イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

父よ 母よ 妹よ

2008-04-30 21:17:57 | アニメ・コミック・ゲーム

329日にNHK BS2で放送された『とことん石ノ森章太郎 仮面ライダーシリーズよ永遠に』、HDDに録画したはいいんですけど何せ7時間、421分の長尺だもんで、もちろん茶の間の高齢家族用TVで再生している暇はありませんから、チャプターに分けてDVDに落とし込むタイミングを探るのに約1ヶ月かかりました。ふぅー。

画質のあまり劣化しない120分程度に分けられる箇所を、早送り巻き戻ししながら手探り足探り。リアルタイムで観られなかった70年代の『仮面ライダーアマゾン』辺りができるだけ高画質でダビれるように分けたら、終盤2時間8分超が1ディスクになってしまいました。でもこうやってムーヴしないと、夜半、部屋でPCでゆっくり観られないのですよ。

ダビング成功確認かたがた、前半約2時間を昨夜再生視聴。漫画…いやさ“萬”画部分の解説役『逆境ナイン』の島本和彦さんが熱過ぎてウザい。言ってることはごもっともだし石ノ森さんへのリスペクトはじゅうぶん伝わってくるんだけど。この人のレクチャー聞いてると、納得しても、意地でも「だから?」と言いたくなる。

対象との適度な距離感、是々非々感を湛えていた『BSマンガ夜話』の夏目の目・夏目房之介さんは感じがよかったなぁ。

スタジオスペシャルゲストに『仮面ライダーV3』風見志郎・宮内洋さん。登場時にV3「ぶいすりゃーー!!」変身ポーズも披露してくれました。ポーズのフィニッシュに往時ベルトがあったウエストラインにカメラがフォーカスし、“小メタボ”暴露したのがちょっといただけなかったけど、70年代前半のカッコいい系俳優さんとしてはじゅうぶん“原型”をとどめておられるし、とかく“シリーズ黄金時代の頂点にいた人の自慢ホラ話”に堕しがちな文脈を辛うじて踏ん張って、誠実に当時の状況を語ってくれたと思います。

いま宮内さんのお顔を拝見すると、「そんなことより真帆と安藤さんを何卒…(@『花衣夢衣』)」と思ってしまいますが。ライダー~アオレンジャー~ズバット~ビッグワンに至るキャラ模索と演じ分けの苦労が、いま友禅師匠の渋みと“ナマグサ世事には疎い職人肌”に活きていると思うと、“TVレギュラー視聴は昼ドラとスーパーヒーロータイムのみ”の月河には有難くも感慨深いものがあります。

平成ライダー組代表が、昭和歌謡と超高層薀蓄で最近NHKに重宝されている555半田健人さんひとりというのが、平成からのライダー復帰ウォッチャーとしてはちょっと食い足りなかった。半田さん、顔が細くなり過ぎてナチュラル斜視が目立ってきていますね。『555』乾巧として走り出したのが18歳、現在23歳。体躯も込みでもう少しビルドアップしてほしいかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あなたと会ったその日から

2008-04-29 18:36:24 | テレビ番組

昨日、出かける支度で家の中飛び回っている時間帯、朝1030ぐらいでしょうか、高齢家族が見ているTVから『行列のできる法律相談所』再放送らしき音声が聞こえてきました。

島田紳助司会者の声の向こうに、珍しくサンドウィッチマンの声もしたので、動き回りながらヴォリュームを上げてもらったら、「いまだ一度もNHK『オンエアバトル』に出たことがない」という話。

ダテちゃんによれば「“色が違う”と言われて(出演させてもらえない)…」とのこと。わはは。どんなイロだ。金髪か。ネクタイの柄か。

音声だけですがその後トミー(←ボケ富澤。個人的に最近こう呼ばせてもらってます)が「こっち(=ダテちゃんを指すらしい)の親が堅いので、NHKに出ないとお笑いで芽が出たと思ってもらえない」とも言っていました。地方では可視聴チャンネルNHKのほかは民放1局か2局、って地域まだありますしね。都会在住経験のまったくない地方の高齢者ほどTV総視聴時間の中でNHKにチャンネルを合わせている時間比率が高いとも聞きます。

