感情に寄り添う

　久しぶりに施設へバリデーションの仕事に行きました。

　いつもの皆さんは変わらずににこやかに迎えてくださいました。

　舞台のために3ヶ月以上お休みしていましたから

　私の方がなつかしく、ニコニコと笑みがこぼれました。

　どこかで見た顔ね～。とおっしゃる方や

　 あら、久しぶりね と声をかけてくださる方。

　お年寄りの皆さんにお会いして、うれしくなりました。

　でもこの間に、お二人が天国に旅立たれ、

　病気でほとんどベッドから出て来られなくなった方も

　いらっしゃいました。

　お話しに行くと、退屈でつまらないけれど

　昔の女学校時代の夢を見る時が一番楽しい時だ、と

　現実から目を閉じ心も閉ざしてしまわれようとしているのでした。

　なんとかまた車いすで広間まで出て来られるまで

　回復なさいますよう祈りたいです。

　午前午後と2回のグループミーティングをしましたが

　午後は 生まれたばかりの子どもが連れ去られたと

　泣いている方と共に仲間が一緒になって悲しみ、怒り

　落ち着かれた一幕もありました。

　その方に何が起きたのか、過去に何かあったのか

　を知ることより、その方の感情に寄り添うことの大切さが

　ほんとうによくわかりました。