しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「天使の牙から」  ジョナサン・キャロル

2011年06月06日 | 読書
「天使の牙から」  ジョナサン・キャロル   創元推理文庫
 FROM THE TEETH OF ANGELS     浅羽莢子・訳

「死にかけてるのってどんなものかって?もう生きてないんだ。バランス取ってるだけ」
男は癌で余命幾許もないかつてのTVの人気者。
「人生でほしいと思うものには必ず牙があるのよ」
女は若くしてハリウッドを去り隠遁生活を送る元女優。
男は死神から不思議な力を授かり、女は報道写真家と恋に落ちた…
やがて二人は戦慄に満ちた邂逅をとげる。
愛と死の錬金術師が紡ぐ傑作。
  <文庫本裏カバーより>





ジョナサン・キャロルらしい、ジョナサン・キャロルの世界。
死に向かい合った物語。
死神は、ジョナサン・キャロルの物語に登場することが多い。
登場人物も、他の物語に出た人もいる。
リンクしているのだが、何度も読んではいないので、はっきりとは明記出来ない。
夢の世界のように、自由に時間や空間を行き来きする物語もある。
しかしこれは、時間もその通りに流れ、分かりやすい。
ラストも珍しく爽やかな感じがする。
悲惨なのだが、“だからそれがどうした”みたいな気持ちにもなる。
面白かった。
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