しかしねー。『オンバト』がサンドを“色が違う”を理由に門前払いしているとはちょっと意外です。確かに、特にダテちゃんは極道チックなヴィジュアルともの言いを看板にしてはいるけど、ネタそのものは極道路線ではないし、むしろツカみで“外見ヤクザっぽいことをトミーがくすぐると、「ペットショップやってんだよ」「遊園地でクレープ焼いてんだよ」と意外にカワイイ職業を名乗る”が定番になってもいる。見た目もチンピラヤクザ、ネタ中身もヤクザキャラネタのえんにちや、族ルックの超新塾が常連になって高得点連発しチャンピオン大会にまで駒を進めているのに。

ここで何度も書きましたが、01年に当地での収録に審査員参加したとき、本番前別室に集められてスタッフさんに全体の流れや注意事項を聞きました。そのとき「流さなかった玉を記念に持ち帰らないでね」などぶっちゃけた話をしてくれたのが、番組の総合構成(たぶん)を担当しておられた(たぶん現在も)井上頌一さん。ロマンスグレーと言うには若干野生的な風貌で、浅黒い、ビール好きそうな、ざっくばらんなかたでした。01年の当時は、新年度から2355~の放送になったばかりで、「やっと日付が変わる前の放送開始にすることができた。この5分がタイヘンだったんです」としみじみ言っておられたのがいまも印象深い。

「色が違う」を理由にサンドウィッチマンを出演(“出”られるかは審査次第なので、正確には収録参加)させない意向が番組サイドにあるとしたら、言いだしっぺ張本人は少なくともあの井上さんではないだろうという気がしますが。

「色が違う」で久しぶりに思い出したのは、昭和44年頃だったでしょうか。奥村チヨさんのスマッシュ・ヒット『恋の奴隷』という曲が、売れていて奥村さんも何度もNHK番組に出演経験があるにもかかわらず、NHKだけで歌唱禁止、放送禁止になったということがありました。さすがに子供だったので正確な事情は読み聞きできませんでしたが、♪ 悪い時はどうぞぶってね アナタ好みの アナタごのみの 女になりたい… という歌詞がNHK的にイケナかったらしい、ということだけは伝え聞いていました。

前年の昭和43年ぐらいに“売れてても髪の長いグループサウンズ(=GS)はNHKには出られないらしい”“髪の短い、ブルーコメッツとかはOKらしい”とも聞いていたので、NHKっちゅうのは何だかいろんなことがわけわからない基準でダメになる放送局なんだなぁと思った記憶があります。

それでも子供なりに、「髪の長いGSは“不良”につながるからいかんのんだろう」ぐらいの解釈はできました。しかし奥村チヨさんの♪ アナタごのみの女になりたい は、何がどういけなくてダメなのか、さっぱりわからなかった。実家の親など周りの大人に訊いてみた記憶も、なんらかの答えが返ってきた記憶もありません。たぶん、訊いても「バカなこと考えてんじゃないよ」とはねつけられそうな空気を子供なりに察していたんでしょうな。

何十年もたって大人になってから振り返ると、♪ アナタ好みの…という歌詞そのものより、曲聴いて詞読んで「コレはダメだ、放送するべからず」と判断を下したNHKの担当部署の偉い人の、感性回路のほうがよっぽどいろんな意味でヤバかったんじゃないかという気もします。当時年齢お幾つぐらいの、どんな学歴職歴局内キャリアをお持ちのかただったのか知るよしもありませんが、愛読書の中に谷崎潤一郎『痴人の愛』は間違いなくあったことでしょう。もし08年のいまもご存命なら、渡辺淳一『シャトウ ルージュ』も。

