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閑話休題。今回はその新たな2本を順番に紹介する。まず1本目はマーティンM-36(上写真の右)。D-35との買い換えである。ドレッドノートは確かに音量が豊か。だが自宅の一室で弾くには音が大きすぎた。そして私の小柄な身体では抱えづらい、特に長時間の演奏では。「全音域でバランスの良いサウンドと、優しく柔らかい深みのある音色」なのは間違いなく、基本的に音色に不満はなかった。バックの3ピースの構造が功を奏していると言われている。そんな時、同じ3ピース構造をしている別タイプのマーティンがあることを知った。M-36である。
東京のちょっと知っていて訪問したこともあるショップにそのM-36が入荷したのだ。あまり人気がないのか、すぐにプライスダウンとなり、結構手の届く価格帯である。ネットで調べると、このカタログはマイナーな存在のようなのだが、所有している人達によると評価が高い。D-35のように、知っている人には支持の高いギターであると思われた。ショップの説明によると、ボディサイズはOOOO(クアドロオー)タイプと言って、OOOとドレッドの中間サイズ。また、3ピース構造によるサウンドは確かにD-35のような響きで、違うのは薄めのボディサイズによる音量とのこと。その店には専属のリペアマンがいるので、調整もしっかりしている(過去の訪問で実感)。私が感じていた問題点はすべてクリアされるのではないかと思われたため、結局買い換えてしまったのである。(座右の銘:「思い立ったが吉日」There is no time like the present)
D-35を旅に出す前にM-36が到着した。2本を比較してみた。ボディは当然形が違うが、深さもD-35が1.5センチほど長い。他は木材も同じスプルース、インディアン・ローズウッドなのでそれほど違いはない。張っている弦の違いを考慮しても両者の音色はほとんど変わらない印象だ。ただ、音量は全く違った。フィンガー弾きでも低音弦の響きはD-35が圧倒的だ。
次に、Ayers(エアーズ)のO-07を取り出し、M-36と比較してみた。ボディの厚さはほぼ同じだが全体のシェイプはM-36の方がやや大きめ。これがOOOOサイズということか。エアーズのCPはとても高いと思う。細工も豪華でデザインが良い。ネックもマホ1本もの。チューニングも極めて安定している。さすがはハンドメイドと思わせる。O-07は高音のきらびやかな音がとても気に入っている。しかし、M-36は音の響きが違う。バックの3ピース構造(写真)から来るものなのかD-35同様によりまろやかな残響音が感じられる。
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(次回へ続く)