世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

なぜに君は帰らない

2014年05月19日 02時08分05秒 | Weblog
CHAGE&ASKAのASKAが逮捕された件。じんわりきている。
Wikiによると・・・小室哲哉によれば、ASKAの声質はとんでもない倍音であり国宝物であると言わしめた、とある。
なるほど。



高校一年生のとき。同じクラスになったK子ちゃん。お母さんの代からのチェゲアスファンで「K子、志望大、ASKAの母校にする~」と言っていた(結局、S心女子大に行った)。
また風の強い日は教室の窓を開けて「YAH YAH YAH」をあの振り付けで歌っていた。

荒川くんというお惚けキャラの男子に
「私の名前は『姫子』っていうの」
と堂々と宣言していたS子ちゃん。
出席簿を確認した荒川君に
「おめー、下の名前、ちげーじゃん」
と指摘されても尚且つ
「え、姫子だよ?」
と強引に言っていたっけ。

小山の中学校を出た彼女。

彼女を通じて、私は小山の文化を学んだ。
宇都宮と小山は文化が異なる。一言では言えないけど。感覚的に。
高校は小山と宇都宮の中間にあったので、相互の地域から生徒が通っていた。



そんな彼女からチャゲアスのCD「RED HILL」を借りた。

本当は「YAH YAH YAH」をお目当てにしていたんだが、「なぜに君は帰らない」の方に惹かれた。

CHAGE&ASKA - なぜに君は帰らない


これ聴くと一年生の夏の学習合宿を思い出す。




あと、社会人二年目に行われた中学校時代の同窓会。
二次会のカラオケで、地震男(この同窓会で再会し連絡を取り合うようになった男子。地震が起こる度に連絡してくる。優しいのだが煮え切らない草食系)が「YAH YAH YAH」を歌っていた。〆で。クラスが一体化したという。地味な彼にはそぐわぬ派手な演出だった。


なぜに君は帰らない。

なぜ、過ぎた時間は帰らないのだろう。
深夜、こんなことを記す私の前で、ほら、また時間の砂は落ちていく。
今もいつかこんな甘美な時間として思い出になるのだろうか。




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楽園

2014年05月18日 23時45分00秒 | Weblog
薔薇を見に、与野公園へ。与野本町駅から歩いて10分ほど。今日も五月晴れで清々しい陽気だったので歩くのは苦痛ではなかった。

噴水。
心療内科の待合室のモニターに流れていそうな新緑。



お祭りの屋台が並ぶエリアを通り抜けると、そこは楽園だった。






「夢の世界みたい」
と、吉熊。本当だね。




ボレロという品種の薔薇。
幾重にも重なった花弁がギュッと密集していて、湯葉を髣髴とさせる。いい香りがした。


名前を失念してしまったが、これもボレロと同じく内側がおもしろかった。


今日の一枚


今日の一枚 2





こういう品種の薔薇もあるのか。







オーソドックスなピンクの薔薇。
安定感がたまらない。





情熱の赤い薔薇も捨てがたい。



三つ子みたい。




凛と咲く。









つぼみを周囲に従える薔薇。




花弁にフリンジがある薔薇。




どの薔薇も初夏の日差しを存分に浴びて気持ちよさそうだった。



吉熊もご満悦。




散々撮影しては香りを堪能し、気付けば夕方。
駅を越えて反対側の星乃珈琲店へ。
一服後、気になっていた「スフレドリア」を食べた。
店員さんが持ってきた瞬間
「わっ!凄い」
と思わず言ってしまうほどモコモコしている。

ふわふわした上部(たまご?)を食べ進めると普通のチキンライスがお目見え。
美味しかった。また食べたい。


あーあーあーあ。
楽しみにしていた休日も終わってしまった。
薔薇三昧の土日だった。
花が放つパワーをもらったので新しい週も乗り越えられるはず。

頑張ろう。





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旧古河庭園でX JAPANを感じる

2014年05月17日 23時54分47秒 | Weblog
上野を散策し、旧古河庭園へ。
ライトアップされた薔薇を堪能。

洋館と薔薇の最強コラボ。







こういう洋館を見ると「花子とアン」の葉山蓮子様とリンクしてしまう。
余談だが、蓮子様を描いた「白蓮れんれん」は林真理子先生の作品。



暗闇にぼんやりと浮かび上がる薔薇。
まるで薔薇自体が照明器具なのか?っていうほど神々しく光っていた。







大好きな薔薇「琴音」


これを見に来たといっても過言ではない。
主張しないほのかなピンク色がいい。形もシンプル。



薔薇を鑑賞するときはなぜだか、X JAPANの曲が脳内で流れる。
歌詞に薔薇の出現率が高いからだろうか。

今回はこれだった。
Tears (HD) - 5/12 2010.08.15 X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA



