ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

高原の美術館~藤森照信先生、村野藤吾を語る~

2024-05-09 | ミュージアム

原村にある「八ヶ岳美術館」では企画展「建築家 村野藤吾と八ヶ岳美術館」が開かれています。建築史が専門で江戸東京博物館館長でもある茅野市出身の「藤森照信」先生の講演会が開かれて行ってきました。まずはこの日の美術館に向かう道からの阿弥陀岳の様子です。標高1350mにある美術館周辺は桜の花盛りでした。

     

 

鉢巻道路周辺に咲いていた色とりどりの桜たちです。この道は八ヶ岳の麓を走っていて、気持ちの良い道です。

     

     

     

 

新緑の美しいさと桜の花が相まって素敵な春景色が見られました。

     

 

「八ヶ岳美術館」は木立の中にあります。足元には「オニゼンマイ」が伸びてきていました。

     

  

 

ここの建物は建築家「村野藤吾」が彫刻家「清水多嘉示」の作品を展示するために1980年に建てました。連続ドーム型の斬新な建物です。パンフレットの上空写真からその様子が分かります。林の中に佇む素敵な美術館です。

     

     

     

     

     

 

正面玄関と今回の企画展です。

     

     

 

屋内は作品の撮影が禁止ですが建物などは撮影可とのことで主に天井です。この丸い天井にはレースのカーテンが絞り吊られていて、柔らかな光が差し込んでいました。館内展示は主に原村出身の彫刻家「清水多嘉示」の作品が展示されています。館内の作品展示の様子はパンフレットからです。「清水多嘉示」の展覧会は東京の「アーティゾン美術館」でも開かれています。展覧会 | アーティゾン美術館 (artizon.museum)

     

     

     

  

 

「藤森照信」先生の講演は「村野藤吾と八ヶ岳美術館」と題するもの…講演会の撮影はOKでした。おちゃさんが先日リンクを貼って下さいましたが、YouTubeでの配信もあります。  八ヶ岳美術館講演会「村野藤吾と八ヶ岳美術館」 - YouTube

     

 

建築作品を紹介されながらこの八ヶ岳美術館を建てた経緯などについても解説してくださいました。先日訪れた「谷村美術館」の様子も出てきましたし、新たに小諸市の「小山敬三美術館」も建てられたと知りました。八ヶ岳美術館を建てられるときに「朝倉彫塑館」を参考にされたとお聞きし、東京のその建物も思い出していました。

     

     

     

 

大人気の講演会でこの美術館始まって以来の大勢の方の入場だったようです。立ち見(聞き)の方も多く、駐車場には県外車もたくさんでした。先生とお話して写真にも納まっていただく時間があって嬉しかったです。

この美術館は「原村歴史民俗資料館」も併設していて、村内の縄文遺跡から出た土器なども展示されています。ここで発見したのはこのマット!「黒曜石の原産地まで○○歩」のこのマットは「星降る中部高地の縄文世界」を構成している市町村の博物館に設置されていて、あちこちで見かけて気になり、その原産地を捜し歩いたものです。どこで聞いてもその原産地がはっきりしなかったのですが、何とここには明記されていました!

     

     

 

昨年、原産地は「星ヶ塔黒曜石原産地遺跡」だと漸く探し当てたのですが、ここにはしっかり書かれていました!黒曜石についての解説もあり、長野県の石「黒曜石」と新潟の石「ヒスイ」と山梨の石「水晶」を糸魚川で確認してきたばかりなので納得でした。

  

 

美術館を後にして、帰り道で見かけた桜と木々の芽吹きの様子です。

     

     

     

 

とっても良い企画の充実の講演会でした。久しぶりに「八ヶ岳美術館」を訪れ、館内展示や建物も見ていい時間が過ごせた一日でした…

 

コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 塩の道に沿って~雪山と桜と~ | トップ | 春の牛伏川自然観察会 »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
みさと64さんへ (タッジーマッジー)
2024-05-13 17:49:50
こんばんは。
ここは鉢巻道路の上で標高1350m!
やはり下界(?)とは違っていますね。
4月下旬でまだ桜の時期でした。
でも木々も急いで葉を出し始める時期…
新緑と桜のコラボはなかなか良かったです。

