乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

名人のマッコルリ

2014-10-02 | 韓国
 全州で朝起きてコンナムルクッパすなわち豆もやしクッパを食べ市外バスに乗りました。


 1時間弱乗って井邑市泰仁という小さな町のターミナルで下車します。


 ここに来た理由は韓国農林畜産食品部(日本だと農水省)が指定する「食品名人」が酒造りをしている泰仁醸造場があるからです。テレビに出たり観光コースに組み込まれることもあるほど名は通っているのですがこじんまりとしたよくあるマッコルリ醸造場という感じで拍子抜けしました。(マッコルリだけでなく竹瀝膏という高級な焼酎も作られていますが。)。応対して下さったくだんの名人(ソン・ミョンソプ氏)は名人というくらいなので気難しいかおっかないかと思っていたらニコニコと笑顔を絶やさない大変親切な方でした。


 醸造所のすぐ近くには国指定の文化財になっている「披香亭」があるのでここで無形の文化財とでもいうべきマッコルリの姿をご披露いたします、と言ってもラベルもボトルもごく普通のシブいデザインなのですがむしろそのてらいのなさが好感触です。スッキリした飲み口でウマいのでこういうマッコルリが普段から普通に飲めたらいいんだけどなあとしみじみ思いました。


 ひとしきりラッパ飲みしてターミナルから新泰仁行きの市内バスに乗ります。軽く酔って窓から入って来るコスモスが咲く田舎道の風を浴びるのもオツなものです。


 終点の新泰仁ターミナルは泰仁同様に小さな町で、バスを降りて5分ほど歩くと湖南線の新泰仁駅があります。


 ここでムグンファ号に乗ったら空いていたのでもう少しマッコルリを続けました。車窓は実る田んぼが続くので目にも腹にもコメが入るということになります。


 あまり人目のないところでこっそり、ではあったものの900mlすなわち5合のマッコルリのボトルをラッパ飲みするなど大変お行儀が悪いことだと思われますが、ともあれ昼前の逆の午前様(?)から美味しく飲んだというわけでした。

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