年代の記憶があいまいなのですがその後奥村さんは♪ たまにはアタマをナデナデしてよ (『嘘でもいいから』)とか ♪中途半端はやめて (『中途半端はやめて』)など、直球で“いろんなプレイ”を連想させる歌詞の曲を続々歌っていくので、くだんのNHK担当氏も“放置したらイクとこまでイキそうな匂い”を感じて先手打ったつもりだったのかもしれない。まぁそんなことは奥村さん的にもNHK的にも時効でしょうがね。時代も変わった。

しかしサンドウィッチマンに、あの井上さん構成になる『オンバト』が「色が違う」とは。むしろサンド側の、それもご本人たちではなく事務所サイドがNHK向けにあまり積極的に営業かけてない、敷居が高い、ぐらいのことじゃないかと思いたいですが。『笑点』にもしっかり出て、あの平均年齢超高の客席から結構、笑い取ってるんですから。

『花衣夢衣』は第22話。真帆(尾崎亜衣さん)はいろんな、実に幅広い層の男性から好意持たれるんだなあ。友禅師匠(宮内洋さん)が勧めた縁談相手・家紋職人の西山(山崎秀樹さん)も、抜き打ち見合いもそこそこにお床入りかと思いきや、真帆が着物脱いで号泣し始めただけで「自分をもっと大切にしろ、きっと良い仕事ができる」と紳士で辞去。そりゃ初夜の床であんなに犬みたいにびぃびぃ泣かれたら何かスル気も萎えるというもの。

一方東京では、呉服屋おかみ修業のためよね屋に入った澪(尾崎由衣さん)は、いより(田岡美也子さん)のイビリまがい厳格指導にも「ハイッ。」「ハイッ。」と往年の河合奈保子さんを髣髴とさせる明るさ元気さで見事パス。金沢の水上家を訪れても、真帆と同じ“駆け落ち家出した妹(和美=萩尾みどりさん)の子”という立場にもかかわらず「あの泣き虫澪ちゃんがすっかり大人になって」と喜久代叔母さん(南一恵さん)の物腰が明らかに違うし、この辺り“男好きのする真帆”“同性、特に親世代受けのいい澪”という個性分けがおもしろい。

昼ドラのヒロイン、思う相手となかなか結ばれないすれ違いメロドラマはつきものですが、“本命の彼氏より、こっちとくっついたほうがずっと世間的には幸せだしお似合いでは?”と客観的には思える、“当て馬”的男性人物が現われるのもつねです。友禅修業の先輩・安藤(長谷川朝晴さん)に続いて西山も、結構心根のいいヤツだった。しかも手に職あり。それに比べて将士(眞島秀和さん)は、結局、人間的・異性的にどこが魅力で真帆も澪もマジ惚れなのだろう。男性に免疫がないところに出会いがしら…ってだけな気がするがなぁ。

「使用人のつもりで働かせて戴きます」と平身低頭の澪を傍らで見守る将士に、いより「アンタは田所先生のお宅へ行って頂戴」。…“田所”と聞くと『愛のソレア』(04年)の洋一(半田健人さん)実家(=赤線“オアシス”)を思い出しますが、あちらはドラマスタート時点で昭和32年。こなた『花衣~』の世界は昭和28年。洋一さんはまだ中学生になったばかりで、美保(前田綾花さん)との出会いなど思ってもみなかったでしょうね。いや田所“先生”って付くから、洋一パパ(石田太郎さん)、継母(奈良富士子さん)のトコとはまったく別人かもしれないけど。久しぶりの戦後モノなので、ちょっと思い出しちゃいました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バカだからかもしれません

2008-04-29 00:40:28 | アニメ・コミック・ゲーム

『炎神戦隊ゴーオンジャー』が毎話、素晴らしい牽引力なので、つい後送りになってしまいますが、スーパーヒーロータイムのもう一方の雄『仮面ライダーキバ』も、1986年時制の紅音也(武田航平さん)に“戦う動機”が固まってきてからめっきりライダーシリーズらしいテンションになってきました。やはりライダーは“正・邪両陣営のライダー能力争奪戦”“ライダー能力と一般人生活との間で肉体的精神的に葛藤するヒーロー”というモチーフが物語に織り込まれてこそ。

