初めて登った恵庭岳西峰から本峰岩塔を眺める
鋭い岩塔を頂点として急峻な裾野を広げ、支笏湖の魅力を一層引き立てている恵庭岳。この岩塔のピークに立ったのは、一人歩きの山を始めた翌年の1993年だった。その後、2003年の十勝沖地震で山頂部の崩壊が進み、第二見晴台が頂上とされている。しかし、その後も、本峰まで登っている記録は多い。
2011年5月には、14年ぶりに妻同行で第一見晴台まで登ったが、その上はまだ雪が残っていて無理できなかった。さらに、14年2月にスキーで北東尾根コースから頂上岩頭の根元まで登っている。
2年前の頂上岩塔のでべそ岩が崩落して以来、昔の取り付きは閉鎖され、頂上までの新しいコースができたようで、西峰にも登ったという記録が増えている、そのあたりを確かめたくて、このたびのトライとなった。
GPSトラックログ、本峰岩塔へのアプローチが大幅に変わっている
朝日に燃える恵庭岳
標高700m付近までは、ずっと今回の台風による倒木ジャングルだった。
細かに付けられたピンクテープと、それに沿った新しい踏み跡があるから登れた感じ。
跨いだり潜ったりとそれだけで疲れてしまう。
1時間30分も登った700m付近でも、こんな倒木ジャングル。
倒木がなくなった尾根を登り、ロープを設えられた急で長いルンゼを登りきって、第一見晴台へ。
第一見晴台で爆裂火口と頂上岩塔をバックに
第一見晴台で支笏湖をバックに
ここから、第二見晴台までは、足元は岩だが穏やかな登りが続く
第二見晴台から頂上岩塔を見上げる
2年前までの頂上岩塔への取り付き。ここは閉鎖されて、「山頂→」の標識とピンクテープに沿って前進。
岩塔の裏側へどんどん下って行く。不安になり15分ほど下って戻ったが、やはり、このコースしかない。
かなり下った地点から、西峰との間の稜線のコルを目がけて、新しいコースは続いていた。
稜線からぐるっと右へ回り込んで頂上岩塔に取り付く。
しかし、途中からテープがなくなり、「ここから先は自己責任で」と書かれていた。
ハラハラドキドキ、恐る恐る踏み跡を探しながら登っていく。あちこち崩れていて怖い。
この先が頂上という地点まで来たら、目の前の地面に亀裂が走っていて、右側が崩れている。
これは、明らかに今回の地震の影響だろう。怖いので無理せずにここで撤退することにした。
慎重に下り、稜線まで下りるとホッとする。稜線上の西峰への標識と下山口の標識から前進
稜線の先へ進むと、鋭くとがった西峰が飛び込んでくる。果たして登れるのだろうかと不安になる。
怖いほど急だが、岩場でなく、周りが灌木だったので、それを手がかりに頂上まで登ることができた。
西峰の頂上標識をリュックに乗せ、眼下のオコタンペ湖と一緒に写す。
本峰の頂上を踏むことはできなかったが、こちらに登ることができて大満足である。
下山口へ戻る途中の岩が今回の地震で揺れたらしく、根元に隙間ができ、地面に亀裂が走っていた。
下りの倒木ジャングルも凄かった。この倒木ジャングルと、頂上岩塔への新しいコースともに、ますますワイルドな山となってしまった。
6:10スタート、登り(昔の取り付き地点まで戻った往復30分も入れて)4時間。下り2時間35分。下山12:50
帰路途中の大滝のふるさとの湯(無料)に入り、18:00には帰宅。
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