4月5月の紫外線は、特に「緯度がたけぇよ」(@トータルテンボス)な当地近辺では年々歳々加齢お肌に針の矢千本。晴天の午前中うっかり洗いっぱなしの顔で外に出ようもんなら、1分もたたずにそこはかとなくヒリヒリしてきます。直射カーッではない、薄曇り、花曇り程度でもあなどれないのがこの時期の日照。そりゃそうだ、梅も桜も桃も、今年はついでに辛夷もレンギョウも短時日にいっぺんにほころんでしまうくらいだもの。
いつもの在宅日用のUVケア肌色ローションタイプに加えて、先日、試しにシミ・クマカバー専用のスポットファンデを思いっきり頬・鼻以下全面に塗って、ルースパウダー重ねて外出してみました。
使用感がわるくなかったので、一日中これでいけるかも?と思ったのですが、午後2:00頃化粧室の鏡で見たら、頬のエラ近辺で見事に虎刈りみたいにマダラになってた。うわー。映画『ベニスに死す』ダーク・ボガートの末期(まつご)…なんて上品なもんじゃなく、場末温泉の大衆演劇の、速攻斬られて袖にはける端役の、そのまた代役みたい。この顔で半日外回りしてたか。脱力。
スポットカバーは、クマのできやすい目の下などにも塗るものなので密着度、ヨレなさ、保ちは優等生だけど、なにぶん狭い範囲専業だから、塗ってるときの感じほどはノビがないんですな。お世辞にも小さくはない顔の、細くはない頬に、力いっぱい塗り残しがあったと。やはり餅は餅屋。顔全面用の、UVガード能力の高いファンデを最初から探してガー伸ばせばよかったのだ。
ファンデの3条件“つき・のび・もち”のうち、どうも昔から、パウダーケーキタイプの水あり水なし両用夏ファンデって、どこのメーカーのも“もち”は90点でも、つきが75点のびが55点というイメージがあり相性がよくないのです。だからついつい、スポットカバー顔全面塗りなんちゅう実験的暴挙を思いついてしまう。今季の課題。
さて、『爆笑オンエアバトル』新年度4戦め(24日24:40~)。リアルタイム待機視聴が99%困難な曜日と時間帯になって、これほど継続視聴かリタイアか迷った回もありません。『オンバト』って上り坂あり中弛みもありつつチャンピオン大会で大詰めを迎える1年間の大河ドラマに等しいので、途中視聴したりしなかったりまた復帰したりでは、番組としての醍醐味を半分も堪能できないのです。
今回の挑戦者メンバーでは、やはり期待は“既存常連組”のパンクブーブーと風藤松原あたりかな、ジンカーズも今度こそオンエア観られるかなと思って録画再生すると、いきなり「今回はパンクブーブー、チョップリンを中心に…」のアナウンス。これダメっしょー。やっぱり、計量のフタ開けるまで誰がオンエアになるか、極力マスキングしなくちゃ。前期までは挑戦者の局入り・リハ入り・本番前後の表情から即本編に入って行ったのに、約30秒、冒頭アナウンスで消費。本編後の“オンバトヒーローズ”コーナーもそうだし、前期の神田愛花アナメガネっ子“今週のオンエア!”ですでに思ったのですが、“番組としての付加価値や盛り上げ”より、とにかく1組当たり10秒20秒ずつでもネタを長く演らせオンエアしてあげてもらいたい。
“シロウトのお笑い好きが、おもしろい/おもしろくないをジャッジできる”と、“5秒で笑かす単発ギャグ全盛の中、たっぷりストーリー性のネタを披露できる時間が与えられる”以外、この番組の存在意義も売りもないのだから。
計量前にいきなり「今日はオンエアですよ」と半ばネタばらしされてしまったパンクブーブーでしたが、結果いちばん安定していた。通算15勝のうち9回over500という爆発力がもっとチャンピオン争奪戦に活きてきていいと思うのですが、やはりアベレージを上げていくしかないか。今回、掴みの「いないいないバァ~」がうまくいったことが大きかったけど、「難しいからこそやりがいがあるぜ。」「さすがだな。」の“突然エスピオナージ”な部分がそこだけ浮いてしまったのは惜しかった。今後トータルテンボスの「しのびねぇな」「かまわんよ」みたいに、コレが出ただけで拍手!みたいな有難さまで行けばチャンピオン射程距離かも。
