世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

聖なる夜の心療内科

2009年12月24日 | Weblog
心療内科デー。

クリスマスイヴということで、当社は歳末商戦の山場を迎えた。不景気とはいえ、高額品がバシバシと売れていることを表示するパソコンのモニター、「頑張ってね!」と店舗に電話をする偉い人の声はクリスマスイヴの風物詩だ。
私の部署の人は殆どが店舗へ出払ってしまった為、大変静かだった。予算の作成と支払いの締め、そして普段はあまり出ることのない外線電話の応答などをして過ごした。

定時きっかりに上がり、心療内科へ向かった。
煌く街を小走りしながら「クリスマスって、一体何なんだろう」と考えてしまった。
ほら、このネオンの赤と緑って、ぶっちゃけ、どん兵衛のじゃね?
何、そのカラーチョイス。…ぷ。
そういえば、サンタって不法侵入者だよな。こえーよ。
てか、あの荷台って何でトナカイが牽いているの?馬でいいじゃん。
ぶつぶつと心の中で唱えつつ、心療内科に到着。
今日も待合室は激混み。
10時近くに名前を呼ばれた。

クマ医師、またまたお腹周りに肉が付いた模様。
ニットのベストに緩やかな曲線の皺が発生しているのを私は見逃さなかった。
冬の冬眠に備えて脂肪を身につけているのだろうか。

今日の診察のテーマは、ズバリ「2009年を振り返る」だった。
あんなこともあったね。
こんなこともあったね。
考えてみれば、今日は今年最後の診察なのだ。

2008年の最後の診察のとき「今年は30年生きてきて一番いい年だった」とクマ医師に言った。2009年はそれに輪をかけていい一年だったと、今日、伝えた。
クマ医師も「ここ一年のあなたはいい感じ」だと評価してくれた。

自分でも怖いと思うぐらい、右肩上がりなここ二年間。
様々な諸問題を一緒に考えてくれ、適宜なアドバイスをくれる彼のおかげで、生きることがだいぶ楽になった。あの診察室でクマ医師に導かれるまま吐き出した言葉が、私の中で燻っていた前向きな心を開花させてくれたのだと思う。
来年、どうしても合格したい検定のことも話した。

診察室を出るとき、クマ医師に
「よいお年を」
と、言われた。

通院し始めてから、四年弱。
彼からそう声を掛けられたのは初めてだ。
嬉しかった。

クマ医師サンタから三週間分の処方箋を受け取り薬局へ。
その後、寒い部屋で待っているであろうクマたちに、ケーキのお土産を購入。

せわしなく行きかう人々、
零れんばかりのネオン、
店頭のサンタ姿の女性、
数時間前に見たものと同じはずなのに、なぜだか違って見えた。

Merry Christmas!


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