「流れる涙を 時代の風に重ねて
 終わらない悲しみを 青い薔薇に変えて
 Dry your tears with love
 Dry your tears with love」
名曲すぎるぜ。
ちなみに 旧古河庭園には「青の軌跡」という品種の薔薇がある(上手く撮れなかった)。
ほんのりと青い。この薔薇を見てYOSHIKIを思い出すのは私だけではないはず。

薔薇の香りは、どこからか漂ってくる栗の花の匂いに負けていてあまり感じられなかった。
でも洋館と薔薇のコラボ@闇というシチュエーションは相当素晴らしい。






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バルテュス展

2014年05月17日 23時19分52秒 | Weblog
東京都美術館へ「バルテュス展」を見に行った。


好きな作家・嶽本野ばら先生がバルテュスを好きだというので気になっていた。今日、NHKのBSでバルテュス特集が放送されるという。放送後は混むと思い、今日行くことにした。


HPより
ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめた画家バルテュス(本名バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ、1908-2001)。時が止まったように静謐な風景画や、バルテュス曰く「この上なく完璧な美の象徴」である少女のいる室内画など、どこか神秘的で緊張感に満ちた独特の世界観は、多くの人々に愛され続けています。
その世界的な人気ゆえ、作品の所蔵先は世界中に広がっており、彼が愛したこの日本で我々の目に触れる機会は極めて限定的でした。没後初の大回顧展が、ついに実現。世界中から集う40点以上の油彩画に加えて、素描や愛用品など100点以上を紹介します。


扇情的なポーズを取る少女というモティーフゆえに批判や誤解にもさらされたバルテュス。
彼曰く、少女は「この上なく完璧な美の象徴」なのらしい。


「夢見るテレーズ 」

隣人(失業者)の娘がモデル。無垢から性の目覚めへの過渡期を表わしたとも言える作品と言われている。



「白い部屋着の少女」

陰影が息を飲むほどの美しさだった。左胸の光が当たっている部分がぼんやりと浮かび上がるところなど。



「地中海の猫」

パリのシーフード・レストラン「ラ・メディテラネ(地中海)」のために制作され、店内に掛けられていた。
海から立ち昇る虹が魚に変身して、待ち構える猫=バルテュスの前の皿に弧を描きながら直接舞い降りてくる。
本展で一番好き!虹が魚になるなんて、なんてミナクルなんだろう。



「朱色の机と日本の女」

モデルは節子夫人。
なんとなく浮世絵っぽい。


1962年、節子夫人は二十歳で上智の仏文の学生だった。通訳のアルバイトで、初来日中の画家バルテュス一行に同行する。このときバルテュスは、パリで開催される『日本古美術展』への出品作品を選ぶために来日していた。
節子さんは上智を中退し、67年に東京のフランス領事館でバルテュスと結婚式を挙げた。歳の差なんと34歳。



バルテュスが描いた節子さん。



節子夫人ビデオメッセージ「バルテュス展」によせて



最後はバルテュスの愛用品が展示されていた。
杖や香水(菩提樹の香り)、煙草入れなど。
どれも凝っていて素敵だった。

バルテュスが過ごしたスイスで最大の木造建築物「グラン・シャレ」

その前で真紅の薔薇を持ちながら袴姿で座るバルティスの写真がとても印象的だった。


バルテュスの光と静寂を十分に感じ、お腹いっぱい。



外に出るとまだ新緑を含んだ光が残っていた。



東京都美術館前の球体。空が映り込んで綺麗。



「あ!クマの子だ」と、吉熊。それはあなた自身ですよ。




アメ横でメロンを一串購入。甘い汁がたまらない。



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生きることはサンサーラ

2014年05月16日 23時52分14秒 | Weblog
午前中、経費分析を行っていたら、社長に
「ちょっといいですか」
と社長室に連行された。
久々の社長面談である。
手帳を持って彼の後に続く。

社長室に入る前に、一礼。ソファに促されて腰を下ろす。
対面しながら話をするシチュエーションは通院する心療内科の様子に似ている。
でも今私の目の前にいるのは社長。クマ医師ではない。騙されるな、自分。


最近の状況を聞かれた。
3月より、私の仕事になった全店分の制服業務についてを話した。話の中で、店舗スタッフが丁寧に制服を着用しているかを社長はとても気にされていた。生地はクリーニングに出すと傷むのだそうだ。毎日ブラッシングをすることが大切らしい。・・・全店に向けて何か策を講じるべきだろうか。

一日何件ほどの制服の交換業務があるのか、経費はどうかなどを聞かれた。先日の社長の朝礼スピーチで「各担当分野でのエキスパートを目指すように」というお言葉で、制服管理業務を頑張ろうと思えたことを素直に述べた。また、直接お客さまと対峙しなくても、店舗スタッフを通してお客様を意識するようになったこと、そして今後も吉熊上司と相談し、無駄なことは省きながら効率的に仕事をしたいことも伝えた。