ネタばらされてしまったもうひと組・チョップリンは全篇快調。一瞬グロいか?と思わせるんだけど、ツッコミ西野の「イヤやぞ?」「オレしかおらんか?」気持ちいいくらいのハイトーンにも助けられてナンセンスの魅力全開でした。まさに、じっくり見せる、それも生ステージで見せることのできるオンバトならではのネタだと思う。
興味深いのは、西野・小林ともに結構長身で手足も長く“動き映え”がすると思うのに、いつも両者が座ってたり片方が寝てたり、動きの少ないネタなんですよね。THE GEESEなんかもそう。コント中心の組って、“小柄で四肢短い体型の組ほど跳んだり走ったり動きが多い”傾向があるんですね。
跳んだり走ったりと言えばフラミンゴ。言わばウメの紙コントのアクション版ですな。「県警はー!ケンケイはー!」のバカバカしさでもっと爆笑になってもいいと思ったけどな。ラストの、いちばん小柄でピッチャー役オレンヂ「街に溶け込んでると言ったでしょう…」で締めるブラックさは、あまりに演劇的すぎてさすがに伝わりにくかったかな。しかしジンカーズに293kbしか入れない客が、よく405入れた。
今回いちばん笑いとして新鮮味があったのは、7連敗後に初オンエアのオードリー。「~ほどオマエのこと嫌いじゃねーよ」「でへへへへ」を3回目できっちり回収したあたり、かなり計算した密度の濃いネタ作りです。
しかし彼らを見ていると、“お笑いにおける新鮮さ”って何なのかなと疑問が湧いてくるのも事実。確かに誰とも、どこの組とも違う独特のスタイルを持っているんだけど、観ていて、笑かされていてさっぱり“快”につながらないんだな。笑いながらもどこかイラッとして、気分がささくれ立ってくる。とろサーモンにもちょっと通じるものがあるかな。
いまのお笑い界参入者、参入希望者の数の多さを考えると“独特であること”は多数から頭ひとつ抜け出すための必要条件ではあると思うけど、“独特であること”追求のために、“観て快であること”をここまで犠牲にしなければならないものなのかな。この1勝挙げるまでに7連敗しなければならなかった、という事実に何よりその疑問の重さが表れていると思う。今後の展開を見守りたい気には、とりあえずなりました。
それより何より、月河の今回は同点5位405kbマッサジルにあらかた持って行かれてしまいました。1敗後の初オンエアと聞いても、ギョロ目で色黒のボケ長谷川、容貌的にも芸風的にも見たこと絶対あるよなと思ったら、01年5月の当地収録で審査員に当たったときにピンとして見たのでした。うわー。当時“長谷川雅紀”というシンプル本名まんまな芸名だったかは思いだせないのですが、ケルト系バグパイプ奏者みたいな、スカートともチュニックともつかない衣装で、やっぱりアカペラロッカー気取り、目ギョロシャウトメインの芸でした。
はなわが同回エントリーしていたこともあり、月河は審査員としては両者とも「ミュージシャンとして『HEY!HEY!HEY!』でダウンタウンにイジられたり、『紅白』の候補になったりする辺りが憧れなら、お笑いに来ないほうがいいと思う」とジャッジペーパーに書いて玉は入れませんでしたが、隣に座っていた女子高生らしきティーンエイジャーの女子は「見た目インパクトアリ!!!」と書いて玉入れてたなあ。
ツッコミともども36歳かぁ。じゃあバグパイパー風ロッカーの01年当時すでに29歳だったわけだ。ツッコんでくれる相方(久保田)ができてよかったね。見やすくなった。漫才としてはまだしゃべくりやストーリー性で盛り上げていく域には達していないけど、とにかく声が出てること、ツッコミのテンションが一定してることは強みになっている。
しかしロッカーネタっつっても、36歳だからなぁ。10歳下の、26歳のコンビが演ってもいいネタ。年相応のネタって何だ?と考えても浮かばないのがつらいところ。おっさん臭さとネタとのギャップを、清掃員ユニフォーム風衣装で埋めたあたりに頭脳戦上等の気配も感じられるので、1勝で片目開いたあと、何を売りに1年間戦っていくか、考えどころでしょう。
6位357kbオフエアの風藤松原は敗者コメントがまんまネタ本編のテンションと(たぶん)一緒だった。まぁ個々の組のデキや玉数の妥当不当は別にして、“とにかくじっくりネタ見せさせて、じっくり見せる前提でのネタ作りを奨励する”番組であり続けて欲しいものです。