それにしても勝てないなぁ北海道日本ハムファイターズ。ホーム開幕シリーズ2戦続けて、明白に劣勢にならないとろくすっぽヒットすら打てない。昨日(30日)のダルビッシュ投手なんか、あれだけ好投しててなぜ援護してやれないか。「ケッまたタバコ吸ってやらぁ」みたいな顔になってたし。…あ、もう今年新成人になってましたね。
もう手遅れな土壇場で追いついてグズグズ粘るもんだから、繰り下げ放送の『スポーツマン№1決定戦ⅩⅩⅩⅤ 芸能人新王座チャレンジバトル』を観ちゃいましたよ。
久しぶりに観たら、参戦者の芸人率が高くなっててびっくり。ペナルティのワッキー、品川庄司の庄司智春、安田大サーカスの団長、長井秀和、ビッグスモールンのチロ。しかも二度びっくりなのは、この人たち、いっさい笑いとらないよ。団長が2回ぐらいWピースサイン見せてた程度。長井なんかモンスターボックス(=跳び箱)の助走で男性アナに「今日は“間違いない”のか、“気をつけろ”なのか」と実況されて、思いっきり迷惑そうな苦笑してんの。歯剥いて食いしばって青スジ立てて力んだり、マット叩いて悔しがったり、コブシ突き上げて雄叫び上げたり、“いつも笑かしモードの人たちが別人のような真剣な表情をしている”というレアさ、非日常感、この辺を有難がれという制作上の魂胆らしいのですが、あんまり面白くも、有難くもないんだな。お笑いの人たちって消長が激しいから、バラエティでも常に前へ出よう出ようと“頑張っている”イメージがあるので、持ちギャグ持ちネタ封印マジ顔で“頑張って”もらってもいまさら新鮮味はないのです。
その中で元・光GENJI諸星和己。格が違うなぁ。腐っても鯛、さすが一世を風靡したグループのフロントマン。現役時代とあまりギャップのない細身と童顔を維持しているのも偉いけど、パフォとパフォとの間のちょっとした表情や仕草、インタビュアー女子アナに答える言葉つきなどが、どこを切ってもちゃんと“アイドル”しているし、光GENJI時代の“生意気”キャラを演じ切っている。最終ラウンドには進めませんでしたが、敗退退場時の「嬉しかったよ、ゴメン、どうもありがと」には、光GENJIに無縁な世代の月河も軽く殺られかけました。彼ひとりでだいぶ視聴率を稼いだのではないでしょうか。自分が何を見込まれてここに呼ばれたのかを心得ている人というのは、観ていて気持ちがいい。世の中には“天性のアイドル”という資質を持った人間がいるものなんですね。
この番組には“子供たちのヒーロー”“幼児番組のおにいさん”系も常連。たいそうのおにいさん佐藤弘道が優勝候補最右翼でしたが、何やっても実況で「どうだおにいさん!」「やりましたおにいさん!」って、あれでだいぶ戦意喪失したんじゃないかな。
戦隊ヒーローからはボウケンレッド高橋光臣さんが総合2位は確保したけど、テンション低くて全然アピール不足。『轟轟戦隊ボウケンジャー』内ではあんなに味があったチーフの“微量オヤジくさ”キャラが、ブラックもピンクもシルバーもいないところでは出しようがないものなあ。やっぱりこの番組のヒーロー組は金子昇さん(『百獣戦隊ガオレンジャー』ガオレッド)が出ないとつまらないですね。ヒーロー俳優多数参戦した中、“テンション高くて元気”と“マジ”と“カッコいい”、自身が演じたヒーローの要素をぜんぶ併せ持って放射してくれていたのは金子さんだけです。先の諸星さんにも共通する、“何を求められてここに来てるか”を心得た人だけ持つ気持ちよさが、全身にあふれていました。02年9月の大会だったか、ヒーロー仲間で、高パフォなのにいまいちテンションがおとなしかった永井大さん、賀集利樹さんを実にうまいこと巻き込んで盛り上げてくれたのが忘れられないのですが、もう出てくれないかしら。32歳、今回ならまだ余裕で若いほうだったのに。事務所移籍したしな。関係ないか。
おにいさんつながりで、うたのおにいさん速水けんたろうさんまで出てましたが、これはなんぼなんでも時機を失し過ぎだろう。『だんご3兄弟』が売れてたこと自体、言われなきゃ思い出せなかったもの。月河なんか言われてもしばらく思い出せなかった。99年だって、アレ売れたの。紅白も出てたような気がしますが、中途半端なロン毛になって顔も肥っちゃって、当時の小さいお友達が見てもあの時のおにいさんと認識できたかどうか。いま45歳ってことは、だんご当時は37歳で、すでに“おにいさん”はギリギリだったわけか…なんて、要らないことまで再認識されて、ご本人的にも今回の出場がプラスになることはひとつもなかったでしょう。何でも、誰でも出せばいいってもんではないという見本。
“本業では知名度皆無に近いけど、パフォそこそこでひたすらヴィジュアル”というモデルや若手俳優が何人か混ぜ込まれるのもこの番組のつねで、今回も“参加者募集バスツアー”なる予選上がりで、源とか、白井涼とかが「誰この人?」プチ旋風を巻き起こしてましたが、キム・スンヒョン、阿部力、こんなところまで韓流に華流かあ。要するにこの番組、スポーツバラエティの体裁を借りたオバさん・主婦向け眼福番組だったらしいです。…っていまごろ気がついたのか自分。道理で、早いラウンドから、出てくるヤツ出てくるヤツこれ見よがしに脱ぐわけだ。
そうしてみると、総合5位のCMモデル・ダンテの出演意義が初めてなんとなくわかる気もします。“野口五郎”という名刺出して「予想外だな」と言われるソフトバンク携帯のCMが目下唯一の代表出演作で、実況でも「予想外!」「予想外!」ってやたら連呼されてたけど、オリンピックだってアフリカ系はメダル常連、身体能力が違うんだから跳び箱跳んだぐらいでドコが予想外なんだ、と思って見てましたが、なに、女性視聴者の中に必ず一定数いるであろう“黒人マッチョ好き”へのサービスだったようです。