社長によると、前人事部長(風紀にうるさい60代女性)が私のことを「あの子の服は模範的だった。注意をしたことがなかった」と言っていたらしい。そりゃ毎日ほぼスーツだものな。コーディネートが苦手で。たまにクリーニングに出せなくてワンピースになるけれども。

他に2,3聞かれて終了。吉熊上司に一連の内容を報告し、経費分析を続けた。


今日はとても爽やかな陽気で仕事が捗った。気晴らしにトイレへ。

トイレに行くと掃除のおばちゃんと遭遇。外注の業者さんだ。
・・・私この人苦手なんだよな・・・。
先日縮毛矯正(1回目)をかけた際、「後ろはあまりかかっていないね」と彼女に言われたのである。
「うるせー!」と内心イラおこだった私。
でもそうかもしれないと思い、美容室に電話をして結局やり直してもらった。2回目はとてもよくかかった。
今日遭遇したときは、彼女に「いいな~。髪、サラサラで」と言われた。
鏡越しに会話が続く。オバチャンの年齢は62歳だそうだ。はっきり言って、うちの母親と同世代には見えない皺くちゃぶりだ。髪もうちの母のほうが黒くて艶がある。

彼女は石垣島出身らしい!!!!遠くね?
お母さんが石垣島出身でお父さんが三重県出身らしい!!!!ネットもない時代・・・どうやって知り合うの?

超 気 に な る !

彼女自身は、大阪の一番古い美容師の専門学校を卒業し、美容師として勤務していたとのこと。・・・だから私の髪が気になるのだな、きっと。
全国各地を転々とし、この地域に住んで10年。
彼女の顔に深く切り刻まれたあの皺が、女ののど自慢というか、日曜日昼の「ザ・ノンフェクション」を髣髴とさせる。

「関東は蒸し暑いね。島の風と違う」
と謎めいた言葉を残し、
「社長さん、いなくなったかしら?掃除したいんだけれども」
とトイレを出て行った。


企業の社長、流浪の掃除のおばちゃん。
様々な人と接した午前中。
色々と考えてしまった。
リアル「ザ・ノンフェクション」を体感。

てか、編集の仕方によっては私自身も「ザ・ノンフェクション」を生きているのだ、きっと。

ザ・ノンフィクション OP!








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餃子を食べて思ったこと

2014年05月15日 23時55分09秒 | Weblog
王将フードサービスの3月期決算短信がリリースされた。

王将フード、売上高最高 「追悼ギョーザ」貢献

(1)経営成績に関する分析

・・・また、長年営業を継続している店舗において、新規顧客を獲得できる施策として、土・鉄・陶鍋を使ったメニューにより熱い商品をより熱く提供し、料理そのものを食して頂くとともに例えば御飯(麺・玉子等)と混ぜて雑炊(ラーメン・玉子料理等)風にして一品でふたつの食味を楽しんで頂いたり、多彩な料理を満喫でき、かつ健康的なジャストサイズメニューの販売を開始し、女性客や熟年層を中心として好評を博しております。

という箇所、食欲をそそる。
今日の夕御飯は絶対に王将にする!と決めた。



また、

・・・そのような中で2013年12月19日に前代表取締役社長大東隆行が凶弾に倒れる事件が起こりましたが、経営は個人に依存しておらず盤石であり、同日緊急臨時取締役会にて代表取締役社長に渡邊直人を選定いたしました。また「追悼餃子」と題した沢山のお客様による全従業員激励のご来店には深く感謝しております。

という箇所で、その思いは確固たるものになった。
まだ犯人が捕まっていない。


餃子2人前!!


わ~い!
餃子を食べているときが一番幸せ。
増税後、極力外食は避けているのだが、今日は負けた。餃子の誘惑には勝てぬ。


今日も一日、バタバタしていた。昨晩は眠れたのでフットワークも軽く、個人情報の棚卸の準備もできた。その間、制服の出し入れもする。4月の経費のデータ加工は、消費税増税で難しいので(5%と8%が混在)、吉熊上司がやってくれた。稟議書の処理をし、各部にデリバリー。コピーの調子が悪いので業者を呼んで応対。
・・・って、このブログ、仕事日記みたくなってるよな。


今月の月初の社長朝礼スピーチ。
みなさんは各部署にいる。その専門分野においてでは、会社の代表であってください・・・そんなことを話していた。
私が店舗を含めて全社員に「私についてきて!」と言えるものったら、恐らく制服の管理じゃないだろうか。
これは己の存在価値の向上のチャンスなのかもしれない。いかに能率よく間違えなく早くこなしていくか、腕の見せどころである。幸い、私には吉熊上司という全社でピカイチの上司がいる。彼の言うことをきちんと聞いていれば大丈夫だ。


