ナニ科であれ、高齢家族絡みでなく、自分の用事オンリーで総合病院を受診するのは久しぶりなので、ちょっとドキドキしながら(昨日の記事に書いたような事情で)整形外科に立ち寄ったのですが、時代は変わる。
大きな病院だとX線写真も、いまやあのセルロイド下敷きの薄めのヤツみたいな現物をビロビロ持ち運んで、でっかい茶封筒に入れて取り出して診察デスクの横の、壁型のホワイトライトにビロンと貼るなんてことしないんですね。ちゃんと院内オンラインでPCディスプレイに呼び出して、問題のあるカット、患部の箇所だけ拡大して見せてくれる。
最近はこの病院、各科とも主任部長・ヒラ部長さんクラスだとまださすがに文句なく月河よりご年配ですが、副医長さんぐらいだとタメか?やや若いか?出世早いのかコイツ?みたいな微妙な力関係になる。今回も外来前に掲げられた医師名プレートの並び順からすると、若干デリケートなランクの先生に当たりましたが、診察室で一見したところかなり年齢不詳。
あんまり具体的に描写すると個人情報に抵触しそうなんだけど、あのね、なんかね、俳優の阿藤快さんと、元横綱で元九重親方の北の富士勝昭さんを足して2、じゃなく1.7ぐらいで割った感じ。
…………当然、割り切れない。そして、やや怖め寄り。声もそんな感じで、冗談混じりにさばさばと一問一答喋ってくれる雰囲気ではない。
そういう風貌で、なおかつコッチと「タメか?プラマイ2学年ぐらいか?」な先生が、PCマウスでX線写真のカット替えや、拡大したり元に戻したりクリックするたびにクチで、肉声で小さく「…ピッ」て言うんですよ。
想像ですけど、ワンクリックで任意の検査画像をデスクトップに呼び出せるというシステムに、ベテランの部長さんクラスの先生だけでなく、月河とタメレベルの先生でもまだ慣れてない人がいるんでしょうね。セルロイドっぽいナマ写真出してビロンと貼るアナログな手ごたえに比べて、ワンクリックじゃクチ三味線の擬音で景気つけないと心もとない。
「…痛み止めの内服薬と、外用の塗り薬を出しとこうか」で、薬処方画面にする。「…ピッ」
「5日分、いや、一週間分出すか」日数、数量入れる。「…ピッ」
最近未チェックだけど『ケータイ大喜利』で“「診られたくない!」アホアホ病院、何をした?”ってお題が出たら、ドンズバ答えになりそう。
まさか、手術でメス入れるときも「グサッ、スリスリスリスリ」、縫合するときも「チクッ、チク、チク、チクチクチク、シュパッ、クルン、プチッ」なんて言ってはいないと思いますが。
27日放送(24:40~)の『爆笑オンエアバトル』、オンエア5組は大声大会みたいでしたな。
3回目の挑戦で初オンエア、見事509kb1位のマシンガンズは、昭和からの“ぼやき漫才”の流れを汲みつつ、ツッコミもなだめる姿勢がまったくないぶちキレ漫才。ユニゾンツッコミはハリガネロックがよくやっていましたが、ツッコミフレーズだけでなく、両者のテンションごとユニゾンなのが新鮮だし、先に振る黒髪の西堀の地顔が泣き笑い顔なのと、中盤居酒屋バイト話に入ってから、「何がバカだって、お客さんがバカだよ」と一旦テンションを大人しくするメリハリのうまさが今回は際立ちました。
それと唐突な「…よし」「帰ろう」クロージングも不思議なくらい痛快。これ調ばっかりではさすがに飽きられると思うので、今後もコンスタントなオンエアを目指すなら引き出しを増やして見せてくれなければいけませんが、とりあえず、大声大会みたいになった今回オンエア中、一ネタ通してのやかましさが一番だった彼らが一番おもしろかったというのは、観る側にも収穫でした。
絶叫、ガナりの使い方では一日の長があると思われた井上マー、497kb2位と一歩及ばなかったのは、“有名テーマパークのジャングルクルーザー船長”という設定が若干一般性を欠いた分か。月河も「キャラクターの耳の付いた帽子」のくだりでやっと、あぁディズニーランドにそういう乗り物があるのねと気がついた。クリスマスイヴのデートコースのスタンダードが当該テーマパークではない地方の視聴者には伝わりにくかったのではないかな。地方収録回だったら使わなかった、渋谷での通常回だから出したネタでしょうね。そういう読みはベテラン若手(?)の井上らしいと言えばらしい。
それにしても前記のマシンガンズも、後述のエレファントジョンのネタもそうですが、芸人さんたち本当にサービス業接客業のバイト経験豊富で、どうにかしてネタに活かそうという意欲満々ですな。
どきどきキャンプ453kb3位は、“母と感動の再会果たしたミュージシャンがデス系”という、これまたやかましくなるしかない設定でしたが、ストーリーも単調なら演じも雑で、オンバトよりライブ、それも単独ではなく何組か合同ライブでどうかというレベルのネタ。司会者が呪いをかけられてデス伝染というくだりはかなり笑えたけど、直後のオチもしょぼかった。要練り直し。
マシンガンズ同様初オンエアのや団は377kb5位で滑り込み。こちらは2度めのチャレンジ。なんてことないカップルのやりとりに、フリップめくりめくり本間が「ハイそこだ!」「さぁ続けよう!」と絶叫ツッコミつけていく構成は悪くなかったけど、オチで思いっきりゆるんでしまった。“手続き”としてオトしただけのように見える。コント担当の2人が退場しない状態でオトすことを考えたほうが、尻すぼみ感が少なかったと思う。
伊藤くんがヨシコちゃんを歩道の内側にして、「いい感じになってきた」~「“手汗スゴイ”そこは盲点だったー!」までの軽い溜めや、「ハイ“ディフェンスがうまい”」→「ハイ“賭けにでる”」→「ハイ“金に汚い”」辺りのたたみかけなんかはかなりリズム感、センスはあり、ストーリーとしては単純なのに飽きさせはしなかった。やはり次のオンエアに期待。
今回オンエア組の中ではいちばん安定株と言っていいエレファントジョン393kb4位は、いつもの回なら“やかましい寄り”なのに、今回に限っては他組との比較上、おとなしい寄りに見えましたね。ボケの節目に森枝のリアルジュニアの写真を使ったところが眼目でしょうが、いつもこの人たちの評価に天井となる“高原状態の一本調子”を打ち破るには至らず。ジュニアは幸か不幸かパパにあんまり似てませんでしたな。パッと見「ついて来~い」佐久間一行っぽかったような。気のせいですね。
回によって全体の出来の波はありますが、今回7位301kbオフエアのザ・ゴールデンゴールデンも含めて、常連・準常連のトリオ諸組に活気があるのが最近のこの番組の好材料か。そろそろトリオの年間チャンピオンが出てもいい頃ではあります。