それにしてもキバの3rd強化変形フォームたるドッガフォーム、パープルアイド・パープルアームドで王蛇(@『龍騎』)よろしく首も回してたし、ライノセラスファンガイア(人間体がやはり『龍騎』香川教授・神保悟志さん)戦でのキバットくんのアドバイス「力にはチカラだ!」通りパワー主体の強化だってのはわかるんだけど、キャッスルドランからでっかい紫の握りコブシが降臨してきたときには「おいおい、いくらなんでも」って思いましたよ。しかも客室乗務員のおねえさんが空港内移動するときのカートみたいにゴロゴロ地面引きずって運ぶという。

もともと仮面ライダーって敵組織や怪人のあの手この武器に対しても、素手のキックパンチで応戦して最終的には倒してしまう、というところにライダーのライダーたる所以があったと、いまだに月河世代は潜在的に思っているので、ライダーが“いかにも武器然”としたツールをえっさこらさと携行していると、“ライダーのパロディ”みたいで微苦笑してしまいます。ま、どんなにスットンキョーに強化変形しようと、お話としておもしろく、キャラとして魅力がありさえすれば、まったく構いませんけどね。

『花衣夢衣』は第21話。真帆(尾崎亜衣さん)が暴行されたときはお皿割れたりテレパシーに近いくらいの姉妹間感応力があるのかと思った澪(尾崎由衣さん)、自分の結婚話が現実化し幸福に目が眩むと、相手=将士(眞島秀和さん)の写真を見せたときの真帆の異常な反応にまったく気づきませんね。

もともと澪には、たぶん思春期序盤から“同じ顔で同じ環境なのに、真帆のほうが明るく機転がきいて人に好かれ評価が高い、男の子にもモテる”というコンプレックスと焦りがある。レイプ事件以降「真帆は私のせいで傷を負い女の幸せをあきらめたのだから、私ひとり幸せになっては申し訳がない」と母にも自分にも、当の真帆にも言い張ってやまないのはエクスキューズであって、実は“何もなければ真帆のほうが先に恋人ができて愛されて結婚し、私は取り残されるはず”という潜在的恐怖の裏返しなのです。

だから「好きな人がいたけどきっぱり別れて、あなた1人を愛するよ」と宣言してくれた将士は、澪にとってたぶん生まれて初めての“真帆より前に出ることができた”輝かしい経験のシンボル。でも“自分のせいで負った傷がために真帆が女の幸せからリタイアしたままでは、先んじる幸せも美味しくない”から「真帆がお見合いするって言うからワタシもその気になったのよ」「一緒に結婚しようって約束したのに」と駄々をこねるわけ。澪としては是が非でも真帆に“戦線”にとどまって、なおかつ自分の後ろにいてほしいのです。

そもそも“客観的に見て自分より幸福度が落ちる人”が近くにいてくれないと、人間、幸福を実感はできないものです。

“真帆が納得し満足したうえで、格的にもルックス的にも将士さんほどはステキじゃない人と結婚してくれる”のが澪にとっていちばん喜ばしい着地。物語としては、傷を負って友禅の道にいそしみ、心かよわせる恋人をやっと得たのに身を引かざるを得ない真帆に視聴者の同情が集まるところでしょうが、人間の心の有り様、生き様のサンプルとしては澪のほうがずっと興味深い。

基本は男女の恋愛メロドラマですから、将士→真帆、将士→澪の恋心の芽生えと盛り上げ方、もう少しなんとか…という食い足りなさもありますが、全体的には堅実な描写で中盤にさしかかってきています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パラパラボラボラ

2008-04-27 18:02:07 | アニメ・コミック・ゲーム

先週の木曜朝、一本電話をかけて、切ったら間もなく別の相手からかかってきて、12分通話して切って、あと何もしてないのに、30分後ぐらいにふと電話台を見ると、いきなりルータが全部消灯していました。停電?でも照明器具も冷蔵庫も何事もなく点灯稼働中。まさかと思ってPCに走ってみたら、やはり同じインターネット回線、朝イチはひと作業できたのに、見事に不通になっている。