美味しいものを食べたり、見たいものを見に行ったり。
そんな小さなご褒美で自分を励ましつつ、日々精進である。

それにしても餃子ってなんであんなに美味いのだろうか。






壮観

2014年05月14日 23時31分10秒 | Weblog
いただいて、とりあえず机の中に入れておいたGWや出張のお土産を並べてみる。
壮観。




昨年の熱海旅行で増えていた体重が、最近ようやく元に戻った。
特にダイエットなどはしていないのだけれども。


吉熊と少しずついただきましょう。




喪的なモテキ

2014年05月14日 22時56分00秒 | Weblog
昨晩も明け方に寝付いた。困ったもんだ。こんなに酷い入眠困難は久々である。
昔は寝不足だと仕事中に眠気が襲ってきたが、最近では眠気はなくて、変わりに腹痛と吐き気がする。
自律神経が狂っているのかもしれない。

帰り道。
「今日こそは寝る!」
という確固たる目標を掲げ、同時に
「今日は何食べよう」
と考える。でも食欲が湧いてこない。
駅ビルのパン屋でパンを購入し、買える途中、声を掛けられた。

「スマホが壊れて落ち込んでいるんです」
と声の主は言う。
そんなの知らんがな、と無視しようとしたら
「お茶でもどうですか」
と言われる。
リーマンっぽいその殿方は自らを銀行員だと述べる。
好奇心を抑えることができなかった私は相手の言われるとおり、お茶をすることに。
うまく誘導されてしまった。全然私の好み(メガネ・前髪7:3分け)ではないのだが。

喫茶店に入り、先に席に座る私。
コンパクトで顔を確認。
寝不足でほうれい線が深く切り刻まれ、暑さで化粧が剥げかけている私に・・・何この展開。
キャッチかな?宗教の勧誘かな?と寝不足な頭の中でガクブルしていると、アイスコーヒーをトレーに乗せた彼がやってきた。
予め、喫煙する旨は伝えてあるので、緊張を紛らわすべく、深く一服。

しばし会話。

やべー。マジで銀行員だった。現役バンカーと個人的に話をするのは元銀行員の叔父以外、初めてだ。

頭がすこぶる切れる。どんな話題にでも食いついてくる。すげー。
決算短信の投げ込みの話題のとき、
「投函ボックスって何個ぐらいあるんですか?」
と訊かれたときは驚いた。
共に母校が高校生クイズで優勝したっていうのにも親近感が湧いた。


「付き合っていただいてすいません」
「早くスマホ、直るといいですね」
「その包み込む感じがいいですね」
「いやもうBBA(バアア)です」
「そしたら僕も・・・」
という話題をエンドレスに展開。

40分後、レシートの裏に互いの連絡先を書きあって、別れた。

今後の展開などは期待していない。
まあ、話していて面白かった。それだけだ。


三日連続、道端で殿方に声を掛けられた。
これは恐らく縮毛矯正に要因があるのだと推測。
私の地毛はけっこうごわごわで、下手すりゃ麻原彰晃(松本智津夫)。
最終解脱してそのうち空中浮遊とかできんじゃね?なんだったらポアしておく?っつー勢いの髪質である。
縮毛矯正してから半年もすると、麻原毛が根本から生えてきて、全体的にもっさりとした感じになる。
ハーフテールで凌いでいるがどうしても辺りの髪が「ぼわっ」と逆立つ。垢抜けない。実に垢抜けない。

過去の経験から、縮毛矯正後のモテ率は高い。髪は女の命というが強ち間違ってはいないようだ。


縮毛矯正後の期間限定モテキなう。

『モテキ』予告



・・・喪的?

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季節の変わり目

2014年05月13日 23時24分59秒 | Weblog
心療内科デー。

待ち時間、3時間半。
今日は嶽本野ばら先生の「カフェー小品集」を読み返した。
「カフェー小品集」は短編で、12の喫茶店が舞台の12個の物語で構成されている。

私は、この作品を片手に、
・「品性のある制服と、品性のある歯車」・・・「フランソワ(京都)」
・「琥珀の中のバッハ」・・・「みゅーず(京都)」
・「訳もなく涙さしぐむ者達の居場所」・・・「待宵草(吉祥寺)」
・「双子の約束された場所」・・・「ミニヨン(荻窪)」
・「素人仕事の贅沢」・・・「ミルクホール(鎌倉)」
・「モンチッチの誇り」・・・「光(小樽)」
を訪れたことがある。十数年前に書かれた作品。何兼かの喫茶店は閉店してしまったらしい。
嶽本野ばら先生の文書を読んでいると、ワルツを踊っているような錯覚に陥るときがある。とにかく文体が心地よい。



今日は蒸し暑く、いよいよ大嫌いな梅雨の到来を思わせる一日だった。心療内科の待合室もとても暑くて、ちょっと辛かった。じっとしているだけで顔がテカってきそう。

そうそう、今朝は小雨が降っていて「これぐらいの雨ならば大丈夫だろう」と傘を持っていかなかった。天気予報では15時前後ぐらいから晴れるらしいし、と。会社の最寄り駅から会社に歩くのだが、次第に雨脚が強まって、全身ずぶ濡れ!ちょっとちょっと~!眉毛消えちゃうじゃん。髪は縮毛矯正後だったのでサラサラしていたが、これ、素の髪だったら確実にボンバ!していただろう。今日は初めての半そで出勤(ワンピース)だったので、腕とか「風呂上り?」みたいな様相を呈するはめに。最悪。

とにかく3時間半、暑い待合室を耐えた。

さて、診察。

げ!クマ医師、疲れてる。前髪が乱れているのだが、なんで?
しかも全体的に日焼けしているではないか。さてはGWは国外脱出したな?

