Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『草の家』 舞台上にある、はかり、計器類は、すべてホンモノである

2021-01-25 | Weblog

燐光群新作『草の家』 稽古場写真公開 第二弾。

左より、間宮啓行・円城寺あや・川中健次郎

八時間の稽古。時間があっという間に過ぎてゆく。

舞台は、もう営業していない「はかり屋」だった家。

舞台上にある、はかり、計器類は、すべてホンモノである。

その場所に立って、それらが活きていたときの空気を感じるだけで、「あの頃」が、匂い立つ。

作者の描くかつての暮らしの世界が、迫ってくる。

 

 

燐光群『草の家』

作:守安久二子 演出:坂手洋二

2月5 日(金)〜18日(木) 下北沢ザ・スズナリ

 

本作『草の家』は、愛媛県東温市の文化芸術によるまちづくり活動の一端として、次代を担う劇作家を地域から発掘するために設けられた「アートヴィレッジTOON戯曲賞」において、2018年に大賞と観客賞を受賞した戯曲です。執筆時58歳の作者による初の長編作品でありながら、高い評価を得ています。

私は、舞台となる岡山の出身。岡山弁を多く使う芝居で、俳優たちも奮闘しています。

 

以下、「アートヴィレッジTOON戯曲賞」のさいの、私の「草の家」選評です。

TOON戯曲賞で審査員として『草の家』を推したことには、理由がある。古い商家の営みと家族制度の変遷をリアルに描きつつ、「不在の人物を思う」という仕組みを手に入れ、人間関係が密度濃く絡み合い、緊迫度を保った。読み進めながら、この役をあの俳優にやらせてみたいな、などと思うことは、滅多にないのだが、家族たちの生き生きとしたやり取りが、それだけ魅力的だった。岡山から頼もしい作家が誕生したことを、心から喜んでいる。

 

…………  …………  …………  …………

  

旧商家の門構えのまま残る「藤井計機商店」、通称「はかりや」。
店を継いだ四人兄弟の長男・悟志の三回忌を迎える、初夏。
家を支えていた悟志の妻・陽(ハル)が病に倒れ、老いた母・芳を残し、入院する。
集まった兄弟たち、家族たち。
家の処分、跡継ぎのこと、陽への思い、そしてそれぞれの過去、現在、未来が、錯綜する。

 

囲まれて生きるしあわせ ふしあわせ いずれ一人の草の家にて

ふるさとの川土手の柿たわわにて 草の家には人影のなし

 

間宮啓行 円城寺あや さとうこうじ
鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 大西孝洋
樋尾麻衣子 山村茉梨乃 町田敬介

 

【STAFF】 照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所) / 音響○島猛(ステージオフィス) / 舞台監督○青木規雄 森下紀彦 / 美術○加藤ちか+じょん万次郎 / 衣裳○小林巨和 / ウィッグ◯高橋幸子 擬闘◯山村秀勝 / 演出助手○村野玲子 / 文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ / 音響操作◯中山美里 / 舞台収録・写真撮影○姫田蘭 / 宣伝意匠○高崎勝也 / 協力○浅井企画 劇団印象-indian elephant- / 制作○古元道広 近藤順子 / 制作インターン○加藤七穂 / 主催○有限会社グッドフェローズ

 

詳細はこちらを御覧ください

http://rinkogun.com/Kusa_no_Ie.html

 

【ご予約・お問合せ】
燐光群/(有)グッドフェローズ   03-3426-6294
http://rinkogun.com/

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基地固定化をねらう辺野古の自衛隊常駐計画

2021-01-25 | Weblog

陸上自衛隊と米海兵隊が、辺野古新基地に陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させることで2015年、極秘に合意していたことが24日、分かった、という。

沖縄タイムスと共同通信の合同取材に日米両政府関係者が証言したという。

日本政府は新基地を米軍用と説明してきたが、実際には日米が共同使用し、一体化を進める中核拠点となるという。大幅な機能強化と恒久基地化につながり、沖縄の反発がさらに高まることは避けられない、とタイムス編集委員の阿部岳さんが言うとおりだ。

 