この建物は本当にユニークですよね。
建物の形もですが、中に入って見るとその天井に驚かされます!
天井いっぱいにレースのカーテンを絞って吊っているのです。
その下の作品に優しい光が届いてなかなかいい雰囲気でした。
藤森照信先生は茅野市の出身ですから、
諏訪地方での講演などの機会は多いかもしれません。
遠くに行かずともお話が聞けるのは嬉しいことでした。

新潟のニュース番組、見ていただいたのですか?!
takeさんが検索されていたのでお知らせしたのです…
突然のインタビューにビックリでしたが、
いい機会と思い、牛伏川のことから階段工のことまで
たくさんお話したのに、ほんのちょっとの出番でした(笑)
こんなところでお会いでき、本当にお久しぶりですね。
返信する
くちかずこさんへ (タッジーマッジー)
2024-05-13 17:49:02
こんばんは。
この建物はなかなかユニークな造りですが、
内部の天井の様子がなかなか素敵ですね。
天井に吊るされたレースのカーテンがなかなか良い雰囲気…
光の取り入れ方もこのカーテンを通して入ってきていて、
優しい光の中で作品を鑑賞できる工夫がされています。

情報のアンテナ…最近は中々キャッチしにくくなっていますが、
それでも地方紙と地元紙の2つの新聞を読んだり、
ラジオ番組の情報を聴いたりしています。
情報があってもなかなか行動できなくなっていますが…

自然の中にある美術館の雰囲気はなかなか良いものですね。
建物が林の中に溶け込んでいる感じでした…
返信する
takeさんへ (タッジーマッジー)
2024-05-13 17:47:57
こんばんは。
「藤森照信」先生の講演会ですからもう大人気!
まさに高原の小さな美術館に「あふれんばかり」の人でした。
館長さんもイスやらマイクやら動かしながら
嬉しそうにそして忙しそうにしていましたよ。
「平山優」さんは武田家の研究や大河ドラマの時代考証で有名ですよね。
きっと講演会はすごい集客だったことでしょう!
私も機会があったらお聞きしたいです…

藤森先生のお話の中に出てきた「谷村美術館」や「朝倉彫塑館」…
建物を思い起こしながら話を聞くことが出来て有意義でした。
建築家方の仕事もなかなか興味深いものがあります。
藤森先生の建物もユニークですが、
この「村野藤吾」さんも注目の建物をたくさん建てられていて
今度は小諸にある「小山敬三美術館」へ行ってみたいとか、
箱根の「プリンスホテルに」に泊まってみたいとか夢が膨らんでいます。
また時間がありましたらYouTube見て下さい…

あの「原産地」の解説は原村歴史民俗資料館で大発見でした!
あんなにあちこちで聞いてもはっきりしなかったのに、
ここの解説パネルに明記してあるのですもの!
ホントびっくりでした…
ここの学芸員さんが調べられて解説パネルを作られたのでしょうが、
素晴らしいことですよね。
他の「マット」が置いてある博物館もぜひお願いしますと言いたいですね。

「村野藤吾」先生の名前が違っていましたので書き直しました…
返信する
Unknown (みさと64)
2024-05-12 19:38:17
こんばんは。
やはり標高が高いせいからでしょうか、まだまだ桜の花が咲いてますね。
桜の花と新緑が楽しめるなんて、嬉しいですねぇ〜

