しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「警告」 パトリシア・コーンウェル 

2007年11月13日 | 読書
リッチモンド港で下ろされたばかりのコンテナから、男の腐乱死体が発見された。
遺体に付着していた奇妙なうすい金色の毛。
そばの箱には蛍光インクで「よい旅を、狼男」とフランス語で記されていた。
インターポールに問い合わせが必要な密航者の事件だった。
    <カバー裏のあらすじより>

検屍官シリーズ第10弾。

バージニア州検屍官局長ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズ。
存在は知っていたが、読むのはこれが1冊目。
10作目から手に取ってしまったのは、裏カバーに「検屍官シリーズ最高の呼び声が高い」と書かれていたから。
シリーズと言ってもあまり前後の繋がりがないものもあるのだが、本書は前作に大きな事件があり、それがとても影響している物語だった。
しかし今回の事件そのものは新しいので、その点は大丈夫なのだが、登場人物の心理面や行動は順番に読んでいた方が絶対よかったと思う。
事件より、そちらの点の方に重点が置かれている感じだ。
それに付随するように、検屍局の中でも色々な問題が起こるし、事件の捜査はどうなるのだろうと思っていたら、そちらは事件の方が勝手に動いて解決してしまう、みたいな。
ちょっと、人物設定と犯行の手口に矛盾を感じてしまうところがあるのだが、こういう人物が今回の話には必要だったのかとも思う。

10作目から読んだのはちょっと失敗したかと思いつつ、でも興味深くスムーズに読むことは出来た。
ケイとピート・マリーノ警部の関係も、ちょっとありがちな組み合わせだが、結構好きな組み合わせなので、面白かった。 
始めに戻って読んでみようと思う。
検屍の様子などは、TVのCSIシリーズを思い出す。
女性の検屍官といえば、マイアミのアレックス。彼女も死者に対しても尊重やいたわりの気持ちを忘れない人だから。
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