自衛隊が来るだろうという予想は、あった。しかし、本当に、秘密裏に進められていたのだ。

自衛隊常駐は、基地固定化に繋がる。米軍が撤退したとしても、自衛隊が残ろうということだ。

南西諸島のこの五年間を見たとおりである。普天間基地移設を超えて、国家が沖縄・南島を基地の島にしようとしているのだ。

彼らはこの国を戦争のできる国にしようと、躍起なのだ。許すことは出来ない。沖縄の問題ではない。国民の関心がなさすぎる。

 

 

記事本文は以下の通り。今回は、引用掲載を許していただきたい。

 陸自中枢の陸上幕僚監部(陸幕)は12年、幹部をキャンプ・シュワブの現地調査に派遣し、海兵隊と交渉を開始。15年、当時の岩田清文陸幕長が在日米海兵隊のニコルソン司令官(在沖米四軍調整官)と水陸機動団の常駐で合意した。合意後、両者が調整し陸自施設の計画図案や給排水計画を作成、関係先に提示した。

 政府内には陸自常駐が表面化すれば沖縄の一層の批判を招くとの判断があり、計画は一時凍結されている。防衛省全体の決定を経ておらず、背広組の内部部局からは文民統制(シビリアンコントロール)を逸脱した「陸の独走」との批判がある。

 「日本版海兵隊」とされる水陸機動団について、陸幕は12年から編成の検討を始め、尖閣諸島有事に備えて連隊一つを沖縄に置くと決めた。新基地に配備される人数は不明だが、一つの連隊は650人規模。これとは別に水陸両用車や後方支援の部隊配備が想定される。

 18年に発足した水陸機動団は現在九州に連隊が二つあり、23年度末には三つ目も九州で発足する予定。陸幕はいずれも暫定配備と位置付けている。辺野古新基地が完成し、配備する政治環境が整うまでは、九州から一時的にキャンプ・ハンセンに移す案も検討している。

 水陸機動団は自前のオスプレイや水陸両用車を使い、海兵隊とも共同訓練をすることになる。地元の負担が増えるのは確実だ。

 陸自は海兵隊と同居して一体化を進めたい考え。海兵隊側には、陸自を迎え入れることで米軍再編のグアム移転などで手薄になる沖縄の基地を維持しやすくする狙いがある。

 [ことば]水陸機動団 陸上自衛隊で、尖閣諸島をはじめとする南西諸島の離島防衛を担う中核部隊。離島作戦の能力向上に取り組んでいた西部方面普通科連隊を母体として2018年3月に発足した。陸自の部隊運用を一元的に担う陸上総隊の直轄。拠点は長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地にあり、団全体で約2400人態勢。輸送機オスプレイや水陸両用車「AAV7」、ボートによる上陸、戦闘機や護衛艦の支援を受ける陸海空の統合作戦の訓練を続けている。上陸作戦を主な任務とする米海兵隊になぞらえ「日本版海兵隊」とも称される。

沖縄タイムスと共同通信が初の合同取材

 陸上自衛隊が辺野古新基地に常駐することで在日米海兵隊と極秘合意していた事実は、沖縄タイムスと共同通信の合同取材で判明した。組織の枠を超えて情報を共有し、取材成果を発表する試みになった。

 きっかけはタイムス編集委員の阿部岳記者が入手した情報だった。新基地に自衛隊を配備する計画があるという。事実なら、長く続く辺野古問題の性格を一変させる重大なニュースになる。裏付けには自衛隊中枢の証言が欠かせないが、取材の蓄積がなかった。そこで、面識がある共同通信編集委員の石井暁記者に相談を持ち掛けた。

 防衛省・自衛隊を25年以上取材する石井記者は、前に計画の輪郭をつかんでいた。阿部記者の情報提供を受けて改めて取り組むことにし、異例の合同取材とする了解を社内で得た。

 共同通信は日々記事を配信し、タイムスなどの加盟社が報道に利用する。しかし、記事にする前の1次情報は基本的に共有しない。

 両記者はこの取材に限っては成果を共有し、一緒に情報源の話を聞いた。それぞれ記事を執筆する段階でも、意見交換を重ねた。世界でも近年、合同取材の手法が注目を集めている。国際調査報道ジャーナリスト連合には共同通信を含むメディアが集い、大量の機密文書を分析している。