「どうでしたか最近?」
とクマ医師。

ここ最近の出来事を話す。
私の労働時間における制服関連業務の割合だとか。

「まー、年初から春に掛けての駄目っぷりに比べたら、今は凪のようですよ」
と言うと、クマ医師はなぜかそこで「ぷすっ」と笑った。カワユス。

「あなたよくやっていますもの」
と言われ、
「先生のお陰ですよ」
と、全日本誉め殺し大会関東甲信越ブロック決勝戦開催。


「他に不安なことは?」
と聞かれた。

最近眠れないのである。季節の変わり目だからだろうか。マイスリー(睡眠導入剤)とソラナックス(抗不安剤)で臨んでいるのだが、ほてったり、逆に寒くなったりで眠れない。マイスリーを1.5倍増しで飲んでも駄目だった。増量して肝臓に負担がかかったのか、大きな吹き出物3つが顔に発生。

でも今日のクマ医師は早く切り上げたいっぽいので言わなかった。
「特にないです」
と沢尻エリカ発言をし、薬の確認をされておしまい。

生理後だし、気持ちも安定しているのだろう。

処方変更なし
ゾルピデム酒石酸塩、防風通聖散、カームダン、当帰芍薬散


帰り道。
駅前で
「お久しぶりです」
と声を掛けられた。
キャバクラのお兄さんである。
以前、私は彼に熟女バーでのリクルートの話を持ちかけられた。

「半年振りですね」
と言われ、そうそうたしか前回も縮毛矯正の後だったことを思い出した。

「お姉さん、ドレス着たら似合うんだろうな」
と、小笠原出身だという彼はそう言って私をしきりに勧誘する。
今回も、堅気の会社員だということと、接客は苦手だということで丁重にお断りをした。いくら秘書検定1級を持っていても熟女バーでの接客まではカバーできないだろう。
20代の頃はキャバクラで働かないかとよく声を掛けられた。30代に入り、ぱったり声を掛けられなくなり、35歳を過ぎてからは熟女バーでの労働を勧誘される。うまい具合にできている。

髪を巻き上げ、華美なドレスに身を包み、優雅に微笑む自分を想像したことがないといえば嘘になる。
しかし、私は安定の中でしか生きられない弱いOL。伝票と制服と決算短信と株板の中でしか生きられない。
それが運命(さだめ)。

明日も忙しい。今日定時に帰った分が明日に加算される。
頑張ろう。


ヘルタースケルター

2014年05月12日 23時02分54秒 | Weblog
新しい一週間が始まった。
毎週月曜日は本社全員が集まっての朝礼が開催される。
毎週「やる気が湧き出るお話」という謎のテープを聴く。
今朝の話は
ある人が道路で車のタイヤを破損させて齷齪と交換していた。
皆、通り過ぎていく。
その中で声をかけてくれた人がいた。
「何してるんですか?」
と。
タイヤを交換している人は
「見れば分かるでしょう。タイヤを交換してるんですよ」
と怒った。
→使う言葉によってせっかくの好意が相手に伝わらない場合があるので、言葉選びには慎重になりましょう。
という話だった。

これについて喫煙所でも経営管理室でも「あれはないよね」という話になった。
声を掛けて逆切れされるとは・・・じゃあ声掛けないのが一番良くね?という意見で一致。私もそう思う。
逆切れするような人に対して「相手の好意を汲み取りましょう」ならば納得できるのだけれども。
やはり謎が多いぜ、やる気が湧き出るお話。やる気起きねーし。

やる気起きないけれどもやることいっぱい。
朝からバタバタしていたが、社長のスピーチ入力と稟議書2件作成にとどまった。
結局残業をしても請求書の整理までには至らなかった。
今日できないことは明日やらないといけないことに積もって、雪だるま式に巨大化していく。



昼休み、喫煙所仲間のN係長に後姿を撮ってもらった。
トイレから出て喫煙所に向かうところだったのに。わざわざ引き止めた。
「もー、亮子ちゃんってば」
と文句を言いながら
「撮るよ」
と撮ってくださるN係長。