上空写真を見れば、本当にユニークな建物で驚きました。
天井のレースのカーテンにもビックリです!
タッジーマッジーさんにとっては、最高のイベントでしたね。
しかも近くでの開催でしたから、これはもう言うことないですよね!
4月は風景と共に芸術なども色々と楽しまれて、
有意義に過ごされましたね。お泊まりでの旅行は羨ましい限りです。

takeさんのところで、新潟のニュース番組に出られたことを知り、
早速その番組を観てきましたよ!
久し振りにタッジーマッジーさんご夫婦にお会いできた感じがして、
嬉しかったです♪
返信する
天井だけでも十分素敵です! (くちかずこ)
2024-05-12 09:53:37
建物は、上空からよりも、地上からの雰囲気が素敵!
皆さん、よく情報のアンテナを立てていらっしゃるんだなあ、と。
くちこのように、ドラマ廃人だと、ボーっとしている間にあれこれが流れています。。。
自然の中の美術館って良いですね。
返信する
Unknown (take)
2024-05-12 00:10:27
「藤森照信」先生の講演!
私も興味津々。
県外からも集まる
「大人気の講演会でこの美術館始まって以来の大勢の方の入場」
・・企画された方、館長さんも大喜びだったことでしょう。
(旧大和村の「ふるさと会館」で歴史研究家の「平山優」さんの講演会の時に 県外から「おっかけ」も来る人気で「椅子が足りない、もっと出せ」と大喜びをしていた館長さんを思い出してのことです)

藤森先生のお話の中にタッジーマッジーさんが行かれた 
「谷村美術館」「朝倉彫塑館」などが出てきたら また感慨深いものだったことでしょう。」
リンク先のYouTubeにアクセスしてみました。
PCの大画面で見ようとしたら・・なんだか音声が聞こえません。
あ、取り換えたPCにスピーカーが接続してない、と夫。
で、まだ見ていないのです。あとの楽しみにします。

併設の「原村歴史民俗資料館」
まぁ!!
あんなに探した「原産地」
「星降る中部高地の縄文世界」の事務局に問い合わせもしても わからなかったのですが
タッジーマッジーさんは「足で稼いで」探し当てられましたね。
「原村歴史民俗資料館」には こんなにわかりやすい説明がされていた!!!
他の「マット」が置いてある博物館もこうあってほしいですね。
返信する
おちゃさんへ (タッジーマッジー)
2024-05-10 22:34:09
こんばんは。
建築探偵、藤森先生に会ってきました!
何年か前に守矢史料館と藤森先生の茶室を見学した時以来でした。
そのもっと前には伊東豊雄さんと藤森先生の対談が
茅野であったそうですがそれは聞き逃してしまい残念…
気さくな楽しい先生で、今回の講演も時々笑いを取っていました。

人気の先生、きっとファンの方も多いのでしょうね。
それに学生さんらしい方や若い方が多くてビックリ!
いつもの駐車場の奥の砂利の広場も満車の状態、
しかも県外車が多かったのも驚きでした。

今朝まで原村にいらしたのですか!
この美術館の前も通られたのですね。
ということはこれから八ヶ岳山麓の滞在記ですか、
それは楽しみです!

この建物も天井のレースも独特の雰囲気ですね。
光の取り込み方がとっても素敵だと思います。
そこを意識して作ってある気がします。

それにしてもこの美術館のお掃除は大変そうですね。
このレースはどのように取り換えたりするのでしょうか、
機会があったらお聞きしてみたいです(笑)
返信する
Unknown (おちゃ)
2024-05-10 12:54:22
建築探偵さんに会ってこられたのですね。
藤森先生の著書はほとんど読んでいると思いますが、
私はまだ先生にお会いしたことはないです。
楽しい方なんでしょうねえ。

人気者の先生ですから、参加者も多いのですね。
ファンも多いだろうからなあ。
私も参加したかったんですが。。。

本日早朝には私はまだ原村にいたのですが、
今は鎌倉です。撮影なさったヤツビの前を通過して
小淵沢インターから高速道路を走って
鎌倉に朝8時頃には到着していました。

この建物も不思議な建物ですが、
天井に吊ってあるレースがまた不思議な
柔らかい雰囲気。

想像しただけで「掃除が大変そう」
と思ってしまいます(笑)。掃除するときは
一旦これ全部外すのでしょうねえ。面倒・・・。
返信する

コメントを投稿

ミュージアム」カテゴリの最新記事