はるか高校時代に遠因をさかのぼる脊椎の問題が久しぶりにぶりぶりとぶり返してきまして、この2か月ほど背痛と足裏の鈍痛と腰痛と・・その他もろもろ痛が居座っています。
原因となっている椎間の問題箇所は特定できているのですが、放散痛(ほうさんつう)というのか、原因箇所から遠く離れた、赤の他人な場所が痛むという現象があり、ときたま原因の裏側=お腹のほうがずっと痛く感じられ、ひょっとして腸とか肝臓腎臓の病気じゃないかと疑いたくなることもあります。
ところが、御本尊のL2/3、L3/4辺りを後ろ手でツンツンしてみると、「まいど!」とクソ元気な返事を、お腹も含め下半身のいろんなところに実に景気よく送ってよこすので、「やはりこたびもそのほうであったか(落」と認めないわけにはいかない。
まだ雪深い3月に左側腹部にじわじわきて、ピーク時には左足が地面から1センチぐらいしか上がらなくなり万事休したかと思ったのが、桜前線の北上とともに軽快してきて安心しかけていたら、大型連休最終日のお昼にフライパンをこっちのコンロからあっちのコンロに移そうとしていてズリッ!と今度は右背に“来訪”。
20年近く断続的にフォローしてもらっている整形外科ドクターの話では、「椎骨の右左にヒゲの様に神経は出ているから、これだけ椎間がうすくなっていると左右、どちら側に症状が出てもオカシクナイ」とのこと。いやもうね、左右どころか上下前後、東西南北、老若男女、晴耕雨読竜頭蛇尾、どこに出ても驚かなくなりました。
こんなとき直球で頼りになるのはやはり痛み止め=消炎鎮痛剤で、昨年の暮れに何度目かのテーブル脚激突による足指骨折で同整形外科に駆け込んだとき、盛大に処方してもらったロキソニンが40錠ぐらいあるのですが、コレ、かなり信頼できる薬剤のプロからの情報と、月河個人の自己臨床経験を突きあわせた結果、ロキソニンは「いま激突したてのほやほやで、内出血して変色してボッコリ腫れ上がってズキズキする」的な痛みにはそれはよく効きますが、今回の様な「神経が圧迫されてあっちこっちに放散痛」といった場面にはあまり、というかほとんど、役に立ちません。
整形外科で神経性の痛みに処方される内服薬と言えばイブプロフェンかジクロフェナク=ボルタレンにほぼ限定されるのです。
ボルタレン、それも内服薬となると改めて処方箋もらいに診察に出向くしかありませんが、イブプロフェンなら市販薬がいろいろあります。
いちばんポピュラーなのがエスエス製薬のイブA錠で、48錠入りで1,000円前後と価格もお手ごろ。月河も平時から常備していますが、軽くひと手間かけて検索してみると、さらにお安い“市販薬のジェネリック”みたいな薬名がネットドラッグストアに続々見つかります。
O製薬のD錠、N薬品工業のS錠、A薬品工業のN・A錠などなど。まぁこんなネット世界の僻地中の僻地の弱小泡沫無名ブログでお薬屋さんの広報宣伝していても仕方がないので伏字にしましたが、ちょっとメジャーなネットスーパーならどこでも買えると思います。どれもイブAと同じく、2錠にイブプロフェン150㎎、その働きを助けるというアリルイソプロ・・なんちゃら尿素60㎎に無水カフェイン80㎎で寸分違わず。ショップによって期間限定で特価している銘柄が違ったりするので、必要とする時にいちばん安価になっているヤツを選んでも内容・効果は一緒です。
そんな中、気になるヤツが目に留まりました。
皇漢堂製薬の“アダムA錠”。
わはは、イブがあるならアダムもあるさ。もちろん成分は思い切りよく、何のためらいもなくイブとそっくり同じです。外函の、“A”のロゴが金文字なのも同じ。
ドラマ『相棒』シリーズにおける角田課長の愛読誌“週刊キリン芸能”、NHKの昭和もの朝ドラによく出てくる“ヒノデビール”“ユニコーンビール”、あるいはいっそ『あまちゃん』におけるローカル局“岩手こっちゃこいテレビ”を思わせるこの、人を食ったような、逆に日和見なような、脱力なネーミングセンス。月河はいたく気に入りました。
お値段も同ストア内でイブAの半額ほど。思わず買って、服み比べてしまいました。
結果。うーーーん・・あまり違わない。当たり前か。同成分ですから。でもロキソニンよりは確かに効いてる感じがするし、これは個人差があるでしょうが、鎮痛剤にもれなくついてくる胃への悪影響も、月河にはイブプロフェンのほうがましな気がするのです。
しかし、鎮痛剤の利き酒ならぬ“利きグスリ”してる場合ではないな。“治るまで安静”なんて贅沢はしていられないので、中腰にならないで済む掃除機を探すほうが完治への早道か。