新年あけましておめでとうございます
皆さまにとって今年もよい年となりますように祈念申し上げます。
新年最初の記事は症例を提示しよう
症例の患者は、矯正治療後の咬合違和感が主訴であった。
でも実際は、矯正専門医(野寺先生)が矯正治療後の最終的な処置を
当院で行ってほしいということで、矯正医から私に連絡があって
紹介されて来院された経緯がある。
矯正医(野寺先生)は患者がこの主訴を矯正治療後にもってしまうことを
事前に予測していたのである。
その予測を考慮した中で、ここまでの状態にした矯正治療は
とても質が高いと考える。改めて野寺先生の技術の高さに感服した。
今回は矯正医と一般歯科医が共通の認識があるので、この様な場合は
非常にスムーズに処置が進む。
当院で通法で行っている手技によって、主訴の即時改善を行い
1カ月ほどの経過観察をして、患者からは高い満足を得られたため
処置は終了した。
この処置、実は非常に繊細さが要求され、簡単な様で難しい。
多くのことを考慮した中での、ミニマムな処置を行う必要がある。
何をどうしたかは処置前処置後の写真で推察してほしい。
昨今ではマウスピース矯正もさかんに行われているが、
この症例もマウスピース矯正を行っていた事例である。
マウスピース矯正の治療後のトラブルで一番多いことは何か?
このことはマウスピース矯正でなくとも、通常のワイヤー矯正でも
同じことであるが、歯の動的治療を行うにあたって、
矯正医と一般歯科医が充分に理解しなければならない重要な点がある。
単に歯をきれいに並べるだけでは、何ら意味がない。
今回の様な事例は決して少なくない。
どのような点に着目して、何を考慮して、どう調整するか
多くの考えと確実な手技が必要であることを強調したい。