Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

おめでとう!! 吉田 晃弘 さん、徳島城東高校の皆さん!!

2023-08-01 | Weblog

おめでとう!! 吉田晃弘さん、徳島城東高校の皆さん。

第47回全国高等学校総合文化祭 2023年かごしま総文演劇部門で、
吉田晃弘さん率いる徳島県立城東の『21人いる!』が、最優秀賞になりました。
 
演劇部顧問である吉田晃弘さんは、現役の高校の物理の先生です。
高校演劇というフィールドで、やすやすと世界レベルのアバンギャルド作品をものにしてきた、と、私は思っている。
もちろん徳島の先輩、紋田正博先生の影響もあるはず。
ここ数年来、「日本で一番ルネ・ポレシェに近い」と評してきたのは、私である。
つまり、彼は、ドイツの現代前衛演劇ど真ん中のエッセンスに近いものを、徳島で、自力で、体得していたのだ。 
私はこの四半世紀、なぜか四国、とくに徳島の、高校演劇に触れてきて、審査員にも何度か呼んでいただいている。
とてもありがたい出会いであった。
もう二十年以上前、紋田正博先生が養護学校の生徒たちと作った『まじめにヤレ』は、四国大会の審査員だった私が強く推して全国大会に出たのだが、高校演劇業界にはそのことについて未だにいろいろ言う人がいるらしくて、辟易することがある。
こうして、あらためて、四国、徳島の「前衛実験気質」が、正当に評価されることは、本当に、嬉しい。
 
吉田さんは今年の正月、自身の新作ではなく、マイケル・フレイン氏の傑作『コペンハーゲン』を、自分のユニットで、梅ヶ丘BOXで上演してくれた。物理の先生が物理の劇を上演した、というわけだ。自分も俳優で出た。楽しそうだった。
 
今年三月は、忙しい中、私がハンブルクにセゾン文化財団〈サバティカル〉で滞在しているタイミングで、原サチコさん出演の新作と『ジュリアス・シーザー』を見るために、ドイツまで来た。ほんとはベルリンの国立劇場フォルクスビューネでやっていたルネ・ポレシェの新作も、見せたかった。写真の彼は、そのとき、ハンブルクで一緒に川の観光をしたときのもの。
 
そして『ストレイト・ライン・クレイジー』に登場していた新人俳優には、もともと彼の教え子で、高校演劇全国大会に出演していた人も、いるんだ。そのことはまた、いずれ。
 
吉田さんは全国大会は経験済みだが、最優秀は初めて、ということだ。
 
とにかく、よかった。我がこと以上に嬉しい。
 
 
第47回 全国大会の他の賞は、
 
優秀賞(上演順)
北海道網走南ケ丘『スパイス・カレー』
島根県立三刀屋『ローカル線に乗って』
東京都立千早『フワフワに未熟』
 
創作脚本賞 埼玉県立秩父農工科学『群白残党伝』 作:コイケユタカ
舞台美術賞 久留米大学附設『戯王【gi:oh】』
内木文英賞 津曲学園鹿児島『本当の朝』
東京演劇大学連盟賞 徳島県立城東『21人いる!』
 
 
最優秀・優秀の4校は、8月末に東京国立劇場優秀校公演に推薦され、上演されるそうです。
 
たのしみだ。でもその時、東京にいるのかな、おれ。
 
 

 

 
 

 

 

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セゾン文化財団の2024年度 公募プログラム が発表されました。

2023-08-01 | Weblog

公益財団法人セゾン文化財団の2024年度 公募プログラム が発表されました。

 

今回から申請書交付申込が、フォームから可能になったそうです。

パイロットプログラム「海外リサーチ活動支援」(上限個人50万/グループ100万)が新設されました。

創造環境イノベーション「舞台芸術の観客拡大策」は継続、ということです。

9/21(木)申請書交付締切。

 

