しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「DRACULA」 Studio Life

2006年03月07日 | 観劇
2006.2.25(土)~3.12(日)アートスフィア
原作『吸血鬼ドラキュラ』ブラムストーカー

「吸血鬼連続公演」…劇団内では「血祭り公演」と呼ばれているらしい…、『バンパイア・レジェンド』との2本立のもうひとつ『DRACULA』。
2004年以来の再演で、スタジオライフでは3度目になる。
前回とストーリーも台詞もほとんど同じだが、ドラキュラがジョナサンを抱いて話すのが少し違っていた。後、ドラキュラのラストシーンも少し。

前回はシアターサンモールで、今回はステージが広くなった。その分、フライングやアクションのシーンが増えて見せ場を作った様だ。
ただ、それがあまりストーリーに馴染んでいない様な気がするのだが。
前回の印象が強すぎるのか、あの重く暗い、ドラキュラの永遠の命を表していた様な雰囲気が薄くなっている気がした。
セットはヴァンパイア・レジェンドと同じ。ヴァンパイア・レジェンドでは感じなかったが、舞台が広く感じた。
ドラキュラがミナやルーシーを襲うシーンも歩いてくるので、間があり過ぎる様な。
ルーシーもふらふら歩くというより、急ぎ足で歩いていたし。
階段があって良かったのは、ドラキュラとジョナサンが出会う始めのシーン。
ドラキュラが階段を降りてくるのが、孤独な寂しい城の中からやって来て、これからジョナサンが閉じ込められる、その城に向かって行くと言うちょっとぞっとする感じがあった。

Wキャスト
☆Depth(デブス)  ♡Doom(ドゥーム)
*Doomを先に観て驚いた。コメディになっていた。セワードもアーサーも弱くてへなへな。キンシーは…どこからそのキャラクターが出たの?アメリカ人。チャールズ・ブロンソン?(古い)
パロディの様でおかしくて、楽しいのだけれど…これは『DRACULA』の世界としてどうなのだろうと思ってしまった。ドラキュラとジョナサンの影が薄い。
でも、3人の同級生は仲良しで、ルーシーに杭を打ち込む時も力を合わせていた。慰め合う事も多かったし。
ヴァンパイア・レジェンドの主役達が、何かの反動で発散しているのかとも思った。が…、後で見たDepthの方もキャラクター的にはそうだった。
アーサーも弱々しいし、セワードも笑いを取る演技だった。牧島セワード、カッコいい方が好きなのに……キンシーは普通でほっとしたけれど。
2チーム合わせて、頼りになるのは、佐野キンシーと2人のミナ。あっ、でもジョナサンは弱そうで、よくびっくりしたり、泣いていたけれど、アクションの時はスマートで動きもよく、強そうだった。

コメディは別の公演で思いっきりやって欲しいとは思ったけど。本当におかしいし、うまいのだもの。

ドラキュラは、始めの感じはよかった。
無機質で生物離れした感じの目や首の動き。なんか怪物めいた恐ろしそうなドラキュラだと思った。表情の作り方も工夫していたし、ジョナサンにすっと近付いて行くのもよかった。
ただ、話すと段々そのイメージから遠くなった感じで…。とても人間ぽく感情を激しく出す、普通の人に近くなってしまった様な気がする。笑顔も可愛かったし。
動きも綺麗な時もあるのだが、ちょっともたつく様な感じもあった。
でも、ジョナサンへの思いを強く感じた。
それなのに、ジョナサンは、前回の2人以上に全くドラキュラの思いに気が付いていなかった。なんとなく、ドラキュラが可哀相だった。
ドョナサンはドラキュラが死んだ時もあっさりその場を離れて来たし、…ミナも刺そうとしたし…この展開は驚きだったけど。泣き虫だけれど、情が薄いとか……。

ジョナサンがミナに向かって行くとは思えない。もう死んでしまっていたのならともかく、ミナはまだ生きているのだから。
ここでジョナサンの強さを表したのだろうか。ミナがドラキュラに向かっていくのも、私的にはいまいちだった。なんかイメージと違うし、この場面もコメディになってる。


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