一昨日、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』が、最終回を迎えました。
3人のヒロインがつないでいく100年に渡るファミリーヒストリーというふれこみでした。
脚本が、『ちりとてちん』の藤本有紀さんということで、期待が膨らみました。
振り返ると、週5でしかも半年もないという放送数では、三代を描くのは、難しかったように思います。
以前のように、週6半年だと160回弱のところ、今作は、112回という短さです。およそ3分の2です。
ゆえに、時間経過が凄く進んだときが、けっこうありました。
その間、どうだったのだろう?みたいな。
一番感動的で、はまってしまったのは、戦後の甲本さんの演技です。
思わずもらい泣きをしてしまいました。
生き続けて欲しかった人のひとりです。
そして、次に、印象的なのが、るいと錠一郎のラブストーリーです。
観ていてドキドキしました。
絶対に結ばれて欲しい2人でした。
まさか、錠一郎が、ひも状態になるとは思っていませんでしたが。
錠一郎という人の人となりが好きでした。
「ありがとう。」という感謝の言葉を口にするところ、そして、何より愛するるいのためなら、何でもしてしまうところです。
子供たちへの愛情も、あふれている人です。
ひも状態になっても、好きな人を選ぶというのは、誰もができることではありません。
錠一郎にはできても、五十嵐にはできなかったということでしょう。
五十嵐が、ネット上では、たたかれていたようですが、私は、彼を擁護したいと思います。ブログにも書きましたが、きちんと別れたわけですし、別れたあと、他に好きな人ができて当然だと思います。
むしろ、ひなたに、誰もいなかったのが不思議でした。
また、35歳を過ぎても、結婚しそうにないひなたを心配しないるいに、違和感がありました。
ドラマとして、一番ひっかかったのは、安子がなぜ愛する娘を残して、アメリカへ行ってしまったかということです。
娘に酷いことを言われたからと言って、アメリカに渡ってしまうなんて。
しかも、きぬや勇との手紙のやりとりもなく、おばあちゃんになるまで、日本に来て、るいに会いにいかなかったということです。
同じ人の親として、私には考えられない行動です。
3人が英語講座と共に生きたというのも、しっくりしませんでした。
確かに、安子は、ラジオ英語講座をきっかけに稔と結ばれました。
が、るいに至っては、憎む母との思い出がつまったラジオ英語講座に関わりだしたのは、ひなたが、ラジオ英語講座を聴き始めたからでした。
ひなたにしても、ラジオ英語講座を続けるモチベーションが、見当たりませんでした。
ラジオ英語講座を聴き続けるだけで、話せるようになるのは、とても困難なことだとも思うのです。
ジャズは、るい編のみ、時代劇は、ひなた編のみでした。
そこらへんも、つながっていけたら良かったのにと思います。
3人のヒロインは、好演でした。
特に、やはり、深津さんの演技には引き込まれました。
一番出番も多かったでしょうし、年齢幅も大きかったですよね。
ヒロイン3人ではなく、ひとりに絞って描いた方が良かったと思います。
結局、安子のアメリカでの生活は、よくわからないままでした。
ひなたも、今後どうなっていくのやら?です。
一生ひとりで生きていくのかな。
同じ人が、親子孫を演じていて、最初の頃は、粋だと思いましたが。
あまりにも、このパターンが多くて、混乱しそうになりました。
自分が生きた時代、生きている時代を描いてもらって、懐かしかったです。
浜村淳さんが、るい編、ひなた編の最初から最後まで出演され、嬉しかったです。浜村淳さんのラジオ放送と言えば、大学時代に良く聴いていたので。
ただ、大きな事件は、すっ飛ばされました。
例えば、東京オリンピック(1964)、大阪万博、阪神大震災などです。
これらも、放送時間が短かったせいではないかと思います。
次回作は、沖縄が舞台の『ちむどんどん』だそうです。
どんなドラマなのか前情報がありません。
前情報がない方が、楽しめるかもしれませんね。