劇団創始期から、ずっとお世話になってきました。心から感謝しています。

私が今年2月3月と海外に渡航していたのも、セゾン文化財団の助成事業〈サバティカル〉枠です。

 

https://www.saison.or.jp/application

 

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走り抜けられたことの感慨

2023-08-01 | Weblog

燐光群 『ストレイト・ライン・クレイジー』日本初演、無事に公演を終了できたことの幸福をあらためて噛み締めている。

昨年同時期の『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』は、プレビュー初日にコロナ感染者が出て、即、開幕を見合わせ、20ステージ中、12ステージが上演できなかったのだ。それでも8ステージができたのは、奇跡だった。

無事だった私も公演終了後、感染、入院を余儀なくされた。

悪夢の日々だった。

一年前の夏の厳しさを思うと、本当にありがたいことである。

走り抜けられたことの、感慨。

感謝しかない。

 

あらためて、ご来場の皆様、ありがとうございました。

スタッフ・キャストの皆様、お疲れ様でした。

 

写真・森尾舞。昨年同時期の『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』が、燐光群初出演だった。あの演技も、もっと多くの人に見てもらいたかった。

撮影・姫田蘭。

 

燐光群 『ストレイト・ライン・クレイジー』

作 = デヴィッド・ヘア、翻訳 = 常田景子、演出 = 坂手洋二

出演 = 大西孝洋、猪熊恒和、森尾舞、武山尚史、南谷朝子、鴨川てんし、川中健次郎、坂下可甫子、遠藤いち花、中山マリ、樋尾麻衣子、尾形可耶子、西村順子、徳永達哉、瓜生田凌矢、島藤昌代

照明◯竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)音響◯島猛(ステージオフィス )舞台監督◯森下紀彦 美術◯じょん万次郎 音楽◯太田恵資 衣裳◯小林巨和 擬闘◯山村秀勝 演出助手◯水野玲子 イラスト◯石坂啓 

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下北沢は「ホットドッグ」の街にも、なるのか

2023-08-01 | Weblog

下北沢は「ホットドッグ」の街にもなるのか、というのは、『ストレイト・ライン・クレイジー』を上演していたザ・スズナリの一階入口階段の向かい・鈴なり横町内に「tonlist」というホットドッグの店ができたからである。新しく、ピカピカしている。

鈴なり横町内にもいろいろな店がある。一階突き当たりには以前にたこ焼き屋があって、演劇人が日替わりで焼いていたこともあってか、いろいろとお客が来て賑わっていた。入口階段の横には「バッキンガム宮殿」という名のカレー屋があるが、残念ながら入ったことがない。今は別なところにある「gakuya」というジンギスカン店は、昔はザ・スズナリの舞台階下にあった。

「ホットドッグ」の街にもなるのか、というのは、そこも私は入ったことはないが、「下北沢ミカン」なる井の頭線下の新商店街向かいにできた街路に面したホットドッグ屋も、そこそこ流行っているという噂だからだ。

鈴なり横町内「tonlist」がありがたいのは、そこはコーヒーも出すからで、ザ・スズナリにいらしたお客さんと開場前にお茶でも、となったときに、劇場すぐ近くに喫茶店がなく不便だった状況が、解消されたのだ。で、私も今回の上演中、一度だけ知人と「tonlist」に入り、チーズドッグも注文して、いただいた。ありがたいことである。

思い出すのは、もう四半世紀以上前だと思うが、「tonlist」があった場所だかその隣だったかのバーに、ある人に誘われて入り、実は夜逃げするか自己破産するかという事情を抱えたその人が、その店でお土産にカツサンドを作ってもらっていたことがあるのを思いだしたからだ。名物らしかったが、バーで出すカツサンドだからそんなに安くない。何か最後の夜というニュアンスみたいで未練というか名残惜しさからだったのか、とにかくその人はカツサンドを頼んだ。ちゃんと話したことは少ない人だが、今はどうしているのだろう。あれ以来、私の周辺にはいない。カツサンドとホットドッグ、すっかり忘れていたことを、パン繋がりで思い出してしまった。

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