施川ユウキ『ベルンハルト嬢曰く』に出てきた本、何冊読んだ? その3

2022年08月04日 | 

 施川ユウキ『バーナード嬢曰く』が好きである。

 ということで、

 「このマンガに出てきた本を何冊読んだか数えてみよう」
 
 との企画。前回の2巻に続いて、今回は3巻です。

 


 ■人間臨終図鑑』山田風太郎(未読)


 山田風太郎はホームズ・パスティーシュしか読んだことがないという偏りよう。あ、『戦後日記』シリーズも読んだかな。

 


 ■イワン・イリイチの死』トルストイ(未読)


 トルストイの『イワンの馬鹿』は、「本当にイワンがただの馬鹿」という話でコケそうになった。

 あと、この人は性欲強いことで有名で、日記にはその遍歴が綴られており、読んだ婚約者がドン引きするくらいのものだったそうな。

 トルストイ自身はマジメだったのか、そのことをずーっと悩んでいたそうだけど、別にいいじゃんねえ、エロいくらい。

 


 ■あなたのための物語』長谷敏司(読了


 大傑作。「ただ人が死ぬだけの話」(『さよなら絶望先生』より)という、ある意味ハードルの高い設定で、ここまですごい話を書けるのに感動。

 

 ■ホワイト・ノイズ』ドン・デリーロ(未読)


 読んだことないなあ。

 

 ■羅生門』芥川龍之介(読了


 私は改定前の「野暮ったい」ラストの方が好き。 

 北村薫先生の『六の宮の姫君』を読んだら、否定派の先生には申し訳ないが、よけいにそう思った。

 だれか芥川が京の町で悪逆の限りをつくす、『世紀末ドラゴン伝説』を描いてくれないだろうか、ヒャッハー!

 


 ■高い砦』デズモンド・バグリィ(未読)


 冒険小説って、あんまり読まないなあ。


 ■ゼンデギ』グレッグ・イーガン(未読)


 イーガンは機会があれば、またチャレンジします。こんだけ、すすめられたらねえ。

 

 ■ツノゼミ ありえない虫』丸山宗利(未読)


 関係ないけど、町山智浩さんの映画『虫皇帝』解説は最高だった。絶対観ないけど。


 ■火花』又吉直樹(未読)


 すごい売れてましたねえ。

 

 ■学研まんが 宇宙のひみつ』あいかわ一誠(未読)


 「忍術・手品のひみつ」「できるできないのひみつ」「化石のひみつ」が好きだった。

 「デキッコナイス」というネーミングは天才の仕事。

 

 ■ジェイン・オースティンの読書会』カレン・ジョイ・ファウラー(未読)


 ジェイン・オースティン読んでないっス。


 ■闇の左手』アーシュラ・K・ル・グィン(未読)

 ル・グィンは『ゲド戦記』の1、2巻だけ。

 最初読んだときはピンと来なかったけど、再読したらおもしろかった。

 他の作品も読みたいけど、なかなか重厚なので、体調を整えて挑まないと。

 
 ■高慢と偏見』ジェイン・オースティン(未読)


 ジェイン・オースティン読んでないっス。

 

 ■高慢と偏見とゾンビ』セス・グレアム=スミス(未読)


 タイトルの出オチ感がすごいが、読むとおもしろいらしい。でも、『高慢と偏見』読むのが、めんどいなあ……。


 ■』アンナ・カヴァン(未読)

 積読。早く読みたい。

 

 ■シンドローム』佐藤哲也(未読)


 内容紹介が超おもしろそう。滝本竜彦みたいな感じ?

 

 ■タタール人の砂漠』ディーノ・ブッツァーティ(読了


 傑作。『星の王子様』が好きな人にも勧められる寂寥感。ブッツァーティは短編も独特の味わいでオススメ。

 

 ■うろんな客』『ウェスト・ウィング』『まったき動物園』『ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで』『蟲の神』『おぞましい二人』エドワード・ゴーリー(未読)


 絵本にはくわしくないけど、柴田元幸さんがかかわってるなら読んでみようかな。

 


 ■服従』ミシェル・ウェルベック(読了

 

 おもしろかったけど、イスラムへの偏見入ってない? あと主人公が村上春樹の登場人物っぽい。つまりは「ヤなやつ」


 ■地図と領土』ミシェル・ウェルベック(未読)


 電書で買って積読。読むのが楽しみ。


 ■地下室の手記』ドストエフスキー(読了

 

 主人公のこじらせぶりに大爆笑。滝本竜彦『NHKにようこそ!』が好きな人はぜひ。

 ドストエフスキーは『貧しき人々』が短いし、おもしろいのでオススメ。

 てか、『貧しき』も『地下室』もラノベに翻案できそうだ。

 

 ■堕落論』坂口安吾(読了


 安吾先生の『風博士』は読書人生オールタイムベスト候補。

 


 ■いろいろな人たち チャペック・エッセイ集』カレル・チャペック(未読)


 よく右の人から「ナチスは良いこともした」という意見を聞き、まあ言いたいこともわからんくないけど、この人を逮捕しようとしたという時点で、なに聞かされてもアウトだなあ。

 

 ■潤一郎ラビリンス7 怪奇幻想倶楽部』谷崎潤一郎(未読)


 「死んでも踏みつけられたいから、墓石足型を掘ってくれ」

 そうお願いした潤一郎はすばらしすぎる。

 トルストイも、こう生きればよかったのに。

 

 ■犬は勘定に入れません』コニー・ウィリス(読了


 大傑作。

 『最後のウィネヴェーゴ』『リメイク』『混沌ホテル』『マーブル・アーチの風』と、どれもすばらしすぎる。コニー・ウィリスにハズレなし

 

 ■ボートの三人男』ジェローム・K・ジェローム(未読)


 積読。読むのが楽しみ。

 

 ■シリウス』オラフ・ステープルトン(未読)


 未読です。


 ■畜犬談』太宰治(未読)


 太宰の本質は「ユーモア」にあるといわれるけど、ヒロシさんの自虐漫談を見ると、よくわかる。

 あれ太宰だよね。

 「オサムです。ワザフリのつもりだったのに、とうとう心中させられてしまいました……オサムです……」

 

 ■エドウィン・マルハウス』スティーブン・ミルハウザー(未読)


 『ナイフ投げ師』収録の「夜の訪問団」は傑作。


 ■C.Dステレオグラム 脅威の3D』赤瀬川源平(未読)


 未読です。


 ■読んでない本について堂々と語る方法』ピエール・バイヤール(未読)


 積読。ピエールの『アクロイドを殺したのはだれか』『シャーロック・ホームズの誤謬』はミスヲタらしい遊び心が満載で楽しい。

 

 ■火の鳥』手塚治虫(読了


 手塚治虫は『アドルフに告ぐ』派かな。

 

 ■熊嵐』吉村昭(読了

 
 山本弘さんも言ってたけど、

 「ド嬢、それでいいんだよ!」

 その熱さも、いやその熱さこそ、ビブリオバトルだ!

 てか、山本さんもなげいてたけと、読書感想文に対するアンチテーゼとして出てきたビブリオバトルに、
 
 「読書感想文で参加させようとする」
 
 っていう教師、すごいよね。
 
 「愚昧」って、こういうことを表現するためにある言葉なんでしょうね。
 
 大人がどう思うか? くだらねえや。みんな、好きな本を読んで、どんどん「間違った」感想を語ろう!
 
 

  

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 投了の匣 脇謙二vs野本虎次... | トップ | 決意の「不正義」 中村太地v... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。