縮毛矯正をかけたら必ずその出来を保存する私。
次回かけたときに比較するのである。
一人暮らしの私の背後を撮影してくれる人は家にはいない。


元々天然茶髪なのだが、こうして見ると本当、茶色い。しかも多い。


今回、美容師さんには、長さやレングス的に「ヘルタースケルター」のりりこを目指している旨も思い切って伝えた。
りりこ・・・恐れ多いぜ。全身整形の末、トップスターに登りつめた沢尻エリカ演じるりりこ。
ある意味、縮毛矯正も整形だよな。


「最高のショーを見せてあげる」
とは、あの映画のコピーだが、
「三十路ロン毛の渾身のショーを見せてあげる」
と心の中で呟く。貞子ではないのであしからず。

「ヘルタースケルター」・・・ひっちゃかめっちゃか。
持っている仕事がヘルタースケルターにならぬよう、明日も頑張ろう。
忙しさのあまり、冒頭のように他人様の好意を汲み取れない、そんなふうにはなりたくない。
「何してるんですか?」
と訊かれて
「別に。特にありません」
みたいな。



吉熊上司から宿題をいただいてるんだよなー・・・。










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情熱的な日曜午後

2014年05月11日 21時09分57秒 | Weblog
近所の薔薇。綺麗に咲き誇っていた。


今日は池袋の東武百貨店へ。
増税以降、財布の紐をきつく締めるべく、大好きな池袋のルミネも東武もあまり近づかなかった。
先日、母の日のプレゼントとして妹と合同で、母に現金をプレゼントした。
そのお返しに商品券をもらった。
ちょうどパンプスが欲しくて、東武に行ったのだが、私好みの靴はなかった。

私好み
・ヒールは6センチ以上
・アンクルストラップが付いているのが望ましい
・先が鋭角
・サイズは22.5センチ
・色は黒
・中国の纏足を思わせる歩きになるような華奢な感じ。ぶっちゃけ機能的じゃない感じ。


・・・卑弥呼で素敵なデザインのものがあったのだがサイズが売り切れ。残念。
まあ急ぎではないので、良い出会いがあったら買いましょう。

お腹が空いたので芸術劇場のおにぎり屋さんへ。ここのおにぎりは大きくて美味しい。


梅とツナ。五穀米で健康を意識。
うめーうめー、と食してスマホをぼんやりと眺めていたら、外国人と思しきおじさんがそばに突っ立っていた。
・・・!
「あなたの髪きれいね。江戸時代の人みたいね」
と言われた。
江戸時代・・・!それって褒め言葉なんかい?
「ありがとうございます。27,000円かかっていますから」
と現実的なことを答えると
「そうなんですか」
と彼は私の前の席に座るではないか。

彼は、スペイン人で、日本に来て3年になるという。
ハワイの大学を出て、エンジニアとして日本に来たらしい。
バツイチのB型。

「結婚は?」
「36歳なのに独身なの?」
「一度もしたことないの?結婚」
「それおかしいよ。情熱的なB型なのにありえない」
「男性嫌い?」
と矢継ぎ早に言われて、若干、イラおこ。
いいじゃないか。独身でも。私はこのライフスタイルが気に入っているわけ。放っておいてくれ。
私だって男性好きよ。小室哲哉とか。「ハゲタカ」の鷲津政彦(大森南朋)とか。ドラマ「彼女たちの時代」に出ていた佐伯啓介(椎名桔平)とか萌える。メガネ男子が好き。うっとり。


私が栃木の出身だということを話すと、彼は那須塩原の寿楽というステーキ店の話を展開。美味しいのだそうだ。


亮子「あの。うちのクマと写真を撮ってください」
彼 「いいですよ。こうかな」
亮子「いえ。クマメインで」
彼 「・・・え!?(若干しょんぼり)」

パシャ!!




彼は一方的に自分語りをし、メルアドと電話番号を私に教えて去っていった。
吉熊、おびえていた。ごめんね。




そんなこんなで土日、終了。
来週も忙しくなる。頑張ろう。


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仕事の果て

2014年05月10日 23時07分12秒 | Weblog
顔剃りに行ってきた。2ヶ月ぶり。最近、顔(特に顎付近)がニキビだらけなのは顔剃りを怠っていたからだと思う。もはや自力ではターンオーバーができなくなっているのであろう。あと、不眠も一因かもしれない。

私がお世話になっているのはおばちゃんが一人で営業している理容店である。
電話で
「今から伺ってもよろしいでしょうか」
と聞くと、マリコさんが
「大丈夫です。待ってます!」
と元気いっぱい言い放った。

店に到着すると、ソファにマリコさんとおじさんがいた。
あとで聞いたところによると、彼は近所の人らしい。店の塀をただで直してもらったら、入り浸るようになったとのこと。何それ、怖くね?
「ただより高いものはないっていうけど本当だわ」
とマリコさん。
蒸しタオルで私の顔を蒸し、クリームを塗って剃りはじめる。

彼女の次女は韓国人と結婚した。
このGWに次女の結婚式を挙げに韓国に行ったそうだ。今日はそのときのお土産、ランコムの口紅(365番)をいただいた。発色が良くて重宝しそう。ありがたい。