 タイムスの与那嶺一枝編集局長は「規模は異なるものの、今回は沖縄に根を張るタイムスと政府中枢に取材網を広げる共同通信のそれぞれの強みを生かして連携することができた」と話す。共同通信の配信で、新基地への陸自常駐計画が全国の新聞、放送局にも一斉に伝わった。

 与那嶺局長は「課題が複雑化し、1社だけでは調査報道が難しくなっている。今後も柔軟に積極的に、他のメディアと協力していきたい」と語った。

 

写真は、辺野古浜。2017年1月。あの頃の、浜。

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前売開始! 『草の家』 稽古場写真公開 !

2021-01-25 | Weblog

前売開始! 

燐光群新作『草の家』 稽古場写真公開です。

右より、間宮啓行・猪熊恒和・さとうこうじ

この三兄弟が愉快です。

当て書きでもないのに、三人とも無茶苦茶ぴったりです。

稽古場でも、外でも、マスクは外していません。

岡山の田舎の旧家の話です。つらい東京の現実を一瞬でも忘れていただければと思います。

 

 

燐光群『草の家』

作:守安久二子 演出:坂手洋二

2月5 日(金)〜18日(木) 下北沢ザ・スズナリ

 

本作『草の家』は、愛媛県東温市の文化芸術によるまちづくり活動の一端として、次代を担う劇作家を地域から発掘するために設けられた「アートヴィレッジTOON戯曲賞」において、2018年に大賞と観客賞を受賞した戯曲です。執筆時58歳の作者による初の長編作品でありながら、高い評価を得ています。

私は、舞台となる岡山の出身。岡山弁を多く使う芝居で、俳優たちも奮闘しています。

添付は、チラシ裏面です。

 

以下、「アートヴィレッジTOON戯曲賞」のさいの、私の「草の家」選評です。

TOON戯曲賞で審査員として『草の家』を推したことには、理由がある。古い商家の営みと家族制度の変遷をリアルに描きつつ、「不在の人物を思う」という仕組みを手に入れ、人間関係が密度濃く絡み合い、緊迫度を保った。読み進めながら、この役をあの俳優にやらせてみたいな、などと思うことは、滅多にないのだが、家族たちの生き生きとしたやり取りが、それだけ魅力的だった。岡山から頼もしい作家が誕生したことを、心から喜んでいる。

 

…………  …………  …………  …………

  

旧商家の門構えのまま残る「藤井計機商店」、通称「はかりや」。
店を継いだ四人兄弟の長男・悟志の三回忌を迎える、初夏。
家を支えていた悟志の妻・陽(ハル)が病に倒れ、老いた母・芳を残し、入院する。
集まった兄弟たち、家族たち。
家の処分、跡継ぎのこと、陽への思い、そしてそれぞれの過去、現在、未来が、錯綜する。

 

囲まれて生きるしあわせ ふしあわせ いずれ一人の草の家にて

ふるさとの川土手の柿たわわにて 草の家には人影のなし

 

間宮啓行 円城寺あや さとうこうじ
鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 大西孝洋
樋尾麻衣子 山村茉梨乃 町田敬介

 

【STAFF】 照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所) / 音響○島猛(ステージオフィス) / 舞台監督○青木規雄 森下紀彦 / 美術○加藤ちか+じょん万次郎 / 衣裳○小林巨和 / ウィッグ◯高橋幸子 擬闘◯山村秀勝 / 演出助手○村野玲子 / 文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ / 音響操作◯中山美里 / 舞台収録・写真撮影○姫田蘭 / 宣伝意匠○高崎勝也 / 協力○浅井企画 劇団印象-indian elephant- / 制作○古元道広 近藤順子 / 制作インターン○加藤七穂 / 主催○有限会社グッドフェローズ

 

詳細はこちらを御覧ください

http://rinkogun.com/Kusa_no_Ie.html

 

【ご予約・お問合せ】
燐光群/(有)グッドフェローズ   03-3426-6294
当日精算予約フォーム
http://rinkogun.com/

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