加藤直樹さんの新著、『ウクライナ侵略を考える 「大国」の視線を超えて』。
「ロシアによるウクライナ侵略」について、今ひとつ腑に落ちないという方は、どうか読んでいただければ幸いである。
とくに、ロシア擁護派の皆さんには、ご一読いただきたい。
「「反侵略」の立場から他民族蔑視に陥らず、歴史の主体としてのウクライナ人に連帯し、歪んだ戦争観を批判。「フリー・ガザ」も視野に普遍的な「新しい世界的公共性」を希求する思想論」ということである。
おかしいと思われることを、おかしい、と言うことだけで、まず、スタートラインは共有したいものだ。
きょうも、思いがけないところで、「だってウクライナも問題があるでしょう」と、平然と語る方々に出会った。
「いえ、でも、ロシアが侵略したことはお認めになるんでしょう?」と尋ねると、「もちろん」、と、返ってくる。
「だけどウクライナだって……」と、その後に続く言葉は、ちょっと、驚かされる。
『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)の劇化でお世話になった加藤直樹さんだが、じつはかなり昔からの接点がある。
それはさておき、彼が自分にとって、あるべき、必要な本を書いたということ自体が、「まだまだ諦めないぞ」という気持ちにさせられて、すがすがしい。
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