ウクライナ映画「キャロル・オブ・ザ・ベル」を、観る。
昨年来ウクライナに何度か取材に行ったジーナリストの知人が推薦していたからだが、ほんとうに、観てよかった。
昨年夏にウクライナの戦争小説を、大阪の野外音楽堂でリーディングしたが、その時代から繋がる内容である。民族、宗教、国籍で人間を分断することの愚かさが、おそろしく胸に迫ってくる。
製作年は2020年。ケーフ在住の若い監督が、戦争の記憶を朽ちさせまいと手掛けたものだと思うが、じっさいに新たな戦争が始まってしまったという、残酷な現実。
私は11年前にウクライナのフェスティバルに招かれ『屋根裏』を上演したが、当時はロシアの演目が存在感を示していて、この国のロシアとの関係のただならなさは、本当に、私のような者が外から見ても、そうそうわからないものであった。
自分の上演にかまけて、このところ映画は全然観ていなかったし、最近の映画を多く観ているわけではまったくないが、この映画はお薦めである。
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