昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

鍋焼き饂飩

2012-01-12 19:53:00 | 日記・エッセイ・コラム

叔母が退院した。なにを、そんな大事を、と言われるかもしれないが、正月新年のめでたき中を同志の家中を騒がせてはならないと思ったので、いままで伏せておいた。事の始まりは昨年の暮れ、朝方に突然胸が痛いと、叔母から我が家に電話があり、しきりに胸痛と背中の痛みを訴える。結局は、救急車を呼んで、幸いなことに近辺の大学病院に入院することが出来た。午前中から夕刻まで、検査や診察にかかったが、医者の診断の結果、病名は「肺血栓塞栓症」というもので、いわゆる「エコノミー症候群」といわれている奴らしい。要は足の血管に出来た血栓が肺の毛細血管に詰まって起きるものと説明された。事と次第によっては命にも関わる急病らしいので、はらはら心配したが、その後の処置により、叔母は元気を回復していった。奔放な叔母も病院の中では大人しくしていたらしく、順調に快復し、今日の退院となった。今冬一番の寒さの中、昼に病院に叔母を迎えに行き、タクシーで帰ってきた。これがあの時の病人かと思えるくらい元気でぴんぴんしておる。そうはいっても、今日退院してきた叔母におさんどんをさせるわけにもいかないので、家族の人数分鍋焼き饂飩を作って夕飯に食った。納豆とブロッコリーといった野菜以外、特に食べてはいけないものもないようなので、卵も海老天も入れた。寒さの中、湯気けぶる熱い饂飩に、なにやらほっとした気分になる。まあ、大事に至らなかったのが不幸中の幸いである。良かった良かった。そうは言っても仕事のほうもおろそかには出来ない。年始にやるべきことが山ほどたまっておる。一難去ってまた一難。さあ頑張らねば。

静やかな病棟に咲く水仙や     素閑

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