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日本のカレーを愛したアメリカ人 その3

2013年08月17日 | B級グルメ

 前回(→こちら)の続き。

 自らを、

 

 「ヘロイン中毒並みのカレー中毒者」

 

 と言い切る、日本のカレー大好きアメリカ人、クリス・コーラー氏。

 サンフランシスコのカレーが不味く、「うまいカレーが食べたい」と月に吠え、ニューヨーク訪問の際は、あれこれと調べて店を探して出かけた。

 閉店間際にかけこんで、息を切らせながら、



 「ポークカツカレーと、チキンカツカレーの2つ」



 を注文する大男というのは相当異様だと思うが、そこは「ジャンキー」なので仕方があるまい。

 ようやっと、愛しいカレー様にありついたクリス氏は、


 ゴーゴーカレーのカレールーは、東京で一番というほどではないが、上位の部類に入る味だ。

 熱々で甘くて風味にあふれ、クリーミーで豊かな味がする。

 
 ゴーゴーカレーは食べたことはないが、ちょっと試してみたくなった。うまそうではないか。


 「こうした日本人たちも、カレーを愛する--おそらくは私以上に--人々だということを理解しなくてはならない」

 
 いや、あなた以上の愛を持って、カレーに接している人は、なかなかいないと思うが。

 これに匹敵するのは、カレー将軍こと鼻田香作くらいなものか。そういえば、彼も有名なジャンキーであるなあ。


 カレーライスは日本人のソウルフードだ。

 米国の子どもたちがマカロニチーズをガツガツ食べるように、日本の子どもたちはカレーライスをガツガツ食べる。


 ソウルフード。なんだかそういうとオシャレな感じである。

 というか、アメリカの子供って、マカロニチーズが好きなんだ。知らなかったなあ。

 そんなソウルなカレーの魅力を、なんとか伝えたいクリスが、どうすれば、日本風カレーをアメリカ人に普及できるのか、考えに考えた末に出た結論というのが、


 「無理やり食べさせるしかない」


 男らしすぎる結論である。

 さすがは世界中に、宗教だイデオロギーだジャスティスだとか押し売りして、嫌がられているUSAである。

 相手がゴチャゴチャ言うなら、「で来い」と。

 迷惑ではあるが、こういうところが、彼らの嫌いにはなれないところではある。


 「私はこれまで、多くの友人や一緒に日本を訪れた人々に、私と一緒にカレー専門店に行ってカレーを食べてみるよう勧めてきたが、その結果、私がこれほどカレーを愛する理由をたちまちはっきりと理解しなかった人は、ただの1人もいない」


 思う一念岩をも通ず。もっとも理解以前に、ただ単に

 「クリスのカレー愛がめんどくさかった

 という可能性も大いに考えられるが。

 そんな中、クリス氏はどこまでも熱く、カレー普及につとめる。


 だから、ニューヨーカーの皆さんに言いたい。

 私が日本のカレーの中毒になっている理由を知るためだけでも、ぜひゴーゴーカレーを訪れてほしい。

 最高に便利のいいイーストビレッジにも2号店がある。


 と紹介し、さらに涙ぐましいことに、


 ゴーゴーカレーが提供するおいしい日本の代表的料理を食べて、サンフランシスコにも支店がオープンするまで、店の利益に貢献し続けてほしい。

 サンフランシスコ店がオープンすれば、私はきっと、店の稼働率を格段に上げるほどに通いつめるだろう。


 ここまで読んで、私はすアメリカで一旗揚げたいという日本人は、すぐさまサンフランシスコに飛び、カレーショップを開くべきではないかと考えた。

 きっと、タダで熱く宣伝してくれるうえに、毎日大盛りカレーを2人前食べてくれて商売繁盛であろう。


 え? 料理なんてできない?

 大丈夫。腕に自信がなくても、上にチーズとカツのせたら、レトルトくらいでもだいたい美味いよ、カレーって。



コメント
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