「無限記憶」 ロバート・チャールズ・ウィルスン 創元SF文庫
AXIS 茂木健・訳
40年におよぶ地球の時間封鎖が解かれた。
謎の超越存在“仮定体”は、封鎖を解除すると同時に、地上に巨大なアーチを出現させた。
人間を乗せた船舶しか通り抜けられないそのアーチをくぐった先は、いずことも知れぬ惑星“新世界”。
そこは生命体のいない、謎めいた星だった。
“仮定体”によって造られたものらしい。
地球人類がこの星と自在に行き来し、開拓を始めて30年が過ぎた・・・・・・。
ある日、失踪した父親を追う一人の女性がこの星に降り立った。
一方、この星には不思議な能力をもった少年が生まれ、年に一度の流星雨の夜、大陸を謎の降灰が襲った―
<文庫本1頁目より>
「時間封鎖」の続編。
アーチで地球と行き来出来るようになった新世界、イクウェイトリアが舞台。
途中で、時間封鎖の登場人物も登場するが、物語は独立している。
状況を理解するのは「時間封鎖」を読んだ方がいいが、こう言う世界があるのだと思うだけでもいい。
そして、“仮定体”の謎の現象も解明されないまま、イクウェイトリアでの不思議な物語が展開する。
動いているのは、“仮定体”と接触しようとする一握りの集団。
それは神として捉えているから。
だから、あまり進展はない。
3部作なので、最後に向けて、つなぎの様な物語。
人類は、このまま何もしないで成り行きを見守っているだけなのだろうか。
いつか終焉が訪れたら、そのまま受け入れるだけなのだろうか。
と言っても、一般人にはどうしていいか分からない。
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