しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「黄昏の百合の骨」 恩田陸   

2007年02月17日 | 読書
水野理瀬は高校生。亡くなった祖母の遺言で、イギリスの留学から戻り、長崎の丘の上の洋館に二人の義理の叔母と暮らしていた。
洋館は祖母がずっと暮らしていた所で、百合の花が咲き乱れている為、白百合荘と呼ばれていたが、陰では「魔女の家」とも呼ばれていた。
理瀬は、祖母が誰もいないときに事故死したことを不審に思っていた。
また叔母の、梨耶子と梨南子が何か理瀬から探り出そうと、理瀬の留守中、部屋に入ったり、祖母の宛てた手紙を読んでいることも感づいていた。
白百合荘の隣家には同じ高校の脇坂朋子が住んでいた。朋子の弟の慎二は身体が弱く、家にいることが多い。慎二は白百合荘で起こっている恐ろしいことを理瀬に伝えようとしていた。



「麦の海に沈む果実」の続編。
読んでいないと分からないことも出て来るが、大きなストーリーは大丈夫だと思う。
前回の理瀬と違い、しっかり実在の少女として存在感がある気がした。
理瀬の一族は謎の一族なのだが、ここに来て秘密結社めいてきたが、それが何をしているところなのかは良く分からない。
前作で読み落としているのだろうか。
なんだか、名探偵コナンの「黒の組織」を連想してしまうが。こちらの組織にも敵がいるようだ。
物語はそれらとはあまり関係がなく、この洋館の謎と理瀬や朋子たち高校生のドラマが組み合わさったサスペンスになっている。
しかし、人が死んでも結構あっけらからんと過ぎていく気がする。
あまり個人の死は問題ではないからか。
ラストはちょっと現実離れし過ぎているような気がするが、どうなのだろう。
きっとこの続きもあるのだろう。
順番を間違えないように読んでいきたいとは思う。


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