剃り終え、マッサージをしていたら、またさっきのおじさんがやってきた。
マリコさんからもらった韓国のお菓子。箱を開けてみたら四個入りのお菓子なのに三個しか入っていないという報告をしに来た。

そして
「明日、魚釣りに行くんだ。虹鱒釣ったら土産にするから。待っててね」
と言い放って帰っていった。
「私、いわき出身で海の女だから。だから川魚は食べないの」
と、適当にあしらうマリコさん。


彼が帰った後。
「マリコさん。あの人、絶対マリコさんのことが好きですよ。大丈夫ですか?日中一人で仕事してて怖くないですか?」
と言う私に、
「私は大丈夫よ。半分おじさんだから。しかも彼、私のタイプじゃないし」
と、がっはっはと笑うマリコさん。男勝りである。旦那さんを亡くして20年。まだ旦那さんが大好きらしい。



そういえば、彼女は私がいる会社の商品を買ってくれた。
「○○さん(私)がいる会社だから」
と、選んでくれたとのこと。

その言葉に、涙が出そうだった。
三月中旬以降、制服管理業務という新たな仕事を引き継ぎ、正直辛い。忙しくて、そして何を優先させたらいいのか未だに自信がなくて、毎日いつの間にか過ぎていく時間がもどかしくて、精神的にも体力的にもキャパオーバーになっている。

直接的ではなくとも、私のやっている仕事が、マリコさんみたいなお客さんのためになっているのだと知って、もう少し頑張れそうな気がした。店のスタッフが気持ちよく接客できるようにするために自分は何をすべきか。今日は私がやっている仕事の果てというかゴールというか、そういうものをビジュアル的に知ることができた。

「出来上がりました」
と椅子を起こされて見た鏡の中の自分の顔。
産毛と角質が取り除かれて剥き卵のよう。そして笑顔になっていた。



ぴかぴかの肌、新しい口紅、そして昨日縮毛矯正で掛け直してもらったさらさらの髪。今月はこれらを手に入れた。
燻っていた自分とさよならできる。きっと。

そういえば最近シャンプーを変えた。美容院のポイントが溜まってシャンプーをゲットしたのである。ちょうど妹からもらったケラスターゼのヘアトリートメントがなくなったので、昨日、美容室のオリジナルトリートメントを割引きで購入した。プルメリアの香りが心地よい。


めまぐるしい

2014年05月09日 23時18分35秒 | Weblog
東証へ、決算短信の投げ込みにいく。
紙袋に数十部の短信を入れて、えんやこら。茅場町駅から東証への道で紙袋を提げて歩いている人がいたら、その殆どがIRマンだと思われ。

東証に早めに着いたので、アローズを見学。吉熊も連れてきてしまった。


今日もシリンダーの上部にある銘柄はぐるぐると回っていた。
1階にある東証博物館にも寄った。



そろそろ時間だ。
地下の兜倶楽部の廊下へ。すでに紙袋を提げた人々により出来上がっている列の最後部に並ぶ。
リリースする時間になると、廊下沿いに並んだプラスチック製の箱に短信を投げ込みながら進む。投げ込みながら、つい、前の人の短信をチラ見し、社名などをチェックしてしまう。
片手で短信の束を持ち、片手で部数を数えて投げ入れる。

箱の上には報道機関の名前と入れる部数が書かれてある。

最初に日経新聞6部。
続いて時事通信などの各社が続くのであるが、そのほとんどが1部を要求。
途中、朝日新聞だけがたしか2部で、ちょっと不意をつく感じ。

最後に大きな用紙があり、そこに記載されてある社名のなかから自社の名前を見つけ出し、サインペンでチェックして終了。
投げ込みの直前直後に吉熊上司にLINEで連絡。


お昼は居酒屋の昼メニュー。
イワシの唐揚げ定食。がっつりと。米粒一粒残さず完食。



帰社してからも、やることいっぱい。最低限のことをして退社。忙しい。
階段で社長に遭遇したので投げ込みが無事完了したことを報告。


退社後、今日は池袋の美容院へ。
先日かけたMr.ハビットの効きが甘かったような気がしたので連絡したところ、さっそくやり直してくれるとのこと。
今日は3時間程度で済んだ。
毛先も少し切ってぱっつんにしたので、ストレートが強調され、大満足。仕上がりも先日よりストンとしている。



めまぐるしい一日が終了。
連休明け三日間はよく眠れなかった。原因は不明。季節の変わり目だから自律神経が不調なのかもしれない。
最近睡眠不足になると、日中、眠くなるより吐き気と腹痛が起きる。クマったものである。

