香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

小春日和

2014-11-08 19:49:29 | なんでもない話
今週は寒い日が続いていたような記憶
いっぺん今日はとってもいい天気
早起きして、色々と家事をしてから
「それっ!」と走りに出ました

北大の外側、中をグルグルちょろちょろ
真面目にただただ走って1時間45分
一度、家に戻りお昼を食べて
今度は自転車で、北大を通って札幌駅へ



大野池にはまだマガモが元気に泳いでいたけど
すっかり晩秋の風情



暖かいので、ベンチで日向ぼっこしたり
子供を遊ばせている親子連れがいて
みんな気持ちよさそうに笑顔



見上げても気持ちの良い日
夕方までふらふらしておりました

気になっていたカフェに行ったらお休みで
初めて入った自由人舎 時館
ちょっとレトロなメニュー
珈琲が250円はお安いですね
食事のメニューが多かったので
今度、お昼にきてみようかな
近所で、新規に感じのいいカフェを開拓したいのだけど
平日しか営業していなかったり、
行ったら休みだったり、なかなかうまくいきません


生きる歓び

2014-11-06 12:58:36 | 本のこと
保坂和志さんの
『生きる歓び』



中山うりさんが、好きだというので
読んでみようと思った本

作家の保坂和志さんの小説には
よく猫が登場するそうです
カンバセイション・ピースと季節の記憶
2作の文庫がうちにあったのですが
読んだのがかなり前なので、読み返そうかな

保坂さんが奥さまと谷中にお墓まいりに行った時
親猫に見捨てられ、風邪をひいて鼻がきかず
弱って道で寝ていた猫を拾ってくる
獣医さんに見せると、猫は片方の眼球がない
鼻も効かず、両目も見えないので
弱って、食事を与えても食べようとしないけど
少しずつ、食事をとり健康を取り戻していく
小さい、小さい、花ちゃんと名がついた猫
「生きる」ということは、無条件のこと
元気になって、いたずらをして、怒られている
そんな花ちゃんは、今も元気かな

花ちゃんのお話ではなく
「小実昌さんのこと」で書いてあった文章
感謝の気持ちを「言葉では尽くせない」とかなんとかいうのは、
もちろん言葉に頼ったありきたりな表現なわけで、
「尽くせる」も「尽くせない」も、
まずはとにかく言葉にしようとしなければ
言葉はどんどん風化してゆく。
そして言葉も気持ちも、相手に対しても自分自身に対しても
その信頼性を支えるのは、
つまるところそれを投入した時間と労力なのだ…。

ああ、そうだなぁと、今の自分の胸の奥に
ぐっと刺さったような気持ちになりました



いま、ほぼ日で連載されている
宮沢りえさんと糸井重里さんの対談
試練という栄養
とても素敵だなと思って毎日楽しみにしています

宮本輝全集 第2巻

2014-11-04 21:28:56 | 本のこと
宮本輝さんの全集14巻の内
唯一持っている 第2巻は
『錦繍(キンシュウ)』と『避暑地の猫』が収蔵されています



晩秋の、寒い休日に
何度目になるのでしょう
『錦繍』を再読しました

何度読んでも、胸が苦しく切なく
ぐっと詰まるような心地になってしまう
10年前のある事件をきっかけに離婚をした二人の
手紙のやり取りだけで表現されている小説
最初は切なくて悲しくて辛いけど
最後は、少しおかしくやさしくあたたかく
前を向いて歩いていけるような気持ちになれる
大好きな小説

だってあなたは、私にとっては、かつては
どんな愚痴も我儘も黙って受け止めて下さった
ただひとりの人だったのですもの。


人間は変わって行く不思議な生き物だ


こんな言葉を小説の中に書いた
宮本輝さんはまだ34歳だったのだな
写真もお若い
全集のあとがきとしおりを読むと
芥川賞を受賞された後、結核になり
その後、『錦繍』を書いている間には
不安神経症も再発されたということ。
一緒に収められている『避暑地の猫』と『錦繍』は
ご自身が「小説を書きつづける力」の基礎を
築いて入れた作品だと書かれていますが
2作は、宮本輝さんの作品の中で
両極端の位置にあり、異彩を放ち
力強く、大好きな作品です
『避暑地の猫』は、やはり夏に読みたいので
来年、また会いましょう



NHKプレミアムドラマ
「昨日のカレー、明日のパン」見てますか?
木皿泉さんの小説もよかったですが
(その時のブログ → こちら
脚本家さんだけあってドラマの方が
より魅力的だと思います
ドラマのHPは → こちら
キャストもいいですが、星野源さんが特にいいなぁ
なんかねぇ、あたたかい涙が出るドラマです

でーれーガールズ

2014-11-02 23:00:16 | 本のこと
原田マハさんの
『でーれーガールズ』



1980年、岡山。佐々岡鮎子(ささおかあゆこ)は
東京から引っ越してきたばかり。
無理に「でーれー(すごい)」と方言を連発して
同じクラスの武美(たけみ)に馬鹿にされていた。
ところが、恋人との恋愛を自ら描いた漫画を偶然、
武美に読まれたことから、二人は急速に仲良しに。
漫画に夢中になる武美に鮎子は
どうしても言えないことがあって……。
大切な友だちに会いたくなる、感涙の青春小説。


来年の2月に映画が公開されるようです
HPは → こちら

あっという間に読めてしまう
時代的には、ばっちり自分と一緒かな
女子高生のおしゃれの仕方や芸能人のこと
うん、わかるわかるよとキュンとする
大人になっても、学生の頃の友人と会うと
あの頃に戻った気持ちになるのかな
懐かしい気持になるようなそんな本でした



雨が降ったり止んだりの1日
歩道にはたくさんの落ち葉
母におみやげに買っていったプリンセチア



ポインセチアの仲間で、
より原種に近いらしい
可愛らしいピンク色で
春まで長く楽しませてくれるというので
これから始まる長い冬
部屋の中を明るくしてくれるといいな

神坐す山の物語

2014-11-02 03:02:36 | 本のこと
浅田次郎さんの
『神坐す山の物語』(カミイマスヤマノモノガタリ)



奥多摩の御嶽山(ミタケサン)にある神官屋敷ーー。
少年だった著者が聞いた、叔母の怪談めいた夜語り。
それらは怖いけれど、惹きこまれるものばかりだった。


詳しい内容は双葉社のHPに載っています
  → こちら

怪談めいたということだったけど
怖いことはなく、
胸の奥が深とするようなお話
深い山の匂いや空、草、木々の色が
文字を追うごとに漂うよう
明治の日本と、戦後の日本の空気感
人にとって一番こわいものはなんだろう
死んだ人の霊よりも、神々なのかも
懐かしいようで、切なく美しく悲しい
いい時間をもらいました



金曜日のハロウィンにパン屋さんに寄ったら
仮装した店員さんと収穫祭のパン
大人になってから知ったハロウィンだけど
だんだんと日本にも定着してきたんだね
ちょっと微笑ましくって写真を撮ってきちゃった