ひたすら机に向かう。ぎりぎり夜の本番は観る。早く帰宅して仕事したかったのだが、人を紹介されたりなど諸事情あって、直帰できず。……小沼純一さんが観てくださる。氏は、言わずと知れた日本に於けるジョン・ケージ研究の第一人者だが、「System」パートをどう観てくださったか、興味深い。このパートは、ミニマルミュージックの理論を導入したのと同時に、ジョン・ケージによるブランクの多い実験的な文の幾つかを参考に、通常の文節の区切りとは限らない場所で、言葉や動きを区切り、しかもその方法がランダムであるということが特色である。リアンの導入したランダムの要素は全編に存在し、その多くの構成はウェブサイト「random.org」を使って作り上げられている。「偶然こそ作者」なのである。その他のディティールの多くも俳優が自分で作っていることもあり、仕掛け人リアンの作戦通りなのだが、いってみれば第三者的な「作者」というものが消されている、あるいはそこから遠く離れたものである。私の文の引用はあるが、「Day 4」の一部のリライト(それも微々たるものだが)を除いては、私がこの劇のために書いた部分はない。リアンと俳優たちが稽古場で作ったものである。俳優たちは自分が選んだ言葉を背負わなければならない。逃げも隠れもできない。というのは、しかし、いつもの公演でも同じことではあるのだが。
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