中島みゆき 夜会Vol.15 ~夜物語~元祖・今晩屋
2008・11・20(木)~12・19(金) 赤坂ACTシアター
やさしき者ほど傷つく浮世
涙の輪廻が来生を迷う
垣衣(しのぶぐさ)かか萱草(わすれぐさ)
裏切り前の1日へ
誓いを戻せ除夜の鐘 ―中島みゆき
段々難解になって来た感のする、夜会。
今回は「山椒大夫」が基になっていると聞いたので、読んでから行く。
勿論有名な話なので、読んだり聞いたりする事は多かったが、久し振りに読んだ。
いつも思うのは、どうして安寿は厨子王と一緒の逃げなかったのか。
すぐに自らの命を絶つなら、逃げて試してみても良かったのではないかと思う。
そして、お父さんが力のある人だったのに、どうして3人だけで訪ねる旅に出なければならなかったのだろう。
という事を今回読んで思った。
さて、夜会の方は、頭の中に「安寿と厨子王」があるので、それに照らし合わせるように見ていた。
これはあのシーンを表しているのだ、とかあのことを言っているんだとか。
しかし、ストーリーがはっきり明確にある訳ではなく、その時の心情や情景を表したらこうなる、みたいな表現の世界。
セットはお芝居の様にとても雰囲気のあるもの。
みゆきさんの役は、前半は物語の語り部か。
暦を売っているのかと思ったら、お寺から勝手に取って来た物を売ろうとしたり。
あなたは誰、って感じ。
安寿と厨子王からみると、別れのシーン。
戻って助けに来ると約束した厨子王は、記憶をなくし、何か約束したことを思い出そうと苦しむ。
赤い着物の女の子が登場して、安寿の厨子王もほんの子どもだったことを思い出す。
後半は水の中で、安寿が自分は何だったのかを思い出す。
そして、最後はみんな水から上がり、船に乗るということは心を通じ合い安らぎを得たということか。
お母さんも登場して、雀を追いながら歌うのは「山椒大夫」にある歌詞。
後半は現代の人も登場して、未来か違う世界に転化させた表現なのだが、それが何を表しているのか。
色々考えてしまう。
本来なら幸せなはずのウェディングドレスの女性は何かから逃げて隠れているし。
壁を塗るのは何の意味があるの。水族館の世話係りの人は。
男の人が結構ゴッツイ感じで、あまり厨子王という感じではなかったのだが。
セットも水を沢山使い、なかなか凄かった。
両方にそそり立つ岸壁から滝の様に絶え間なく流れる。ラストは舞台に船が現れて、その下を水が流れていく。
何だか、水があるだけで壮大に感じる。
紙風船の扱いも面白かった。
紙風船は泡と同じ、儚い希望や夢を表していたのか。
ひとつ、ふたつと集まり、たくさんになったと思ったら、風が吹いて来てあっという間に自分から逃げて行ってしまった。
まるで生き物の様に動くたくさんの紙風船。
1度目は何が起こるのだろうとステージを追うのに精一杯。
歌もすべてオリジナル。
結構繰り返しで歌ってくれるので、歌も心に残っていく。
除夜の鐘がなり終わらなかったら、新しい年が来ない。
何時までも忘れられない苦しい思いが続いていくのだろうか。
日本人はいつも大晦日でリセットして新しい気持ちになり、新たなスタートをきっていたから。
2度3度見るときっと違うことにも気が付くと思うのだが。
夜会はコンサートともお芝居ともミュージカルとも違う特別なものだが、お値段も特別。
今回は1度の観劇、DVD出るかな。
でも、素敵な夜を持ち帰れたのは確か。
2008・11・20(木)~12・19(金) 赤坂ACTシアター
やさしき者ほど傷つく浮世
涙の輪廻が来生を迷う
垣衣(しのぶぐさ)かか萱草(わすれぐさ)
裏切り前の1日へ
誓いを戻せ除夜の鐘 ―中島みゆき
段々難解になって来た感のする、夜会。
今回は「山椒大夫」が基になっていると聞いたので、読んでから行く。
勿論有名な話なので、読んだり聞いたりする事は多かったが、久し振りに読んだ。
いつも思うのは、どうして安寿は厨子王と一緒の逃げなかったのか。
すぐに自らの命を絶つなら、逃げて試してみても良かったのではないかと思う。
そして、お父さんが力のある人だったのに、どうして3人だけで訪ねる旅に出なければならなかったのだろう。
という事を今回読んで思った。
さて、夜会の方は、頭の中に「安寿と厨子王」があるので、それに照らし合わせるように見ていた。
これはあのシーンを表しているのだ、とかあのことを言っているんだとか。
しかし、ストーリーがはっきり明確にある訳ではなく、その時の心情や情景を表したらこうなる、みたいな表現の世界。
セットはお芝居の様にとても雰囲気のあるもの。
みゆきさんの役は、前半は物語の語り部か。
暦を売っているのかと思ったら、お寺から勝手に取って来た物を売ろうとしたり。
あなたは誰、って感じ。
安寿と厨子王からみると、別れのシーン。
戻って助けに来ると約束した厨子王は、記憶をなくし、何か約束したことを思い出そうと苦しむ。
赤い着物の女の子が登場して、安寿の厨子王もほんの子どもだったことを思い出す。
後半は水の中で、安寿が自分は何だったのかを思い出す。
そして、最後はみんな水から上がり、船に乗るということは心を通じ合い安らぎを得たということか。
お母さんも登場して、雀を追いながら歌うのは「山椒大夫」にある歌詞。
後半は現代の人も登場して、未来か違う世界に転化させた表現なのだが、それが何を表しているのか。
色々考えてしまう。
本来なら幸せなはずのウェディングドレスの女性は何かから逃げて隠れているし。
壁を塗るのは何の意味があるの。水族館の世話係りの人は。
男の人が結構ゴッツイ感じで、あまり厨子王という感じではなかったのだが。
セットも水を沢山使い、なかなか凄かった。
両方にそそり立つ岸壁から滝の様に絶え間なく流れる。ラストは舞台に船が現れて、その下を水が流れていく。
何だか、水があるだけで壮大に感じる。
紙風船の扱いも面白かった。
紙風船は泡と同じ、儚い希望や夢を表していたのか。
ひとつ、ふたつと集まり、たくさんになったと思ったら、風が吹いて来てあっという間に自分から逃げて行ってしまった。
まるで生き物の様に動くたくさんの紙風船。
1度目は何が起こるのだろうとステージを追うのに精一杯。
歌もすべてオリジナル。
結構繰り返しで歌ってくれるので、歌も心に残っていく。
除夜の鐘がなり終わらなかったら、新しい年が来ない。
何時までも忘れられない苦しい思いが続いていくのだろうか。
日本人はいつも大晦日でリセットして新しい気持ちになり、新たなスタートをきっていたから。
2度3度見るときっと違うことにも気が付くと思うのだが。
夜会はコンサートともお芝居ともミュージカルとも違う特別なものだが、お値段も特別。
今回は1度の観劇、DVD出るかな。
でも、素敵な夜を持ち帰れたのは確か。
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