”さわらの羽”

さわらのステッチ日記

形からはいる

2007年07月23日 | Weblog

昨日は剣道の納会でした。

「道」のつく習い事はどれもそうだと思いますが、
作法とか形に決まり事がたくさんあります。

「先生の前を横切ってはいけない」とか、「道具をまたいではいけない」、
といった礼儀作法的なものから、
「こてはつけるときは左手から、はずすときは右手から」と言った
ちょっとした細かい事まで。

昨日、先生のお話で、
「こてはなぜ左手からつけなきゃいけないのか?と思う人もいると思うけど、
理屈ではなくて、まず体で覚えてしまいなさい。
みんなと同じようにする、人とわざわざ違った事をしない、
協調性を持つというのは大事な事です。
見た目の形がみんな揃っていた方が美しいという事もあります。
回りを敬う、剣道を敬うと言う気持ちがそこから生まれてくる事もあります。
人に教わる立場の人は、まずは理屈でなく、作法を体得する事。」
というのがありました。

今の子供達は自由です。個性の時代だから、
好きなように生きられる範囲が広いけど、
自分で考えて選択しなくてはいけない。
その事はもちろん重要で、大切な事だと思います。
昔のように右習えで、先生の言う事を闇雲に聞かなくてはいけない
というのを押しつけられたらやはりイヤだし、困ります。

でも、尊敬出来る大人から、
「このことについては、まずは理屈じゃなくて、
とにかく今は練習して体で覚えなさい。」
って言われるのは、決して悪い事ではないんだな‥とも思いました。
今の世の中、夢を持て、将来は自由が満ちあふれている見たいに言いますが、
子供達には漠然としすぎていて、間口が広すぎて迷う事もあるだろうし、
そこには必ず「自己責任」という重しがついて回ります。

でも「習う」ということは、ある程度の領域までは、
まず、決まっている事を何も考えずに習得する。
というやり方も有りなのかもしれません。
個性や自由はその後でも十分間に合うのかもしれませんね。