予想通り、新型アトレー&ハイゼットをたたえる提灯記事が出てきました。
その内容はカタログを見て書いているだけで、実車に触ってもいないように思われます。
つまり、メーカーから写真を与えられて、メーカーから伝えられた内容を記事にしたように思われます。
その記事は・・・
宿命のライバル、スズキ・エブリイに新型ハイゼットはリベンジできるのか!?【ダイハツ・ハイゼット深堀り解説その1】
(引き続きその2も読んで下さい)
ちなみに、新型アトレーは4ナンバーとなったので、装備や内装が豪華な点以外はほぼハイゼットと同じです。
この記事を読んで1つ分かった事がありました。
今では旧型となったハイゼットカーゴはあらゆる面で劣っていたのにエブリイよりも登録台数が多かった理由です。
(以下、青字は引用した記事です。)
【過去の登録台数を見ると、ハイゼットカーゴはエブリイバンに数で勝っているが、これは物流会社との契約といったファクターがあるので、必ずしもユーザーの評価を表すものではない。一方で、一般ユーザーの需要がメインとなるワゴンモデルであるアトレーとエブリイワゴンを比べると、エブリイワゴンの数が1年を通じて勝っている。さらに市場にはホンダN-VANという強敵もおり、台数でははるかにハイゼットシリーズが上回っているが、使い勝手やギミックという点においてはユーザー評価が高いことは周知の通りだ。】
試乗もせず全て推測でしかないのに、
「しっかりとした乗り心地は、ダイハツのアドバンテージのひとつだ。」
ってどの口が言えるのでしょうか?
(錆鉄人は旧ハイゼットは柔らかい足回りで、スズキは堅めの足回りだと判断しましたが・・・)
乗り心地とか騒音の質など(騒音レベルの測定などしない)をほめるのは、お抱えライターの得意技ですから。
(個人の感想で済みますから・・・)
【新世代プラットフォームであるDNGAで作られていることは言うまでもない。おそらく先代との比較だけでなく、エブリイバンと比べても剛性感の高さを感じると思う。しっかりとした乗り心地は、ダイハツのアドバンテージのひとつだ。
サスペンションは前マクファーソンストラット、後3リンク+コイルリジッド式という形式に変わりはないが、現代的なハンドリングや乗り心地を追求して、かなり改善が進められたようだ。いずれ、試乗の機会もあると思うので楽しみにしたい。】
大きくなった荷室と極力でっぱりをなくして積み込みやすさを追求した点を強調していますが、
それは「物流会社が使用する上での利点」で、メーカーの本意はここだった事が見え見えです。
そして、筆者はおそらく軽ワンボックスカーで車中泊などしたこともないと思われるのに(錆鉄人の推測ですが・・・)
車中泊に関して書いているのですが、それがデタラメです。
【さらにスペースユーティリティはどうかというと、最大値で両車を比較してみると、先代ハイゼット カーゴの車内寸法が長さ1860×幅1375×高さ1235mmなのに対して、エブリイバンは長さ1910×幅1385×高さ1240mm。僅かな寸法差ではあるが、車中泊をしたりレジャーアイテムを積載するユーザーにとっては、使い勝手の差となって表れる。】
その2では以下のように書いてあります。
【ちなみに車中泊を考えた場合、キャンピングカーの構造要項における1名分の就寝スペースが長さ1800、幅500mm以上となっているので、それを優に超えるスペースが確保できるということになる。】
つまり、就寝スペースでは旧ハイゼットでも十分だったのに、
ユーザーの評価が低かった理由は、「それ以外」の使い勝手だという事が分かっていないのです。
それはメーカーの人も実際に車中泊をしたことのない人が開発したようで
エブリイとの「それ以外の使い勝手の差」を理解できなかったと思われます。
それが、これまでに延べて来たように「パッセンジャー」の居住性、座り心地が虫されている理由としか思えません。
【感動したのは、新型が非常に細かい部分でのデッドスペースを無くしていることである。よくクルマに荷物を積む人なら共感できると思うが、箱物を載せる場合に、車内の小さな突起物が邪魔で、ほんの数ミリで荷物が入らないことが多々ある。そこでダイハツが考えたのが、徹底的な車内のスムージング化だ。ドアハンドル、床のアンカー金具、シートベルトのELR部などの出っ張りを解消し、荷物の積みやすさを実現した。
こうした出っ張りがないことは、車中泊にも大きな意味を持つ。軽バンや軽ワゴンでは、限られた空間で生活したり寝たりするので、ちょっとした突起物が快適さを妨げる。例えば、寝返りをうったらドアハンドルに身体をぶつけて目が覚める…なんて経験をした人もいるはずだ。】
錆鉄人も天女もエブリイで100回近く車中泊していますが、
ドアハンドルに身体をぶつけて目が覚めた経験は一度もありません。
旧ハイゼットならそうだったのかもしれませんが、
錆鉄人も天女もハイゼットで車中泊したことがないので分からない「事実」だったのかもしれません。
新型ハイゼットのカタログを見ると、
メーカーはまっ平になった荷室床面にマットを敷いて車中泊する写真をアップしているのですが
どうやったらドアハンドルに身体をぶつけられるのか理解に苦しみます。
(旧車が床面から20~30cmいかにハンドルがあったならですが・・・)
錆鉄人も、新しい車台で剛性がアップしたのは間違いない事でしょうし、
新開発のCVTはスムーズな走りを実現してくれると思われますし、
ロック時の4WDシステムは雪道や超悪路の走行で威力を発揮してくれると思います。
しかしながら、エブリイと比べてはるかに劣っていたエンジンがそのままの新型では
CVTマジックを駆使してもエブリイに追いついたか疑問だと思われます。
価格コムのユーザーレポートを見れば、
ノーマルエンジンのCVTは4000回転ですぐに壊れてしまうのではないかと5段階の「1」表示でした。
いかにCVTとはいえ、パワーがないエンジンからパワーを生み出す事は出来ないので
中央高速の延々と続く上り坂では相変わらず追い越し車線をトロトロ走るしかないと思われます。
これに関しては以前のブログに引用していますが、
「何故軽キャンピングカーはエブリイ一択か(正確な見出しは忘れました)」の記事の中で
軽キャンピングカーのビルダーが
「ハイゼットはエブリイと比べて燃費が2割悪く
エブリイは中央高速の上り坂でもかなりの部分で走行車線を走行出来るが
ハイゼットは登坂車線走行を強いられる」と述べていました。
冒頭で紹介した提灯記事のあら捜しをしている訳ではありませんが
でたらめなことを書いてハイゼットが優れていると誘導しようとしているように思われます。
【ご注意】
以上は錆鉄人の個人的な感想であり、内容を保証するものではありません。
個人の責任において車種選びを行って下さい。
(ちなみにこの提灯記事を書いた人こそ
「以上は筆者の個人的な感想であり、内容を保証するものではありません。」
と書くべきだと思いますが・・・