『熱海の捜査官』(30日23;15~)予告Vで久しぶりにオダギリジョーさんを見ましたが、右アゴ先のホクロ、なんだか成長してませんか。サイズ的、色調的に。
『仮面ライダークウガ』で初めて顔と名前が一致した頃は普通に目印兼チャームポイントだなあと思ったのですが、その後、飛び飛びにしか出演作を拝見していないせいか、気がつけば“直径”も“標高”も、“濃度”も、かなりの存在感を発揮しているような。
…いや、自分も顔の一部に“成長したがってそうなホクロ”を飼っているので気になるだけなんですけど。先頃参議院選挙立候補(蒸し返して悪いけど落選)で話題になった元・読売ジャイアンツ投手で元監督でもある堀内恒夫さんのアゴ版みたいにならないといいですが。
アフター『クウガ』のオダギリさんと言えば、『ロンブー龍(ドラゴン)』で淳と組んで、道行く女性をナンパして、オゴってもらった金額分だけタクシーに乗って目標地点を目指すみたいな企画(←企画タイトル失念)で亮チームに負けて罰ゲームとして淳とおそろ(←当時)の赤髪にされたり、淳が一時はまっていた赤髪パンチパーマ&赤眉に「目を見て話できない」とビビっていた以外は、『天体観測』『新撰組!』『時効警察』ぐらい、それも登場されたうちの1~2話ずつしか見てないんですね。
もともと映画監督を目指してアメリカの大学に籍を置いておられたという人ですから、TVのドラマは副業かお付き合い、もしくは、言葉は悪いけど気分転換ぐらいの感覚なのかもしれません。良くも悪しくも、TVドラマでは、アタマも身体も一箇所冷めているというか、どこかでチカラが抜けている印象で、飛び飛びに見て“あぁオダジョーだ”と認識しても、そこから“次もまた絶対見よう”という意欲につながらないところがある。
…しかし、あのホクロの成長ぶりは、ちょっとマジで見守りたい気がしないでもありません。
オダギリさんにとってはチカラが抜けてるどころの話じゃないかもしれませんが、アフタークウガのこの人の仕事の中でいちばん印象的だったのは、実はLifeカードのCMです。上司の社内権力争い、生意気新入部下の取扱いかた、上司からの勘弁して欲しい見合い相手紹介、同窓会で再会したかつてのマドンナからの秋波、取引先重要書類行方不明など、人生=Lifeの中で“そうしょっちゅうではないけど、あるときはある”局面でいちいち「どーする?どーすんのオレ!?」とカード出して悩む、ちょっと長髪ヒゲありで優等生ではなさげな若手リーマンキャラは、アフター五代雄介のドラマで見かけたどの役よりもナイス嵌まり役に見えました。
『熱海の捜査官』はどうかな。『時効警察』は乗れなかったなぁ。可笑しみ表現のコードがいちいち噛み合わなかった。今作はキャストに田中哲司さん、松重豊さん、『Xmasの奇蹟』の営業くん役だった少路勇介さんの名前が見えますが、おもしろいといいな。23:15~、『オンバト+(プラス)』と録画はギリかぶらないけど。
古なじみの昼帯枠『明日の光をつかめ』は、3週分録画を溜めっぱなしにして、結局一気再生を一度もする事なく脱落となりました。あー、この枠でこうなるの、何年ぶり、何作ぶりだろう。
いまだアナログVTR録画の月河、帯ドラマを再生する時は必ず、“尻尾”の“次回予告”15秒をチェック、「明日これらのシーン&セリフが用意されているならば、今日はどういう展開、種が蒔かれたと思われる?」と想像を逞しくしてから、やおら巻き戻し進めて本日分の本編再生にかかるのが常なのですが、今作、次回予告の絵・音声で「こりゃ今日の分をすぐ見なきゃ」「見ないではいられない」と、着替えも片付けもそこそこに巻き戻したくなる日が一度もなかった。絵を見ても、セリフを聞いても、気持ちがさっぱり沸き立ってこないのです。
ヒロイン・広瀬アリスさんは文句なくかわいいし、榊原徹士さんもちょっと硬いけどいいマスクをしている。渡辺いっけいさんも出るたびはずれのない演技、役柄表現を見せてくれる、好きか嫌いかで言えば好きなほうの俳優さんです。
しかし、ドラマの引き込まれなさというものは、出演俳優さんの好感度や技量だけでは何人分集めても埋め合わせがつかないものです。
月河はとことん“学校的な世界”のお話が苦手なんだなあ。自分でも、これほど細部にわたって、すみずみ、ことごとく受け付けないとは思わなかった。
“学校”“教室”“教師”といった直球ど真ん中でではない、合宿的なもの、部活的なもの、思春期の少年少女がわいわいうじうじ、ときに元気にときに角突き合わせ、汗流したり涙流したりしながら甘くピュアにやり合っているだけで、もう興味がなくなってしまうらしいのです。
前にもそんなことをここで書いた気がしますが、「自分が万障繰り合わせて毎日見なくても、誰かもっとこういうのを好きな人が世の中いっぱいいて、自分よりこまやかに、正しく感受し味読しているだろう」「このドラマを見守り、見届けるのは自分の任ではない」という気がしてしまうのですね。
まあこの枠、いろいろ間口が広がっていますから、ドラマ枠として存続する限り、いずれ“任”な作品も来るでしょう。