電話のそばに常時貼ってあるひかりサポートセンターのフリーダイヤルにSOSしたら、24時間稼動しているルータ、ときたま“ハング”=PCで言うフリーズみたいな状態になることもあるらしい。懇切丁寧にルータのリカバー再認証手順を教えてくれて、10分ほどで復旧しましたが、コレ、月河本人が在宅のときでせめてもラッキーでした。高齢家族ばっかりだったら、「電話かけようと思ったら通じない」って大騒ぎして、早朝ならマンションの管理人さん叩き起こしたりしてたかも。

それより何より、固定電話がネット回線のひかり電話だと、こういうトラブル不通時にはどうしても携帯電話が家に一個はないと、お助けフリーダイヤルにすらかけられないってことが身にしみてわかりました。うちのルータ単独でハングする今回のようなケースだけじゃなく、地震や天災で広範に停電の場合もありますしね。面倒くさいから、紛失置き忘れが怖いから、使用頻度低いのに定額料取られるのバカバカしいから、だけの理由で、ウチじゅう全員携帯持たない主義では、もう安心して暮らせない環境になってしまったのかも。

とりあえず一家に一台、ぷりコールだけでも存続させとこうという結論になりました。

『炎神戦隊ゴーオンジャー』GP1127日)。もちろん我らがゴーオンジャーズ5人が影薄いというわけじゃないけど、それにも増して敵キャラたちがどんどん味出して来るじゃありませんか。三大臣のキャラ立ち具合は、そもそも造形が実に高レベルなところへもってきて、俳優・声優さんやスーアクさんのいい仕事っぷりで、回を追うごとに魅力が増して来てます。大御所然としてどこか浮き世離れヌケてる害地大臣ヨゴシュタイン様と、現場叩き上げっぽくちょこまかしている害気大臣キタネイダス様紅一点にエロカッコオトナな愛嬌担当害水大臣ケガレシア様

なんとなく、キャラ棲み分け方が『超星艦隊セイザーXの宇宙海賊デスカル三将軍にも通じていますね。天然熱血怒りんぼ・火将軍ブレアードオトナでドSな小悪魔・水将軍アクアルナルな発明オタク・風将軍サイクリさん…じゃなくてサイクリード。アイツらもキュートな連中で、結局いろいろあってセイザー側と歩み寄って、三人誰も倒されることなく最終話で揃って宇宙に帰って行ったっけ。ブレアード様なんかは味方側キャラ以上の人気者になって、温泉浸かって納豆ご飯食べたりしてた。

我らが(←いつの間に)三大臣は“大臣”てくらいだから、上層部に大統領とか、総統とか、さもなきゃ帝王とか皇帝とかがいて、後半やおら画面に登場してくるんでしょうね。意外とトップと合わなくて“加藤の乱”みたいな単独行動起こしたり寝返ったりするヤツも出たりして。“まだ体勢決してないのに乾杯(中身が飲尿療法みたいな色)→酒盛り”は、上層部が出てきても続けてほしいな。

それにしてもアンテナ蛮機の「♪見つかっちゃって~困るの~」は小さいお友達に理解できたのだろうか。マスプロアンテナの例の金字塔的なお色気CM、まだ流れている地域はあるらしいですが。先週GP10のミラー蛮機がビックリウムガス欠になったときの「ちょっと…ヘン…リーミラー北回帰線…」なんかも爆笑したな。お子様がお父さんに「ねーどういう意味?」と訊いて、日曜朝から親子・家族の会話密接化という狙いか。大人のスタッフが「お子様でもこれくらいはいけるだろう」「じゃあコレもいけるんじゃないか」と楽しんで脚本作ってそう。

“テレビから催眠電波を放送してゴーオンジャーには使命を忘れさせ、一般人には環境汚染行動を取らせる”というガイアークの作戦。レッド走輔(古原靖久さん)にはモナコGP出場、イエロー早輝(逢沢りなさん)はコンテスト優勝で人気アイドル、ブルー連(片岡信和さん)はクイズ王、グリーン範人(碓井将大さん)は大富豪の孫と、日頃のそれぞれの「こうなれたらいいな」願望をお誂え向きにTVから「叶ったよ」と提示されれば一も二もなく盲信して乗っかってしまう、という展開がなかなかブラックで、子供番組の域を越えた知的なお話になりました。

