世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

リフレッシュ

2007年05月20日 21時07分20秒 | Weblog
薔薇を見た後は、お台場まで足を伸ばした。
ヴィーナスフォートで買い物&食事をしようと思ったのだ。
しかし、最近買い物運があまり良くないらしく、運命の品には巡り会えず。
もうすぐ夏も本番を迎えるというのに自分が何を欲しているのか、イマイチよく分からない。
青海駅から新橋駅に戻る。
ゆりかもめの窓にもたれて外を見つめる。
光溢れるイルミネーションの群れの中から颯爽と東京タワーが現れた。
その向こうには日が落ちたばかりの紺色の空、そして細い月と金星…。

明日は都内某所で決算発表説明会。

抜かりなく遂行せねば。
…今日、ちゃんとリフレッシュしたから大丈夫かな。

今宵は早く寝床に就こう。
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わらべは見たり 野中の薔薇

2007年05月20日 21時04分51秒 | Weblog
有名なシューベルトの「野ばら」

わらべは見たり
野なかの薔薇
清らに咲ける
その色 愛でつ

高校1年の音楽の授業。
この歌をドイツ語で歌うテストがあった。
音楽の先生は「オギノ先生」。50代後半のおばちゃんだった。そんな彼女が、「野ばら」をお手本で歌ってくれた。
「♪レースライ レースライ ハァ~イデェ~ンっ」
あの迫力はいまだによく覚えている。
毎年、旧古河邸園で吉熊が薔薇を覗き込む度に彼女の歌声を思い出すぐらいだ。
オギノ先生は、学期末に生徒にCDを持参させ、その鑑賞会を催してくれた。
男子がtrfの「寒い夜だから」を先生に渡した。
オギノ先生は、言った。
こう、きっぱりと言い放った。

「今日は゛トリュフ゛の゛寒い夜だから゛をかけます」
と。

trfをどう読めばトリュフになるのだろうか。
でも堂々と発言していたから、きっと何か強い確信があったのだろう。

「トリュフだって…クスクス」
みんな小さく笑い囁きあっている中、「寒い夜だから」は教室に響き渡った。


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琴音

2007年05月20日 21時02分10秒 | Weblog
旧古河邸園に薔薇を見に行く。
洋館と薔薇…私の好きなものを凝縮した5月の旧古河邸園。
気分は「THE・お嬢様」
日傘を持つ手も何だかおぼつかない感じ。

どの薔薇も、絢爛に咲き誇っていた。
一番心惹かれたのは「琴音」という薔薇(画像参照)。
妖艶で儚いその花弁からは、かすかに琴の音が聴こえてきそうではないか。

純白の薔薇も深紅の薔薇も素敵だったが、今の私にはこの曖昧な色合いがピンときた。



雨音とキヲク

2007年05月20日 01時41分11秒 | Weblog
昼過ぎ、母親からの電話で目を覚ました。
携帯を耳に当てながら起きようとするが、体が動かない…。

電話終了後、煙草に火をつけてようやく覚醒。
外からは雨音が聞こえてくる。
読みかけの本を読了したあと、テレビをつける。
「高校生クイズ」の再放送に見入った。勝者敗者、どちらの涙も若者の特権だ。眩しい。眩しすぎる。
テレビを消したあと、高校時代の甘酸っぱいキヲクを引っ張り出す。

再び横になる。
外は相変わらず雨が降っている。
雨音しか聞こえないはずの部屋。
いや、雨音しか聞こえてほしくない。
…なのに、隣の部屋からはイチャつくアベックの声が聞こえてきてしまう。
幻聴ではない。
隣人は、毎週土曜日、部屋に連れてきた彼女とイチャつくんである。
毎週毎週。

高校時代の思い出と隣人のイチャつき声。

私は暫し考えた。
世の中の回転に乗り遅れている自分を。
しかし、格段、それを恥じたり焦ったりする気持ちが私にはない。
気力がないのだ。
毎週末、他人と接触したりする気力が。
こうして横になって思い出に浸っているだけならば、他人から肯定も否定もされない。
気持ちが安定し、安らかに一日を終えることができるのだ。
これが、高校時代の私が思い描いていた人生なのだろうか。
自ら問うてみても、何とも言えない。
そうかと言われればそうかもしれないし、そうじゃないと言われればそうじゃないかもしれない…。

雨音と隣人のイチャつき声を聞きながら、いつの間にか私は転寝をしてしまったようだ。
あの「高校生クイズ」に出場していた眩しい若者たちは、どんな大人になるんだろう。

寝起きの頭でそんなことを思った。


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