「奇面館の殺人」 綾辻行人 講談社ノベルス
東京の山奥に建つ奇面館。
そこの主人・影山逸史は1年の1度、客を招待して集まりを持つ。
それは、 “もう一人の自分”を探すため。
集まった人は、影山逸史と生年月日が同じだった。
今年が3回目で、招かれたのは6人の男たち。
館では、皆仮面で “顔”を隠くす。
すっぽりと頭部を覆う仮面は、主人が「祈り」。
後の6つは、「怒り」「驚き」「哄 . . . 本文を読む
「Nのために」 湊かなえ 東京創元社
豪華なタワーマンションの一室で、野口貴弘(42)・奈央子(29)夫妻が死亡する。
その場に居合わせたのは、杉下希美(22)、成瀬慎司(22)、西崎真人(24)、安藤望(23)の4人。
野口夫妻と杉下、安藤は友人で将棋仲間でもあり普段から交流があった。
成瀬は小説家志望の青年で、杉下が住む「野ばら荘」の隣人。
杉下を訪ねて来た奈央子と、知り合って . . . 本文を読む
「刑事のまなざし」 薬丸岳 講談社
7編からなる連作短編集。
「オムライス」
夜アパートが火事になり、前田恵子の内縁の夫、英明が死亡する。
恵子は夜勤、高校生の息子、裕馬は外出していて無事だった。
英明の体内から睡眠薬の成分が発見される。
英明は、家庭で暴力を振るっていた。
「黒い履歴」
小出伸一は、姉の奈緒子とその娘、春奈の3人で暮らしていた。
伸一は、少年院にいたことがあり . . . 本文を読む
「夢をかなえるゾウ」 水野敬也 飛鳥新社
僕は自分を変えたいと思いながら、変えられず自己嫌悪に陥るばかり。
あるヤケ酒で目覚めた朝、そこに象の神様、ガネーシャが座っていた。
インドに旅行した時に買ってきた、手のひらサイズの置物。
ガネーシャが言うには、その晩僕は、ガネーシャを手にして「変わりたい」と号泣したそうだ。
ガネーシャはその願いを叶えるために、現れた。
ガネーシ . . . 本文を読む
2012 F1第9戦 イギリスGP
優勝はウェーバーで、今シーズン2回目。
そろそろ複数回の優勝者が増えそう。
2位アロンソ、3位ベッテル、4位マッサ、5位ライコネン、6位グロージャン、
7位シューマッハ、8位ハミルトン、9位セナ、10位バトン
フリー走行や予選は雨で、決勝も雨の予報だったが、レース中降ることはなかった。
ポールポジションのアロンソがずっとトップを守り、ウェーバーが続く。
3 . . . 本文を読む
「追悼者」 折原一 文藝春秋
浅草の古いモルタルアパートの一室で女性の絞殺体が発見される。
遺留品から、さいたま市浦和に住む大河内奈美30歳だと判明する。
大河内奈美は、東京丸の内にある大手旅行会社に勤務していた。
付近の証言などから、奈美は売春の為に浅草にいたと分かる。
マスコミはそれを「丸の内OL殺人事件」として大々的に取り上げる。
ノンフィクション作家の笹尾時彦は、この事件 . . . 本文を読む
「向日葵の咲かない夏」 道尾秀介 新潮文庫
僕、ミチオが小学4年生の夏の物語。
1学期の終業式の後、僕は担任の岩村先生に頼まれて、その欠席したS君にプリントと宿題を届けに行く。
S君の家に行く途中で、僕は空地に捨てられた車の中で、足を折られ口に石鹸を入れられた猫の死体を発見する。
それは、最近この近くで連続して起きている犬猫が殺される事件のひとつだった。
そして、S君の家では、S君 . . . 本文を読む
「月と蟹」 道尾秀介 文藝春秋
小学5年の利根慎一は母親の純江と父方の祖父昭三と、鎌倉市に近い海辺の町に住んでいた。
2年前、父親の政直の会社が倒産したのが切っ掛けだが、その政直は癌で1年前に他界した。
慎一の友人は、富永春也と葉山鳴海。
数年前に鳴海の母親は、研究の為に昭三の漁船に乗っていて事故に遭い命を落とし、昭三は片足を失っていた。
ある日、慎一と春也はヤドカリを祀り、 . . . 本文を読む
ユーロ2012
決勝
スペイン 4-0 イタリア
スペインは2連覇で3度目の優勝。
ユーロ、W杯、ユーロと3大会連覇は初めて。
スペイン、強かった。
言い訳をすれば、イタリアの方が中2日で疲れが取れていなかった。
ディフェンスが付いていけない場面もあった。
前半キエッリーニが怪我で交代。
後半は交代出場したモッタがわずか5分で怪我で退場、10人に。
10人でも頑張るイタリアだが、スペインのパ . . . 本文を読む
「ハードラック」 薬丸岳 徳間書店
25歳の相沢仁。
母親の再婚で、家庭に居場所をなくし高校を出て働き始める。
しかし、うまく行かず、ネットカフェ難民となっていた。
何とかやり直しをしようとしていたが、詐欺にあってなけなしの所持金を失う。
失意の中、あまり考えずに闇サイトの掲示板に書き込みをする。
『仲間求む。
今の生活にもがき苦しんでいる人たち。
一発逆転を狙って一緒に大きな . . . 本文を読む