に帰するってぐらいの、驚天動地の提案まで持ちかけました。

 行永開発の受付嬢だったセツが故・行永氏と近づきになるため社長車の出入り時間を調べ上げて、わざと前に飛び出し轢かれかけた…という静江の話が、自分が故・日ノ原氏に対して仕掛けた過去を修子に思い出させ、セツ恐るべしと戦闘態勢にさせたのでしょうが、何より修子を動揺させ、セツとの共謀を引き裂くべく槙への無茶な提案に走らせたのは、静江の注進の最後の部分「槙の亡き父親はセツと親密な関係で、彼女が理生さんと槙の仲を許さないのは、槙にかつての愛人の面影を見ているから」でしょう。

 いまの修子は“日ノ原氏殺しと迫田転落への関与疑惑を、玻留ともども買わないこと”“財産を失わないこと”という二つの信念で自分を支えていますが、それ以上に“槙を汚れ者にしたくない”という思いがあるはず。

 行永開発の社長夫人におさまるため自分がかつてやったのと同じ“当たり屋”作戦を使い、なおかつ雇い人である槙の亡き父を愛人にして、その遺児・槙に愛人の面影を重ね合わせているというセツが、修子には“もうひとりのヴァンピーロ”に見えてきたのかもしれません。

 まぁ、昔、行永氏の家庭教師としての教え子で、かなり自分勝手に恋心を抱いて結婚を夢み、“慶介さんを横取りされた”と延々セツを逆恨みしている静江の話ですから、長瀬智也さんと浅野忠信さんの携帯電話CMみたいに、話半分に聞いておくべきですが、修子の最強の恋敵が、理生ではなくセツさんかもしれなかった、ってのは絵ヅラとしては風格があって、なかなかいい眺め。

 セツさんが、従業員である槙を、当初から「吉岡くん」でもなく「ヨシオカ」でもなく、「マキ」と呼び続けているのが、いまにして思えばかなり色っぽいです。

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出がらしご馳走さま

2007-08-28 21:19:29 | テレビ番組

先月から連日、ドラマ『金色の翼』について触れていますが、夏の終わりも近いここに来て、アレ何か物足りないぞ?と思ったら、そうです、昨年は同枠『美しい罠』のサウンドトラックCD8月下旬にリリースされ、在宅の時間はおはようからおやすみまで、生活BGMになっていたではないか。

今年の『金翼』も音楽担当は岩本正樹さんです。サントラ発売されないわけはないと思って、オンラインショップのサイトを幾つか検索して見たら、しっかり919日発売予定とある。えッ?公式サイト、毎日行っているのに、告知、出てたっけ?

若干の手持ち優待ポイントのあるショップではなんと、すでに売り切れ表示でした。

皆さん、早い!購買行動が。

て言うか、月河が遅い(泣)。

でもリリースがちょっと遅れめでもったいない気はします。来月19日では、ドラマ自体が残すところ一週少々しかありません。

優待のあるショップで買えないとわかった以上、いちばん自宅に近くて、古いお付き合いのCD店に予約注文するとしますか。

最近、ネット通販普及で、特に地方都市の“街のレコード屋さん”“街の本屋さん”はいずこも経営不振による撤退・廃業が続いています。

ネットで情報収集して、欲しいタイトルだけをピンポイントで注文すればカード決済で自宅に配送される便利さはもちろんありがたいのですが、特に何が欲しいわけでもなくても新譜・新刊が店長さんの感覚でセレクト平積みされ、週替りでフェイスチェンジしていく小さなお店に、ふらっと立ち寄ってナマで感じる空気感はいいものです。

CDは最近、年に12本しか買いませんが、やはり地元に売り上げ貢献しないとね。

9話で海と空オールスターズが海岸ランチに出かけるときの明るい曲と、26話で槙(高杉瑞穂さん)が迫田(片岡弘貴さん)に「テラスから落ちないように」と脅しをかけて階段を下りて行く場面のスリリングな曲が特に好きなのですが、どんなタイトルで何曲目に入っているかな。