人間って、自分に不利なことや痛いことはいくら真実でも信じず目を背けようとするけど、うまい話や耳に心地よいことは、そんなに巧妙でもない、低レベルなウソでも、それこそ信じられないくらい簡単に信じてしまうもの。

排煙や家庭ゴミ不法投棄といった反エコ習慣・行動にしても、“人間はエコが本能ではない、ともすればちきゅうにやさしくない方向にどんどん堕したい生き物なんだ”という本質的指摘を含んでいる。

ブラックといえば軍平(海老澤健次さん)だけを、“TVを盲信した人々から被害をこうむる側”においたのもプロットとして実に斬新TVが映し出しコイツが悪だよと喧伝する“容疑者”に、「テレビで言ってたぞ、オマエは死刑だ!」と大挙してつかみかかる警官隊、街頭TVに「死刑死刑!」と野次る群衆、という描写は、先日の光市母子殺人事件差し戻し審判決の直後だけに、怖れず画面に乗せた制作陣の勇気侠気を感じました。

月河がグッと来たのは、アンテナ蛮機が軍平の「ブザマな姿を世界中にナマ中継してやる」とウガッツ使ってカメラ回して、洗脳された走輔たちもそれぞれの場所でその映像を見ているにもかかわらず、変身解除されてひとりで攻撃を食らいながら、仲間を信じて必死に大見得を切っている軍平が、“ナマ中継を利用して訴えてやろう”という意識をまったく持っていなかったところ。軍平がカメラ目線で「見てるかー走輔、早輝…聞こえてるかー連、範人!」ってやっちゃったら、意味が全然違ってくるのです。

誰も見ていないかもしれない、振り向かないかもしれない、それでも叫ぶ、訴える。この愚直さこそがガイアークの“電波洗脳作戦”への最終兵器だった。ヘンな言い方だけど、TV局・TVのプロさんたちが作ったとは思えない、実にナイス着地。

“カメラの回っていない、台本もQシートもないところにこそ日々真実がある”って、TV屋さんたちもわかっているんでしょうね。TVは真実の一部を切り取って提示するだけなんだと。

警官隊をなぎ倒して逃れるとき軍平「…すまない」も元・警察官らしくてなにげなく良かった。ゴーオンジャーズ、ヒーローだけど軍平と、いつもバイト上等の範人を筆頭に“市民感覚”をしっかり持っているのが気持ちいいですね。

軍平役・海老澤さんには『ゴーオンジャー』終わったら刑事ものドラマのオファーが山のように来るだろうなぁ。ご本人・事務所的には刑事のイメージが固定するのはちょっと避けたいかな。『富豪刑事』に『特捜戦隊デカレンジャー』のレッド・載寧龍二さんが出たような、あれくらい違った地合いの作品と役なら、むしろ積極的に見たいですけどね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっとポップな取立て屋

2008-04-26 19:43:10 | コスメ・ファッション

45月の紫外線は、特に「緯度がたけぇよ」(@トータルテンボス)な当地近辺では年々歳々加齢お肌に針の矢千本。晴天の午前中うっかり洗いっぱなしの顔で外に出ようもんなら、1分もたたずにそこはかとなくヒリヒリしてきます。直射カーッではない、薄曇り、花曇り程度でもあなどれないのがこの時期の日照。そりゃそうだ、梅も桜も桃も、今年はついでに辛夷もレンギョウも短時日にいっぺんにほころんでしまうくらいだもの。

いつもの在宅日用のUVケア肌色ローションタイプに加えて、先日、試しにシミ・クマカバー専用のスポットファンデを思いっきり頬・鼻以下全面に塗って、ルースパウダー重ねて外出してみました。

