昨日は剣道の納会でした。
「道」のつく習い事はどれもそうだと思いますが、
作法とか形に決まり事がたくさんあります。
「先生の前を横切ってはいけない」とか、「道具をまたいではいけない」、
といった礼儀作法的なものから、
「こてはつけるときは左手から、はずすときは右手から」と言った
ちょっとした細かい事まで。
昨日、先生のお話で、
「こてはなぜ左手からつけなきゃいけないのか?と思う人もいると思うけど、
理屈ではなくて、まず体で覚えてしまいなさい。
みんなと同じようにする、人とわざわざ違った事をしない、
協調性を持つというのは大事な事です。
見た目の形がみんな揃っていた方が美しいという事もあります。
回りを敬う、剣道を敬うと言う気持ちがそこから生まれてくる事もあります。
人に教わる立場の人は、まずは理屈でなく、作法を体得する事。」
というのがありました。
今の子供達は自由です。個性の時代だから、
好きなように生きられる範囲が広いけど、
自分で考えて選択しなくてはいけない。
その事はもちろん重要で、大切な事だと思います。
昔のように右習えで、先生の言う事を闇雲に聞かなくてはいけない
というのを押しつけられたらやはりイヤだし、困ります。
でも、尊敬出来る大人から、
「このことについては、まずは理屈じゃなくて、
とにかく今は練習して体で覚えなさい。」
って言われるのは、決して悪い事ではないんだな‥とも思いました。
今の世の中、夢を持て、将来は自由が満ちあふれている見たいに言いますが、
子供達には漠然としすぎていて、間口が広すぎて迷う事もあるだろうし、
そこには必ず「自己責任」という重しがついて回ります。
でも「習う」ということは、ある程度の領域までは、
まず、決まっている事を何も考えずに習得する。
というやり方も有りなのかもしれません。
個性や自由はその後でも十分間に合うのかもしれませんね。