しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「リンドバーグ・デッドライン」 マックス・アラン・コリンズ 

2007年08月23日 | 読書
空の英雄チャールズ・リンドバーグの息子が誘拐された。
初動捜査の失敗から事態は混迷の度を増してゆく。
シカゴから派遣された刑事ヘラーは眼前で事件は悲劇的な結末を迎えるが、のちに彼は私立探偵として絶望的な再捜査に挑むことになる。
                        <文庫本裏カバーより>


リンドバーグ二世の誘拐の話しは、前にTVドラマか何かで見た記憶がある。
今回の「リンドバーグ・デッドライン」はかなり事実に基づき、実在の人物が実名で登場している。
アル・カポネが暗躍していた時代。
この誘拐は逮捕されたカポネが、牢獄から出る為に計画されたという話があった。
誘拐の目的や、報道のされたことにより身代金を騙し取ろうとする第三者が現れたり、その犯人と交渉する仲介人がいたり、
今とはちょっと違った犯罪の形が見られる。
前半は事実を追っていく感じで記録を読んでいるようだが、後半の真相を推理するところや最後のエピソードは、小説の面白さとしても楽しめる。
しかし、この事件から読み取れるのは、警察関係の人間も暗黒社会の人間と同じで自分に利益があるように、自分に都合がいいように世の中がなればいいと思っているということ。
正義はないのだろうか。
ある権力を持った人間はそうなってしまうのだろうか。
昔の日本の警察や権力者もそうだった。
今はどうなのだろうか、そんな感じが垣間見える世の中ではある。
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