使用感がわるくなかったので、一日中これでいけるかも?と思ったのですが、午後200頃化粧室の鏡で見たら、頬のエラ近辺で見事に虎刈りみたいにマダラになってた。うわー。映画『ベニスに死す』ダーク・ボガートの末期(まつご)…なんて上品なもんじゃなく、場末温泉の大衆演劇の、速攻斬られて袖にはける端役の、そのまた代役みたい。この顔で半日外回りしてたか。脱力。

スポットカバーは、クマのできやすい目の下などにも塗るものなので密着度、ヨレなさ、保ちは優等生だけど、なにぶん狭い範囲専業だから、塗ってるときの感じほどはノビがないんですな。お世辞にも小さくはない顔の、細くはない頬に、力いっぱい塗り残しがあったと。やはり餅は餅屋。顔全面用の、UVガード能力の高いファンデを最初から探してガー伸ばせばよかったのだ。

ファンデの3条件“つき・のび・もち”のうち、どうも昔から、パウダーケーキタイプの水あり水なし両用夏ファンデって、どこのメーカーのも“もち”は90点でも、つきが75点のびが55点というイメージがあり相性がよくないのです。だからついつい、スポットカバー顔全面塗りなんちゅう実験的暴挙を思いついてしまう。今季の課題。

さて、『爆笑オンエアバトル』新年度4戦め(242440~)。リアルタイム待機視聴が99%困難な曜日と時間帯になって、これほど継続視聴かリタイアか迷った回もありません。『オンバト』って上り坂あり中弛みもありつつチャンピオン大会で大詰めを迎える1年間の大河ドラマに等しいので、途中視聴したりしなかったりまた復帰したりでは、番組としての醍醐味を半分も堪能できないのです。

今回の挑戦者メンバーでは、やはり期待は“既存常連組”のパンクブーブー風藤松原あたりかな、ジンカーズも今度こそオンエア観られるかなと思って録画再生すると、いきなり「今回はパンクブーブー、チョップリンを中心に…」のアナウンス。これダメっしょー。やっぱり、計量のフタ開けるまで誰がオンエアになるか、極力マスキングしなくちゃ。前期までは挑戦者の局入り・リハ入り・本番前後の表情から即本編に入って行ったのに、約30秒、冒頭アナウンスで消費。本編後の“オンバトヒーローズ”コーナーもそうだし、前期の神田愛花アナメガネっ子“今週のオンエア!”ですでに思ったのですが、“番組としての付加価値や盛り上げ”より、とにかく1組当たり1020秒ずつでもネタを長く演らせオンエアしてあげてもらいたい。

“シロウトのお笑い好きが、おもしろい/おもしろくないをジャッジできる”と、5秒で笑かす単発ギャグ全盛の中、たっぷりストーリー性のネタを披露できる時間が与えられる”以外、この番組の存在意義も売りもないのだから。

計量前にいきなり「今日はオンエアですよ」と半ばネタばらしされてしまったパンクブーブーでしたが、結果いちばん安定していた。通算15勝のうち9over500という爆発力がもっとチャンピオン争奪戦に活きてきていいと思うのですが、やはりアベレージを上げていくしかないか。今回、掴みの「いないいないバァ~」がうまくいったことが大きかったけど、「難しいからこそやりがいがあるぜ。」「さすがだな。」の“突然エスピオナージ”な部分がそこだけ浮いてしまったのは惜しかった。今後トータルテンボスの「しのびねぇな」「かまわんよ」みたいに、コレが出ただけで拍手!みたいな有難さまで行けばチャンピオン射程距離かも。

ネタばらされてしまったもうひと組・チョップリンは全篇快調。一瞬グロいか?と思わせるんだけど、ツッコミ西野の「イヤやぞ?」「オレしかおらんか?」気持ちいいくらいのハイトーンにも助けられてナンセンスの魅力全開でした。まさに、じっくり見せる、それも生ステージで見せることのできるオンバトならではのネタだと思う。

