Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

武器輸出が「国家戦略」は許されない

2015-09-12 | Weblog
経団連は10日、武器など防衛装備品の輸出を「国家戦略として推進すべきだ」とする提言を公表。10月に発足する防衛装備庁に対し、戦闘機などの生産拡大に向けた協力を求めているという。提言では、審議中の安全保障関連法案が成立すれば、自衛隊の国際的な役割が拡大するとし、「防衛産業の役割は一層高まり、その基盤の維持・強化には中長期的な展望が必要」と指摘。防衛装備庁に対し、「適正な予算確保」や人員充実のほか、装備品の調達や生産、輸出の促進を求めた。具体的には、自衛隊向けに製造する戦闘機F35について「他国向けの製造への参画を目指すべきだ」とし、豪州が発注する潜水艦も、受注に向けて「官民の連携」を求めた。産業界としても、国際競争力を強め、各社が連携して装備品の販売戦略を展開していくという。

この件に関しては、
明日の自由を守る若手弁護士の会がいち早く出した見解が正論である。
http://www.asuno-jiyuu.com/2015/09/blog-post_30.html

既に去年の4月1日に「武器輸出禁止の三原則」は、「防衛装備移転の三原則」に名前が変わり、武器を輸出することは禁止が原則だったのに、輸出できることが原則で例外的に禁止の場合を定める、という内容に変わっている。
政府が、国家的戦略として、兵器産業を金融面で支援する(つまり国が武器輸出のために企業にお金を貸す)ことを検討しはじめ、武器を輸出することが推し進められ、それが日本経済を発展させる道である、ということにしようとしているわけである。軍事産業に頼った経済構造になれば、戦争がなければ武器の需要も減る。戦争で生計を立てる国民がとことん増えてしまう。「最悪の場合、経済を立て直すために戦争のひとつくらい起きてくれないか」なんていうことにもなりかねない、戦争で食いつなぐ国家、原発や米軍基地と構造が同じように、いざやめようとしたときに、やめられなくなってしまう中毒状態に陥る、ということである。

今止めなければ、いつ止めるのだ。
「武器輸出禁止の三原則」を持っていた国が、1年半もしない間に、武器輸出を「国家戦略として推進すべきだ」と、百八十度の転換を図ろうとしている。
どこまでこの国は、鈍感になっていくのか。
一刻も早く政権交代して「武器輸出禁止三原則」に戻らなければならない。

さて、『バートルビーズ』は終了した。ご来場のお客様、ありがとうございました。そして皆さん、おつかれさまでした。
写真は、『バートルビー』原作者メルヴィル人形。『バートルビーズ』の冒頭モノローグを英訳してくれたSam Malissaさんのパートナー・Chen Reichertさんが作ったものです。彼女はこのシリーズでいろんなキャラクターの人形を作っているらしい。打ち上げに持ってきてくださった。

さて、次の展開に向けて動き出す。
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