このところ、ギリシャの財政危機に端を発した、世界経済への警鐘をマスコミが盛んに発しているのが喧しい。それに輪をかけて中国経済の減速とアメリカの財政赤字が重なって、明日にでもこの世の終わりが来るような勢いである。それに首都圏直下型地震の恐怖もある。まさに終末の世の様相を呈している。しかしながら、世情に疎い女子供中心の我が家は、世の憂いなにかあらんの泰然自若というか、能天気というか、至って暢気なものである。平然として日常の雑事の中に埋もれておる。はらはらしているのは親父のみである。ただ、はらはらしているだけで、それでは何か危機に対して具体的な策を練っているかというとそんな芸も能もない。ただ、慌てふためいているだけである。そんなところは我が家の女子供のほうが、大悟しているのかもしれない。
世間は年度末に向けて、なにかと気ぜわしい時節になってきた。しかし、オカブ商会の決算期は5月末という変則的なものだし、それに大して忙しくもない・・・ということはまったく儲かっていないと言うことなのだが、世間の動きとは裏腹に、至ってのんびりした毎日を送っている。そんなこんなで、我が家の日常的な、今日のお惣菜を公開すれば、下北沢のオオゼキの特売で買ってきた100g35円の鶏の胸肉を使ったチキンソテーである。すべての材料含めて一食一人当たり200円内外の予算である。貧しい我が家の毎日の晩餐とはこんなものである。
生きていく疲れを覚ゆ冴え返る 素閑