興味深いのは、西野・小林ともに結構長身で手足も長く“動き映え”がすると思うのに、いつも両者が座ってたり片方が寝てたり、動きの少ないネタなんですよね。THE GEESEなんかもそう。コント中心の組って、“小柄で四肢短い体型の組ほど跳んだり走ったり動きが多い”傾向があるんですね。

跳んだり走ったりと言えばフラミンゴ。言わばウメの紙コントのアクション版ですな。「県警はー!ケンケイはー!」のバカバカしさでもっと爆笑になってもいいと思ったけどな。ラストの、いちばん小柄でピッチャー役オレンヂ「街に溶け込んでると言ったでしょう…」で締めるブラックさは、あまりに演劇的すぎてさすがに伝わりにくかったかな。しかしジンカーズ293kbしか入れない客が、よく405入れた。

今回いちばん笑いとして新鮮味があったのは、7連敗後に初オンエアのオードリー。「~ほどオマエのこと嫌いじゃねーよ」「でへへへへ」を3回目できっちり回収したあたり、かなり計算した密度の濃いネタ作りです。

しかし彼らを見ていると、“お笑いにおける新鮮さ”って何なのかなと疑問が湧いてくるのも事実。確かに誰とも、どこの組とも違う独特のスタイルを持っているんだけど、観ていて、笑かされていてさっぱり“快”につながらないんだな。笑いながらもどこかイラッとして、気分がささくれ立ってくる。とろサーモンにもちょっと通じるものがあるかな。

いまのお笑い界参入者、参入希望者の数の多さを考えると“独特であること”は多数から頭ひとつ抜け出すための必要条件ではあると思うけど、“独特であること”追求のために、“観て快であること”をここまで犠牲にしなければならないものなのかな。この1勝挙げるまでに7連敗しなければならなかった、という事実に何よりその疑問の重さが表れていると思う。今後の展開を見守りたい気には、とりあえずなりました。

それより何より、月河の今回は同点5405kbマッサジルにあらかた持って行かれてしまいました。1敗後の初オンエアと聞いても、ギョロ目で色黒のボケ長谷川、容貌的にも芸風的にも見たこと絶対あるよなと思ったら、015月の当地収録で審査員に当たったときにピンとして見たのでした。うわー。当時“長谷川雅紀”というシンプル本名まんまな芸名だったかは思いだせないのですが、ケルト系バグパイプ奏者みたいな、スカートともチュニックともつかない衣装で、やっぱりアカペラロッカー気取り、目ギョロシャウトメインの芸でした。

はなわが同回エントリーしていたこともあり、月河は審査員としては両者とも「ミュージシャンとして『HEYHEYHEY!』でダウンタウンにイジられたり、『紅白』の候補になったりする辺りが憧れなら、お笑いに来ないほうがいいと思う」とジャッジペーパーに書いて玉は入れませんでしたが、隣に座っていた女子高生らしきティーンエイジャーの女子は「見た目インパクトアリ!!!」と書いて玉入れてたなあ。

ツッコミともども36歳かぁ。じゃあバグパイパー風ロッカーの01年当時すでに29歳だったわけだ。ツッコんでくれる相方(久保田)ができてよかったね。見やすくなった。漫才としてはまだしゃべくりやストーリー性で盛り上げていく域には達していないけど、とにかく声が出てること、ツッコミのテンションが一定してることは強みになっている。

しかしロッカーネタっつっても、36歳だからなぁ。10歳下の、26歳のコンビが演ってもいいネタ。年相応のネタって何だ?と考えても浮かばないのがつらいところ。おっさん臭さとネタとのギャップを、清掃員ユニフォーム風衣装で埋めたあたりに頭脳戦上等の気配も感じられるので、1勝で片目開いたあと、何を売りに1年間戦っていくか、考えどころでしょう。

6357kbオフエアの風藤松原は敗者コメントがまんまネタ本編のテンションと(たぶん)一緒だった。まぁ個々の組のデキや玉数の妥当不当は別にして、“とにかくじっくりネタ見せさせて、じっくり見せる前提でのネタ作りを奨励する”番組であり続けて欲しいものです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする