Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

三上智恵監督の前作『標的の村』自主上映会、受付継続決定!

2016-07-27 | Weblog
三上智恵監督の前作『標的の村』自主上映会、受付継続のお知らせが届いた。
三上智恵監督『標的の村』『戦場ぬ止み』については、配給会社・東風さんにより劇場公開・自主上映が行われていたが、『標的の村』の制作・著作権者である琉球朝日放送と東風との配給契約が2016年8月10日に終了することになっていた。琉球朝日放送の判断によるものであった。琉球朝日放送自身が自主上映についての受付を管理するということだったが、ただ貸し出せばいいというものではない。自主上映会については、ノウハウがある。専門の配給会社のフォローがなければ、なかなか成功させられるものではない。今後の『標的の村』の全国での上映が縮小されてしまうことが予想され、非常に残念なことだと思っていた。
その後も『標的の村』上映を望む声が引きもきらず、そして、今月のN1地区に対する、オスプレイパッド基地に反対する人たちに対する国家権力による強制排除を受け、これまでの経緯を知らない人たちにこの状況について理解してもらうためには『標的の村』を観てもらうことが一番だと多くの人が再認識していた。
ここにきて、琉球朝日放送と東風さんが協議を重ねた結果、配給契約を1年間延長し、2016年8月10日以降に開催が予定される自主上映会の受付を、東風さんが継続することになった。
まずはめでたいことだと思う。
DVD化される予定もないはずである。
未見の方は是非上映会を検討していただきたい。
高江に関心を持たれる多くの方が、この映画に触れることを期待する。

自主上映についての方法・詳細は以下をご覧下さい。
・ http://hyoteki.com/jyouei/
・ http://hyoteki.com/news/?p=442 

昨年二月、横浜市教育委員会は『標的の村』上映会の「後援」を「撤回」した。
理由は『「特定の政治活動に関する事業でないこと」という後援条件にそぐわない』からではなく、『中立性の観点から市教委としては、オスプレイ配備について賛成、反対の 判断をしているかのように見えるかもしれない上映会の後援をするのは不適切だ』ということだった。
これからの時代、この映画が埋もれないように応援していただきたい。

○映画『標的の村』解説
日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。5年前、新型輸送機「オスプレイ」着陸帯建設に反対し座り込んだ東村(ひがしそん)・高江の住民を国は「通行妨害」で訴えた。反対運動を委縮させるSLAPP裁判だ。[※1]わがもの顔で飛び回る米軍のヘリ。自分たちは「標的」なのかと憤る住民たちに、かつてベトナム戦争時に造られたベトナム村[※2]の記憶がよみがえる。10万人が結集した県民大会の直後、日本政府は電話一本で県に「オスプレイ」配備を通達。そして、ついに沖縄の怒りが爆発した。
2012年9月29日、強硬配備前夜。台風17号の暴風の中、人々はアメリカ軍普天間基地ゲート前に身を投げ出し、車を並べ、22時間にわたってこれを完全封鎖したのだ。この前代未聞の出来事の一部始終を地元テレビ局・琉球朝日放送の報道クルーたちが記録していた。真っ先に座り込んだのは、あの沖縄戦や米軍統治下の苦しみを知る老人たちだった。強制排除に乗り出した警察との激しい衝突。闘いの最中に響く、歌。駆け付けたジャーナリストさえもが排除されていく。そんな日本人同士の争いを見下ろす若い米兵たち……。
本作があぶりだそうとするのは、さらにその向こうにいる何者かだ。復帰後40年経ってなお切りひろげられる沖縄の傷。沖縄の人々は一体誰と戦っているのか。抵抗むなしく、絶望する大人たちの傍らで11才の少女が言う。「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。私は高江をあきらめない」。奪われた土地と海と空と引き換えに、私たち日本人は何を欲しているのか?
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ポケモンGO」より「ゴンド... | トップ | 『ゴンドララドンゴ』、今月... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事