沖縄で現存する戦前の建物は、ここだけ。
名護に残る、戦前からの赤瓦葺きの日本式の建物の、津嘉山酒造。
屋根を有する木造建築物としては最大級。
昭和三年建造。
戦争で焼け残ったのは、米軍が意図的に攻撃しなかったからである。
占領後摂取して自分たちが使うためだった。
塀には弾痕後がある。
泡盛の製造所は一番多いときで七六〇あったという。
四軒に一軒はお酒を作っていたという説もある。
基地問題で揺れる辺野古を抱えた名護の反対側に、こんな場所があったとは。
市街地から一歩中に入った場所。昔ながらの趣ある日本家屋で、暖簾が下がってて温泉旅館みたいでもある。
まさか泡盛蔵とは思わない。
団体の観光客もよく見学に来るという。
地元で保存運動が起き、二〇〇九年、国の重要文化財に指定。
建物の修復に際して、酒造りの味わいに影響しないよう、防腐剤や処理薬を塗らず、四億一千万円の費用と八年の歳月をかけて大事に復元してきた。
柱の接ぎ木も原型を損なわず打ち込むやり方である。
銘柄が「國華」、暖簾にもそう書いてあるし、「国の華」と書いて「國華」って、最初は、ちょっと右翼か国粋主義的な響きなのだが、そうではない。
国粋主義の「華」ではない。国頭村の「華」という意味なのだ。
味わいはふくよかで、バニラアイスにも合うと、蔵の方は言われる。
泡盛のことばかり考えています!
※ ※ ※
燐光群新作『沖縄戦と琉球泡盛』
11月30(土)〜12月8日(日)
東京・吉祥寺シアター
岡山、関西公演もございます。
詳細は以下を御覧ください。
↓
https://rinkogun.com/featured/after-talk-guest-okinawasenn/
https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/
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