「オー!ファーザー」 伊坂幸太郎 新潮社
由紀夫には4人の父親がいる。
母親の知代が四股を掛け、4人とも知代とは別れたくなく、一緒に暮す道を選んだ。
ギャンブル好きの鷹、女好きでバーを経営する葵、中学教師の勲、知識が豊富な悟。
知事選挙が街を賑やかせていた頃、由紀夫の周りで色々なことが起こる。
同級生の多恵子が強引に由紀夫の家まで付いてきて父親達と仲良くなる。
中学の同級生、鱒二が牛蒡の様な男に絡まれていたのを助ける。
鷹の誘いで、由紀夫と多恵子と葵の4人でドックレースに行く。
そこで街のギャンブル元締め、富田林に会う。
そして、富田林と話をしていた悪徳弁護士のような男が、カバンのすり替えに合うのを目撃。
由紀夫は思わず、すり替えた男を追って行く。
4人の父親がいる物語。
始めは、ありえなくて珍しいと思ったが。
昔は兄弟が沢山いて、年の離れた兄弟だったらこんな感じになるのかもと思った。
血が繋がっていなくても、一緒に住んでいたら影響されるのは当然なこと。
みんなが自分に似ていると言われるのを喜ぶ場面が微笑ましい。
しかし、由紀夫の顔は母親似なのだろうな。
赤ちゃんの時には分からなくても、段々似てくるというのがある。
父親にそっくりだったら、はっきり分かってしまうだろう。
これから誰かに似て来たりして。
かなり個性のある父親達だから。
伊坂さんらしい会話を楽しみ、色々と不思議なことが起こるのも楽しむ。
しかし今回は、謎はあるけれど少々展開がゆっくりで、物語としては盛り上がりが遅かった。
そして、不思議なことは、最後は嗚呼そうだったのかと納得がいく結末になるのだが。
それも今回は、謎解きがいまひとつぱっとしないので、すっきりしない。
パズルが収まり切れなかったような。
富田林が鱒二を追いかけることも不思議。
仕事を頼んだ人物が下請けに出し、その下請けがまた下請けに出して起こった問題。
それを、1番上に立つ者が最後の問題を起こした者に責任を取らせようとする。
それも、間にいた人間が一緒になって攻め立てる。
それぞれが、直接接した人間に責任を持てばいいのではないのだろうか。
本来はそんな部下に指示を出している、富田林本人の責任だと思うが。
人を観る目がないのだから。
しかも、偉そうに言っていて最後に許したオチがそんなこと、って感じ。
威厳も何もないではないか。
伊坂さんは、会話を中心とした文章が面白いから、先へ先へと読み進められる。
4人の父親の性格も個性的で面白かった。
しかし後味は、中途半端で終らされたような微妙な感じ。
由紀夫には4人の父親がいる。
母親の知代が四股を掛け、4人とも知代とは別れたくなく、一緒に暮す道を選んだ。
ギャンブル好きの鷹、女好きでバーを経営する葵、中学教師の勲、知識が豊富な悟。
知事選挙が街を賑やかせていた頃、由紀夫の周りで色々なことが起こる。
同級生の多恵子が強引に由紀夫の家まで付いてきて父親達と仲良くなる。
中学の同級生、鱒二が牛蒡の様な男に絡まれていたのを助ける。
鷹の誘いで、由紀夫と多恵子と葵の4人でドックレースに行く。
そこで街のギャンブル元締め、富田林に会う。
そして、富田林と話をしていた悪徳弁護士のような男が、カバンのすり替えに合うのを目撃。
由紀夫は思わず、すり替えた男を追って行く。
4人の父親がいる物語。
始めは、ありえなくて珍しいと思ったが。
昔は兄弟が沢山いて、年の離れた兄弟だったらこんな感じになるのかもと思った。
血が繋がっていなくても、一緒に住んでいたら影響されるのは当然なこと。
みんなが自分に似ていると言われるのを喜ぶ場面が微笑ましい。
しかし、由紀夫の顔は母親似なのだろうな。
赤ちゃんの時には分からなくても、段々似てくるというのがある。
父親にそっくりだったら、はっきり分かってしまうだろう。
これから誰かに似て来たりして。
かなり個性のある父親達だから。
伊坂さんらしい会話を楽しみ、色々と不思議なことが起こるのも楽しむ。
しかし今回は、謎はあるけれど少々展開がゆっくりで、物語としては盛り上がりが遅かった。
そして、不思議なことは、最後は嗚呼そうだったのかと納得がいく結末になるのだが。
それも今回は、謎解きがいまひとつぱっとしないので、すっきりしない。
パズルが収まり切れなかったような。
富田林が鱒二を追いかけることも不思議。
仕事を頼んだ人物が下請けに出し、その下請けがまた下請けに出して起こった問題。
それを、1番上に立つ者が最後の問題を起こした者に責任を取らせようとする。
それも、間にいた人間が一緒になって攻め立てる。
それぞれが、直接接した人間に責任を持てばいいのではないのだろうか。
本来はそんな部下に指示を出している、富田林本人の責任だと思うが。
人を観る目がないのだから。
しかも、偉そうに言っていて最後に許したオチがそんなこと、って感じ。
威厳も何もないではないか。
伊坂さんは、会話を中心とした文章が面白いから、先へ先へと読み進められる。
4人の父親の性格も個性的で面白かった。
しかし後味は、中途半端で終らされたような微妙な感じ。
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