『赤坂の夜は更けて』のインストとかも入ってるとウケるけど、さすがにないだろうなぁ。

本編は今日第42話。

意識を取り戻した迫田が、自身の転落が事故か事件か、事件なら犯人は誰か警察に話したか?という一点をめぐる修子(国分佐智子さん)・玻留(倉貫匡弘さん)、槙・セツ(剣幸さん)の情報戦は、一瞬セツさんのサンタフェ(>宮沢りえさん)っぽいカットが秀逸でハッとさせてくれたものの、あまり引っ張ることなく“転落のショックで言語能力・記憶を失い車椅子に”という、目で歴然なネタばらしが終盤あっさり来ました。

序盤、セツが槙に奥寺の財力になぜこだわる(=理生を彼と結婚させようとしていた)のかを問われて、亡き夫と行永一族との確執、奥寺インターナショナルとの関係を語る場面で、回想がてら夫の遺品の車椅子に腰かけて見せるシーン(次回予告でこのワンカットを挟んでドキッとさせる、心憎い使い方)があり、「これは今後、誰かが車椅子に乗ることになるな」という予感はしていました。

『美罠』で長く不破のトレードマークとして画面に出続けたステッキが、代替わりして最終話で片足の自由を失った槐とともに再び登場したことを思い出させます。

槙が、東京の修子の家では「いい匂いだ」と懐かしんでいた百合の香りを、「その香り苦手なんだ、片付けてくれ」と嫌って理生(肘井美佳さん)を悲しませるくだりも胸を打ちました。

ベタって言えばベタなんだけど「槙、変わったわね、私が知っている以前の槙とは何もかも違う…それとも、私が変わったのかしら」との理生の述懐は“パンドラの箱”を開けてしまった小市民カップルの悲劇をよく表現していたと思います。

そう言えば『危険な関係』でも、律(RIKIYAさん)に惚れ込んで養子縁組した海原未亡人の百合アレルギーを知らされず、柊子(高橋かおりさん)が小姑の喜久枝(水沢アキさん)に満座の前で罵られる場面があった。

確かに、百合は好きだけど香りが…という人は少なくないですね。

あるいはこのシリーズの脚本金谷祐子さんもそうなのかもしれません。

島から東京まで、聞き込みに来る刑事役・志賀圭二郎さん、この枠『女優・杏子』の古美術店支配人役などでもお見かけするベテラン俳優さんですが、ことさら朗々と勿体ぶった喋り方が、視聴者に微量のイライラ感・不安を修子たち登場人物と共有させて、実にいい仕事です。

『美罠』でも何人かユニークな刑事役さんたちが登場しましたが、キャラとしては見事に能なしで終わってました。

今年は警察がまともに活躍する場面はあるのでしょうか。

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守りつつ憎む

2007-08-27 20:00:02 | コスメ・ファッション

今年の夏ほど日傘がフル稼働した年も記憶がありません。

一昨年、まだ陽射しが“夏仕様”になる前の5月頃、今年こそ自分専用の日傘が欲しいな、できれば色は黒で…と思いながら通販カタログを見ていて、何を思ったか突如“ファンシー”に目覚めたわけです。

黒地のフチにぐるっとピンクの細番手リボンヤーンで薔薇の立体刺繍がほどこしてある、少女漫画で髪タテ巻きの金持ち令嬢が長手袋はめて持ってるようなヤツを買ってしまい、家族の冷たい視線にもめげず、「ぎっちり畳んじゃうと薔薇さんがつぶれるから優し~くね♪」なんてやってたのですが(笑うでない。書いてる自分が怖いわ)、ここ三週間ほどのピーカン続きで、三度めの夏にしてピンクの薔薇が褪色して白薔薇に近づきつつあります。