明日はゆっくり眠りたい。

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晴れたらいいね

2014年05月08日 23時14分04秒 | Weblog
前日よく読まれた私のブログの記事の上位に「星のお兄さん」について書いた記事が2件入っていた。

2012年12月2日 爆笑!星のお兄さん プラネタリウムショー

2011年1月30日 爆笑!星のお兄さんプラネタリウムショー

調べてみると、星のお兄さんが情報番組に出たらしい。

私が星のお兄さんを知ったのはまだ大学生のときだ。15年ぐらい前だろうか。
当時、池袋のプラネタリウムで月一ぐらいで星のお兄さんの星空解説があった。
最初、知らないで行った私はその魅力にハマった。普通プラネタリウムの解説って真面目であることを想定するではないか。しかし星のお兄さんの星空解説は終始爆笑させるんである。ホテルラフォーレ琵琶湖のホテルマンなのにプラネタリウムの解説もするだなんて凄い。

星のお兄さんが出た番組は見ていないが、ご活躍されているようでなんだか誇らしい。





今日も一日忙しかった。
特に制服!
衣替えの第二弾(波)。
「夏服をクローゼットから出してみたのだがどうやら太っちゃったみたい。てへぺろ。どうしたらいいでしょうか?」
という電話に応対。
交換申請書を書いて送ってけろと答える。
それがダラダラ続くもんだから他の仕事が進まない。エンドレス。

社長決裁済みの稟議書の処理もしなくてはならないのに、手が付けられないもどかしさったら。
「先週回した稟議書はまだ下りていないのでしょうか?」
という電話も各部からかかってきて、パンク寸前であった。
蛸のように足を使って仕事できたらどんなに捗るだろうかと妄想してしまった。


あと他社の決算の状況を纏めなくてはならない。しかも、あれ、副社長バージョンもこさえなくてはならないんだっけか。
それにIR用の資料のチェックもしていない。
「ええっと。これは最悪来週までにやりゃいいんだろ」
とブツブツいいながらPCの予定表にメモ程度に予定を入れる。

「出店状況まとめたい」
「店別分析をまとめたい」
「制服の稟議書 書けたらいい」
「役員会の議事録の捺印、行けたら行く」
「一括稟議書作成したい」
「請求書の整理、できたらいい」

・・・見直してみて、これは予定表じゃない・・・「~したい」という願望を書いたものを集めただけじゃねーか、と思う。
最後の「請求書の整理、できたらいい」なんてドリカムの「晴れたらいいね」みたいじゃね?・・・山へ行こう 次の日曜♪


後輩男女に振れば良いジャマイカとよく言われるが、彼らも忙しい。
吉熊上司にも迷惑かけたくない。
じっと踏ん張るしかない。





今日のお弁当・・・元有名ホテルのシェフが開いたレストランのお弁当。
美味しい。生き返った。


いつも見守ってくれる吉熊。君にも分けてあげよう。


明日も忙しい。
予定表に書いた願望をコツコツとかなえたい。

予 定 が 幻 に な ら ぬ よ う に 。


失楽園

2014年05月07日 23時07分40秒 | Weblog
作家の渡辺淳一が亡くなったニュースを見ていると、「失楽園」が代表作と報道されている。
あれが流行ったのは私が大学生のとき。
上下巻の原作も読んだし、映画も観た。宇都宮の映画館で観たのだが、珍しく満席だったのと、隣の席の観客が痴漢ちっくで困ったことなどを思い出す。

船田元が「政界失楽園」と揶揄されていたのも。

ドラマ版はたしかバイトの日と重なっていて録画で観ていた。
この主題歌が大好きだった。
ZARDの「永遠
CDジャケットの題字は渡辺淳一によるもの。達筆。



「今の二人の間に 永遠は見えるのかな
 すべてを 手に入れることが 愛ならば
 もう失うものなんて 何も怖くない」


当時、純粋だった私はこの歌詞にえらく感動して口ずさみながら酔いしれた(純粋な大学生が「失楽園」を一人で鑑賞するのかは別として)。
「失楽園」のストーリー云々にはそんなに惹かれなかった私だが、この歌を聴くと胸が熱くなる。

2014年現在では
「守るべきものは 何なのか
 この頃 それが分からなくなる…」
という部分に激しく共鳴。


渡辺淳一の作品の中では、個人的に「白き旅立ち」推し。
日本の献体第一号(一般人)は遊女であった。
その女性・・・結核を患い余命幾ばくもない元遊女の美幾という娘が、
「こんな私でも生きた証を残したい」
「好きな人(主治医)に忘れてほしくない」
という願いから、死んだら自らの体を解剖してもらいたいと願い出る話である。
この美幾っつー子がこれまたいい子で。泣かせるんである。
彼女の墓がある念速寺にお参りに行っちゃうぐらい好きな作品。
2008年10月19日「秋の森と10年越しの想い」
渡辺淳一というとエロスばかりを書く作家だと思われがちだが、「白き旅立ち」のような純愛ものもあるのだ。



ZARDの坂井泉水も「失楽園」の原作者・渡辺淳一も亡くなってしまった。
それを思うとなんだかとても寂しい。