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アコギ2種類(マーティンとK.ヤイリ12弦)各1回、バックコーラス2和音を合計4回、シンセサイザー(microKORG初使用)ステレオ1回、そしてリードヴォーカル2回と声の出しにくい部分ではとうとうボコーダーも使ってみた。合計10トラック使って録音。かつてカセット4チャンネルを駆使した記憶が甦るのだが、合計16チャンネルも音入れができるのは本当に素晴らしいことだ。特に私の場合、歌には自信がないので最低でもダブルトラッキングで録音したいから大変ありがたい。
R16の良い点はまず軽量であること。8トラック同時録音が出来ること。リバーブなどのエフェクトがマルチで設定でき、さらに録音時のモニター音にかけても録音は生音だけにできること。これだけでも素晴らしいと思うが、加えてDAWソフトとの連動が可能で、ファイルのやり取りやオーディオ・インターフェイスとしての使用もできる。私が購入した時もCubaseLE6がバンドルされており、そのことも私がCubase7の購入を決めた理由のひとつだ。しかし何と言っても、かつてはカセット4チャンネルテープレコーダーを駆使していた自分にとって、この価格で16チャンネルの多重録音が出来ること自体が素晴らしいと思う。バウンス機能(いわゆるピンポン録音)を駆使すると録音できる回数はさらに増える。とりあえず楽器があるので録音してみようという状況や、バンドで一斉に音を録るなどの場面ではかなり重宝するだろう。
ただ、この機材では、インプットする音を任意のトラックに割り当てる(アサイン)機能がない。即ちファンタム電源を使うコンデンサーマイクで録音する場合、5、6チャンネル(それは即ち13、14チャンネル)の4トラックにしか録音ができない。何度も重ねたい時には前述のバウンス機能か入力トラックを空きトラックと入れ替えるスワップ機能により録音トラックを空ける必要がある。これが少々面倒だ。この入力時のアサイン機能がないのがR16において唯一残念な点だ。
さてレコーディングは曲の終盤、ダーダーダーと盛り上がるコーラス部分を最近ボイストレーニングを受けてきた息子と2人で3回録音して完成。我が子と一緒に楽曲を録音するなんて、感慨深いものがある。
次回はこのR16とCubase7との連動について触れたい。