もう1ヶ月ぐらい酷使したら、薄茶薔薇になるかも(哀)。

当地は内陸ですが、日本海岸寄りなので、近年は中国内陸部の乱開発・砂漠化の影響か、特に季節の変わり目での強風化、黄砂飛来の通年化が顕著です。

もちろん高緯度地域でもあるので、日傘や帽子などのUV対策グッズは必要なんですけれども、風をはらんだり飛ばされたりが煩わしいので、晴天の外出には必携というほどでもなかった。

でも、今年は平均して晴天かつ風も弱い“日傘日和”が多かったように思います。

…と、すでに“この夏を総括”モードに入ってますが、そろそろ陽射しも斜めに角度がつき、昼間、日向を歩いていても“ジリジリ焼けつく”感じは遠のいてきました。

『金色の翼』41話は、ピンクの薔薇ならぬ、ピンクの百合が32話に続いて再登場。

奥寺(黒田アーサーさん)の会社を買収する資金の提供者である修子(国分佐智子さん)が迫田(片岡弘貴さん)転落事件への関与を警察に疑われては困るセツ(剣幸さん)から「彼女を憎みつつ守りなさい」と言い渡された槙(高杉瑞穂さん)、買収用ダミー会社設立手続きにかこつけて上京、修子の隠れ家を訪問、“敵情”を偵察。

 槙が資金振り込み口座を示し「もし約束を破れば夫殺しと迫田殺人未遂容疑で捕まるぞ」とジャブを繰り出せば、修子も「そっちこそ見たことのない大金に舞い上がってヘマしないでよ」と応酬。

「あんたこそ奥寺に何か弱みを握られてるんだろう」と槙が探りを入れると、修子はロケット工作を目撃されたことをあっさり明かす。こりゃ計算ずくですぞ。

「皮肉だな、オレを陥れようとしてやったことがあんたの足枷になるとは」と槙、なんだか嬉しそう。

なんだかんだで修子と槙、境遇は天と地ほど違えど“相手に自分と同じ匂いを嗅いだ”がゆえに、惹き合いもすれば斥け合いもする2人。

自分の利益・保身と、相手を守ることとの微妙なバランスが水面下で綱引きする言葉と視線の応酬は、ラブシーンよりある意味官能的でした。

コレ、いまさらだけど、昼ドラですからねぇ。この深い含蓄と緊張感、否が応でも観る者を深読みに引きずり込む静かな吸引力、昨今ゴールデンのドラマで滅多に見られないじゃないですか。贅沢すぎるよ。

いいのかTVドラマ界、これが昼で。

しかも、奥寺の不意打ちを玄関先に待たせて、槙“余計なことするなよ、俺も仁義は通す(=あんたの弱みについて奥寺から守る)から”のキスで修子を先制。

それに先がけ、胴、突き、有効、効果くれ合ったあと、槙が辞し難そうに「いい匂いだな」と立ち止まったのは、「(匂いが)強すぎて苦手だと言う人もいるけれど、私は好きよ」と修子が言う、32話のあの日と同じ、濃桃色の百合。

画面登場二度目なので調べたんですが、百合にはとてもたくさんの品種があるんですね。

ピンク系ハイブリッド種の中でもアカプルコ、スターゲイザー辺りは濃桃色と言うより、朱みのシクラメンピンクに近いようなので、ピンクプロミス、ベルブ、ソルボンヌ、ルノアール、ル-レーブ辺りか。

ピンク百合、満開の花弁は、フチのフリル具合といい、反り返り具合といい、なんだかとても女性的にセクシーです。

それにしてもセツさんの「彼女を憎みつつ守りなさい」ってすごい台詞だなぁ。

『007』シリーズのジュディ・デンチぐらいの迫力。剣幸さんでなきゃ言えないよ。

剣さんから発せられたのでなければ高杉瑞穂さんも「わかっております」って返せないだろうし。

どこまで濃くて深いんだ、このドラマは。

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